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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784191439672
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(図書館にあります)
原発技術者から、フリーの記者に転職した「僕」の体験談。原子力という、人間には扱いきれないものを扱う設計室からの生の声があふれる一冊。
計算結果に不都合があれば、数字をカッターとノリで文字通り「切り貼り」してその場をとりつくろう。原発の部品が予定通りの日にできなければ、まったく違う材質で作った「ダミー」で検査を切り抜ける・・・。
こんなことの積み重ねが、福島事故につながったのだと実感できる。背筋が寒くなる。
でも、そんな日々の中で「僕」は、かけがえのない先輩、職人、同僚との出会いに恵まれる。しかし、尊敬していた上司が白血病で死んだと知ったとき、「僕」は原発を本気で疑い始めた。
この本は、20年以上前に書かれた。福島事故のような、悪いことが起こった後で、「やっぱり原発は危ないと思っていた」と言うのは(大切なことだけれど)やさしい。
事故の前、原発に反対する人は、多かれ少なかれ「変わり者」だと思われ、無視されていた。「僕」のように。
最初は原子力を「夢のエネルギー」だと思っていた「僕」は、やがて組織からドロップアウトして記者になる。原発に反対するデモを取材するうち、その列に加わることが、「原発を作ってきた自分の責任」だと感じ始めるのだった。
この本を読んでいると、「はたらく」というのはどういうことなのか、ものすごく考えさせられる。
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