私の憲法論 日本国憲法改正試案

  • 徳間書店 (1991年6月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784195545904

感想・レビュー・書評

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  • 1991年の本だけれど、今こそ読んで良かった。平明に現行憲法の良くない点を述べ、著者の試案を提示している。なぜその案になるのか、考え方が大変わかりやすく書かれている。過激な煽り文句などはありません。読みつつ自分の考えを落ち着いて点検する役にたったのが良かった。細かい字句の解釈なんかに拘泥せず、太い考え方ができる。

    そろそろ自民党にも野党にも具体的な改憲論議を始めてほしいと思う。明治以前の伝統は考慮されず儒教思想と全体主義で国民を教化するような気持ち悪さのある自民党案も、本書のように作成の意図と理念を解説してもらいたい。9条だけが問題なのではなく、根本的な理念がちゃんと解説できないとダメだと思う。
    野党も「議論はしますよ」とだけ言うのでなく具体案を出すべきじゃないのかな。このままいくと、「議論不十分」といいつつ強行採決で自民案がまるまる通ってしまい……という図しか浮かばない。
    与野党ともに国民にオープンな議論を見せると地雷を踏みそうとか炎上したくないとか、思ってる? それ、怠慢です。

    いずれにしても現行の憲法は日本語も変だし何を言ってるのかわからない部分が多いってことが如実に分かった。現行のままでは恥ずかしいでしょう。ちゃんと各々考えて変えたいですね。
    本書は文庫版も出ているし、おすすめです。

  • (1995.10.11読了)(1991.07.07購入)
    日本国憲法改正試案

    ☆関連図書(既読)
    「サンチョ・キホーテの眼」西部邁著、文芸春秋、1989.06.15

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著者プロフィール

西部邁(にしべ・すすむ)
評論家。横浜国立大学助教授、東京大学教授、放送大学客員教授、鈴鹿国際大学客員教授、秀明大学学頭を歴任。雑誌「表現者」顧問。1983年『経済倫理学序説』で吉野作造賞、84年『気まぐれな戯れ』でサントリー学芸賞、92年評論活動により正論大賞、2010年『サンチョ・キホーテの旅』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。『ソシオ・エコノミクス』『大衆への反逆』『知性の構造』『友情』『ケインズ』など著書多数。

「2012年 『西部邁の経済思想入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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