黄金の犬 第2部 (徳間文庫 301-7)

  • 徳間書店 (1981年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (378ページ) / ISBN・EAN: 9784195872314

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  • 1979年に映画化され、その後何度もドラマ化された西村寿行作品『黄金の犬』の続編。
    『黄金の犬』は、飼い主とはぐれた狩猟犬ゴロの、悪人達に追われながらの北海道から東京への旅路を描いていますが、この続編では、やはり悪人達に追われながらの鹿児島から東京への旅路を描いています。(実際には島根と岡山との県境辺りで終わり)。

    北海道からの南下を、九州からの北上に設定変更しただけの、完全な二番煎じかと思いきや、実際にはちょっと違いました。

    前作が、大作長編小説、という感じなのに対して、今作は連作短編小説的です。

    雑誌連載作品なので、九州を舞台にした第一章と第二章の時点では、大作長編小説を目指したのかもしれません。前作の二番煎じ感がひどいです。
    ですが、第三章「海」からは、様子が一変。ゴロが、悪人達に狙撃されながら泳いで関門海峡を渡るところから興奮させられます。
    更に、山口県のある村を舞台に、悪人達が村の子供たちを首から下を土に埋め、警察が関与したら子供の首を刎ねると脅迫する、という西村寿行作品でもトップクラスの残忍さに興奮はマックスです。

    続く第四章「老人」では、余命宣告をされてから山に暮らす孤独な老人と、ゴロと、ある出来事から口が利けなくなった幼い少女との友情を描いた感動作。ゴロと飼い主北守礼子とのすれ違いも描いて、感動的な再会も期待してしまいます。

    続く第五章「狼」は、そんな期待を軽くはね除けるユーモア作。政治家を引退した老人とその仲間がちょっとした誤解から、ゴロを追う悪人達と生死をかけた闘いを繰り広げます。その闘いを描写するのに忙しく、ゴロと飼い主北守礼子との再会シーンは描かれず。。まあ、このすかしかたが、西村寿行作品ではあるんですけれども。。

    第三章と第四章のテンションが最初から最後まであったら、おそらく名作となり得たであろう作品です。

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著者プロフィール

1930年11月3日年香川県出身。ハードロマンと呼ばれる作風で人気を得る。1969年にデビュー後、動物小説、社会派ミステリ、アクション小説(バイオレンス小説)、パニック小説など幅広い作品でベストセラー作家となる。代表作に、映画化もされて大ヒットした『君よ憤怒の河を渉れ』『犬笛』など。

「2020年 『癌病船応答セズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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