紺碧の艦隊 9 (TOKUMA NOVELS)

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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784191551251

感想・レビュー・書評

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  • 艦隊シリーズもだんだんとイデオロギーの塊になってきてしまった。

    特にこの紺碧9巻は前世で言えば太平洋戦争終結を見た、昭和20年8月以降の大幅に狂い始めた歴史の総括というか、アジアの政治情勢を総括する巻になっており、ロシアから迫りくる独逸軍を迎え撃つための陸軍同盟軍の陣容をまたまた作者の強い思い込みを中心に描いてしまったという感じで、娯楽小説から、作者の心情解説本になってしまった。

    登場人物にも困ったのか、アジア同盟軍会議のすっせ貴社がそもそも支離滅裂で、日本からは明治維新を戦った桂小五郎、周恩来の人民中国からは何と三国志の曹操、蒙古からは成吉思汗の末裔、蒋介石の中華中国からは劉邦となんだかわけのわからない人物構成になってしまった。

    しかも亜細亜国連会議なる会議体の議長には孔明が現れた。

    ここまでくると、作者の時代認識というか、作者の中国に対する歴史理解の浅さというか、勉強不足が露呈してきてしまい、やっちゃったなという感想。

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著者プロフィール

1933年小樽市生まれ。早稲田大学で心理学、北海学園大学で土木・建築学を修める。日本SFの第一世代の主力作家の一人。1970年、SF評論『術の小説論』、SF短編『大いなる正午』で「SFマガジン」(早川書房)デビュー。以来、執筆活動に入り現在に至る。単行本著作数180冊以上(文庫含まず)。1990年代の『紺碧の艦隊』(徳間書店)『旭日の艦隊』(中央公論新社)で、シミュレーション小説の創始者と見なされている。1972年、第3回星雲賞(短編部門)を『白壁の文字は夕陽に映える』で受賞2012年、詩集『骸骨半島』で第46回北海道新聞社文学賞(詩部門)2013年度札幌芸術賞受賞2014年2月8日~3月23日まで、北海道立文学館で「荒巻義雄の世界」展を開催。2014年11月より『荒巻義雄メタSF全集』(全7巻+補巻/彩流社)を刊行。2017年には『もはや宇宙は迷宮の鏡のように』(彩流社)を満84歳で書き下ろし刊行。2019年、北海道文学館俳句賞・井手都子記念賞、伝奇ロマン復活第一弾『有翼女神伝説の謎』(小鳥遊書房)を刊行(続編『高天原黄金伝説の謎』『出雲國 国譲りの謎』)。『SFする思考』で第43回SF大賞受賞・現在も生涯現役をモットーに、作家活動を続けている。

「2024年 『天蓋都市ヒカル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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