最高の学級づくり パーフェクトガイド 指導力のある教師が知っていること

  • 明治図書出版 (2018年2月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784181695156

感想・レビュー・書評

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  • 群れから自治的集団になるまでの学級経営への考え方が網羅的に書いてある。


  • 【気づき】

    さすが小学校教員経験もあり、現在大学教授でもある赤坂先生の本!
    現場での体験をもとにしながら、論を展開している本。

    大学の教科書のような論の展開の仕方だが、
    理論だけではなく
    現場の声もたくさん反映されているところが良いところ。


    特に第5章の気になる子が気になる言動する理由は非常に勉強になった。
    気になる事は人間関係の問題を抱えていると言うのは深く納得した。

    どの章から読んでも良いので、その意味でも読みやすい。
    集団を作っていくとはあらゆる要素が複合的に関連している。
    この本で取り扱っているのは、学級開き、学級目標、教師のあり方、気になる子への対応、思春期の対応、ルール作り、いじめ、アクティブラーニングなどである。
    どれも即時的に作られるものではないが、学級風土とは
    講師した様々な要素を少しずつ絡めながら長期的に作られるものだと改めて思った。

    1冊の本から
    様々な学びが得られる本なので、とてもオススメ。

    第1章よい集団を育てる教師が見据えていること

    ・理想の学級のゴールイメージを描くことで、学級集団づくりの質に大きく影響する

    ・学級担任の仕事は、次の学級で、教師や仲間から愛され、自分の居場所を見出し、教師や仲間を好きになってやりたいことがやれること

    ・先生がいなくてもやれる生活に変換する。
    そして、教師は、直接的影響者から間接的影響車にリーダーシップを変換させていく。

    ・教師自身が影響するのは主に次の3つ
    ①場所、物など目に見える環境
    ②人間関係、雰囲気、言語、時間など目に見えない環境
    ③気分、表情で服装など教師自身の持つ環境

    ・子供たちを導いていく集団のゴール像は、学級を自治的集団と呼ばれる状態

    ・自主的手段育成の原則は腹をくくって任せる。





    第2章力のある教師が知っている初日に作るコツ

    ・学級集団がまとまるためには、子供同士の関わりが必要。
    子供同士が関わるために必要なのは教師の高い指導性。
    教師の高い指導性は安心感によって生み出される。

    ・人は安心できる人を信頼し、好きになる。
    そして、安心感が学級を次のステージに進めるエネルギーになる。


    安心感を持って出せる学級開きの1パターン
    ①自己紹介
    親しみやすさ、自己開示、双方向性
    ②くす玉を割る
    おもてなしの心
    ③願いを語る
    これから始まる未知の時間に目標やある程度の枠を持たせる。
    ④アイスブレイク
    まずは教師を相手にしたゲームで様子を見る。
    だいじょぶそうなら簡単な交流を仕掛ける。
    しかし、いきなり身体接触をすることに抵抗感じる子もいるので、ハイタッチ位の最低程度の身体接触にしておく。
    目的は安心感を持たせること。

    第3章伸びる集団は目標共有している

    ・学級目標とは、子供集団を課題解決集団に育てるための方向性、つまり共通の課題である。


    第4章学力を高めるのは教師に共通するあり方


    ・学力を高めるために実践しているのではなく、子供たちの活動を活性化することによって、結果的に学力も高めている

    ・学力向上に成功している学校や先生方は、学力を支える学力基礎の向上にもコストをかけている。

    ・学級の雰囲気に強く影響しているのは、教師のあり方。

    ・どんな教師のあり方が子供たちをやる気にさせるかと言うと安全基地機能を持つ人。

    やる気にさせる教師の授業とは
    先生が楽しそうに授業している
    子供たちが活動しているときにうれしそうに見ている
    そうした姿。先生のことが好きだから勉強しようとする。

    ・子供の時にたくさん愛を注がれた子が成長して人に愛を注ぐことができる。
    多くの子供たちには、学習環境に対する決定権がない。



    ☆第5章気になる子が気になる言動する理由

    ・気になる子とは、人間関係の問題と言う共通の問題を抱えている。
    気になるのは教師の主観。

    ・気になる子が気になる言動を繰り返すのは、周囲(教師であることが多い)の注目や承認、
    注目や承認を得られるならば、注意されても叱られても嫌われてもいい無視されるよりマシと言う心理状態が現れている。


