スクールメンタルコーチ直伝 思春期コーチング 先生のための言葉かけメソッド
- 明治図書出版 (2019年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784180615254
感想・レビュー・書評
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私は、今年から新たな勤務校で中学生の担任をしています。
担任をする前に、前年度の担任の先生をはじめ多くの先生方から、生徒たちの昨年の様子を聞かせていただきました。
その生徒たちの中に問題行動を起こす生徒たちがいることを聞きました。
彼らについてさまざまなネガティブな情報が入ってきたわけですが、色眼鏡で彼らを見たくないと思いました。
新年度が始まって、生徒たちとできるだけ頻繁におしゃべりをする時間を作りました。
その生徒たちはあまりやるエネルギーを様々な
問題行動で表現していたことがわかりました。
私は彼らの話を傾聴する事を第一優先事項にしました。
その結果、彼らはみるみる変わりました。
私はこれまで選択理論心理学という人間関係の心理学の学びを実生活で実践していましたが、その理論に則って行動したことが非常に効果的だと感じていました。
一方、時代とともに子どもたちのあり方も
彼らがおかれている環境もどんどん変わってきていると感じています、
この機会にぜひコーチングという手法を学んで、
まぐれではなく再現性のあるやり方で
子どもたちの成長を支援していきたいと思いました。
また、コーチングを身に付けることで、
生徒たちとの関係に悩んでおられる他の先生たちのお役にも立ちたいと思いました。
そのように思っていた時に、偶然以この本に出会いました。
この本には、「ひふみコーチfor school」というやり方が紹介されていました。
この本の著者である津村 柾広氏の実践が数多く紹介されていましたが、このような実践こそ私がこれから深く取り組んでいきたいと思っていたことでした。
特に興味深かった実践は、以下の2つです。
・「つむちゃんのしゃべり場」という場でリラックスして子どもたちの話を傾聴すること
・子どもたちの夢を支援するための夢の授業と言う授業でドリームマップを描く特別授業
この本を読んでいて一番どきっとした内容は
思春期の生徒たちは「この人は話せる人か、話しても無駄な人か」ということを瞬時に見分けることができるというところでした。
子どもたちは先生のあり方をしっかり見ているのだと改めて気づかされました。
この本のコラムのところで
大きな声を出す先生のことについて記されていましたが
この内容は一人でも多くの教師に知っていただきたいと思いました。
生徒に大声で怒鳴る先生は、
次の2つの目的でこのような方法を使っています。
1つ目は、恐怖感で相手をコントロールしようとすること
2つ目は、力を使ったほうが手っ取り早いと言うこと。
しかしこのような方法で子どもたちに接すると
子どもたちの心の中にストレスが溜めこまれてしまい
いずれそれが問題行動して現れてしまいます。
このようなメカニズムを知っていることで
子どもたちとのかかわり方が変わってくると考えます。
私が学んだ選択理論心理学の真髄は
他者をコントロールすることはできない
コントロールできるのは自分だけ
です。
現在、日本の学校では
「管理型マネジメント」が当たり前のように行われていますが、このようなやり方はこれからの時代にはもう通用しないと実感しています。
これからは「対話型マネジメント」を通して
子どもたちとの対話を大切にすることが
学校に求められているのだと考えます。詳細をみるコメント0件をすべて表示