    ・その子の持つ問題や困り感の軽減や解決をすること。それが気になる子との信頼関係の構築抜きに道は開けない。


    第6章少しの丁寧さが思春期との絆を作る

    ・思春期は、十人十色の影響がある。
    学級集団づくりにおいても、一人一人が不安定な状態にあるから、手段における摩擦を大きくする。
    この摩擦が、人間関係に起因する問題。

    ・関係性の不具合は、集団の生産性に強く影響する。

    集団が機能するからこそ子が育ち、
    より良い子を育てると命に機能する集団を育てることが大切

    ・不安定さは成長前の揺らぎとも捉えることができ、その後には飛躍の時が控えている。



    ・思春期の不安定さは、今まで気づかなかったことやいろいろなことがわかるようになって、起きると考えられる
    1他者目線で自分を見る力の発達
    いわゆるメタ認知の力が可能になる
    2感情のコントロールが難しくなる
    3友達優位になる

    ・思春期の子供たちは
    何を言うかより誰が言うかのほうを重視する。



    学級を最高のチームにするチャレンジ
    【メタ認知能力の発達に対して】
    1多様な観点で評価
    評価しやすいことばかりではなく、思いやりや主体性、自発性、努力、貢献、ちょっとした伸びなど目立たない部分を評価するようにする

    2他者との比較ではなく、その子の個性を認め、靴や尊さを見つける

    3友達同士の肯定的な他者評価に触れさせる。
    褒め合いも有効
    他者が肯定的に自分を見ていることを自覚させると同時に、他者への信頼感を育てるようにする。


    4、子供に今のままで充分素晴らしいと伝えながら、現在の良さを踏まえた上で、あなたならこうなれる、これを続けたらこうなる、できるになると明るい希望をもたらせるな助言をする



    【感情のコントロールが難しくなることに対して】
    1教室内に何でも言える雰囲気や信頼感を構築する

    2感情的になっているときは、その理由や経緯も本人もよくわかっていないことがあるので、理詰めで指導しない

    3感情的になって不適切な言動したときは、行為については指導するが、感情については否定せず、受け止める

    4不適切な言動を指導するときは、感情を共有する。感情を共有するには、感情を言語化するのも1つの方法。

    5複雑な感情を感じ取ることができていても説明できないことがあるので、教師が感情を表現する言葉を多く知っていることが望ましい。



    6子供たちの感情を決めつけないようにする。
    こちらから感情を引き出すときは、だったの?かな?などと質問形式にすることが望ましい。


    【友達優位になることに対して】
    1教室に対等な関係性を構築する

    2孤立傾向の子には友達ができるような支援をする

    3教師の直接介入による仲間づくりは、ほとんど功績を奏すことがないと自覚し、協力的活動(学びあうことによる学習活動やイベントの計画)や中間支援活動(子供同士の悩み相談)などを仕組み、間接的支援にコストをかける



    第7章学級のまとまりを生むシンプルな原則

    ・学級集団づくりは、教師と子供の信頼関係づくりがその基盤

    ・学級の機能不全はすべての学級に起こり得る

    ・機能する学級とは
    協働的な問題解決の能力を持った集団である。

    仲間との協働よる問題解決は、自己実現の欲求を引き出すにはとても効率が良い。

    従来から学校教育が学級に期待する役割としては、次の2つがある。
    ①学習指導を成り立たせる基盤としての機能
    ②生活指導を成り立たせる基盤としての機能がある。


    学習場面における機能的な集団とは、学習課題を主体的に解決する力を持った集団のこと

    ・教師から見ればみんな仲間でも、子供たちから見れば違いは他人
    機能する学級を作る出発点は、教師と子供たちとの信頼関係で、そこにあるのは教師と子供たち一人一人との個人的信頼関係である。
    そして学級づくりの極意は1人残らずひいきすること

    学級を最高のチームにするチャレンジ
    ①子供たち1人1人がつながろうとしているか?
    ②子供たちの前でよく笑っているか
    ③見た目に気をつかっているか
    ④子供たちに敬意を払っているか
    ⑤穏やかで公平な態度で接しているか
    ⑥子供たちの話をよく聞いているか
    ⑦子供たちの失敗を受容しているか
    ⑧子供たちの前では元気か
    ⑨親しみのある態度を示しているか
    ⑩子供たち一人ひとりに関心を向けているか



    第8章ルールは学級集団づくりの要である

    ・ルール指導を困難にしている要因には、ルールを守って生活する体験の不足が挙げられる。

    ・逸脱傾向の子は、その子自身の特徴的な行動により
    ①ルールを破る
    ②それが見逃される
    ③さらにルールを守らなくなると言う悪循環にはまるルールを守ると言う経験が不足してしまう



    ・学級に身に付けさせたいルール

    1禁止ルール

    2促進ルール(人の話を最後まで聞く、よいところを見つけるなど、ある行為を促すルール)

    3メタルール(学習に関係ないものを持ってこない、持ってきたら、先生からが預かるなど)

    ・ルール指導の実際
    1ルールを見える化する
    2暗黙ルールをできるだけ少なくする
    3達成状況を振り返る
    ①今のルールをもうしばらく続けて様子を見る
    ②今のルールが守られるよう1部ルールを修正する
    ③新しいルールを決める

    4強化する

    5ルールを守った状態を体験する

    6子供たちがルールを決める

    (①問題状況を指摘する
    今日は朝の読書中におしゃべりをする人たちがいたようですね

    ②ルールの必要性を高める
    このまま朝読書ができないとどういうことが起こるでしょうか
    ルールを作ったが良いことに気づかせる

    ③ルールを作ることに同意を求める
    朝読書ができるようになるためのルールを決めたいと思いますが、賛成してくれる人はどれくらいいますか

    教師のためのルールではなく、子供たちの生活がより良くなるためのルールであることを確認

    ④課題を提示し、解決策リストを作る
    みんなが朝読書をできるようにするためにはどうしたらいいですか
    思いついたことを挙げて、課題の解決策の選択肢をリストアップさせる

    ⑤最も実行するとかいろいろ検討する
    どれをやったら成功しそうですか
    時間があれば、反対賛成意見を集める。
    それをやったらどうなるか予想させる。

    ⑥ルールの決定
    全員でなくても良い。
    過半数を超える支持を得たものをルールとする。



    学級を最高のチームにするチャレンジ
    ①ルール指導は自己管理からと心得よ
    ②笑顔で譲らない
    ③ルールを守っていることに注目せよ
    ④ときには外的報酬を活用せよ
    ⑤ルール指導の導入では納得感を大事にせよ



    第9章いじめを本気でなくしたいなら今すぐやるべきこと

    ・本当のいじめは大人には見えないことを前提にする。
    子供たちどうしていじめを抑止し、解決する力を育てることが必要。だから、
    ①認知を変える(いじめをなくすことが必要であると知る)
    ②感情帰る(いじめは辛いものであり、いじめをなくすためには行動する事は気持ちの良いものであると言う感情味わ)
    ③行動変える(いじめないと言う行動や人を見逃さない抑止すると言う行動を実際にやってみる)等を通じて共感性を育てることが大切。


    第10章アクティブ・ラーニングは子どもたちを社会人に育てる授業のあり方である

    アクティブラーニングをまとめると次のようになる。
    ①キャリア教育である
    ②解決困難な問題に挑む力を育てるものである
    ③その課題は集団思考伴う共同で解決するものである
    ④その活動が主体性に支えられているものである
    ⑤ ①から④が初等教育から高等教育の連続性の中で実践されるものである


    主体的な学び
    ①子供たちが学習に関心を持って、積極的に学んでいるか
    ②課題解決の見通しを持たせているか
    ③学習後に振り返りをしているか

    対話的な学び
    ①学習過程において子供たちが協力して課題解決をしているか
    ②子供たちはなぜ関わるのか理解しているか
    ③関わりあうためのルールをしつけているか

    深い学び
    ①学習において、各教科で取得した見方、考え方が活用されているか
    ②各教科で取得した見方、考え方を活用して自己の考えを形成しているか

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著者プロフィール

上越教育大学教職大学院教授。
『アドラー心理学で変わる学級経営 勇気づけのクラスづくり』(明治図書)ほか、著書多数。

「2021年 『“先生の先生”による集中討議!2 子どもも教師も元気になる「あたらしい学び」のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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