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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784195875599
感想・レビュー・書評
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1979年から1980年に『週刊 アサヒ芸能』に連載され、1980年に単行本化された西村寿行作品。
連合赤軍的な武闘集団を描いた、バイオレンス小説です。
主人公は、永田洋子的な女リーダーで、西村寿行作品のヒロインとしては非常に珍しい醜女・野口康子と、8人の男、という元革命戦士達。
ある日、高速道路であおり運転をする大手運送会社の大型トラックが次々と狙撃される、という事件が起きます。この事件の犯人グループは、野口康子達の元革命戦士、ということが、割と序盤で明かされます。
革命とは名ばかりで、実は、彼らが勤めている小さな運送会社にとっては邪魔な、大手運送会社を狙った犯行なのですが、彼らの正体が警察にバレてしまい、山での逃走になると途端に、総括、という言葉が飛び交う、連合赤軍的な雰囲気になります。
この逃避行の途中で、一人の男・塚田が彼らの仲間になるのですが、この塚田が、野口康子からリーダーの座を奪い取ると、元革命戦士集団が、凶悪な犯罪者集団へと変貌していきます。
タイトルの鬼女である野口康子の出番かほとんど無くなり、こうなると、逃亡する脱獄犯達の暴走を描いた西村寿行作品『回帰線に吼ゆ』と似た感じになってしまいます。
醜女の野口康子のその仲間たちの連合赤軍ごっこを描いた前半より、エンタメ小説としては面白いんですけどね。
矢鱈と人妻がレイプされる展開は、西村寿行作品らしい展開で、序盤にあった西村寿行作品としては珍しい設定がお馴染みの展開に埋もれてしまいましたね。
野口康子を相手にしても塚田を相手にしても、常に冷静さを忘れないサブ・リーダー井形を別とすると、元革命戦士の男達が、あまりにも没個性的なのはエンタメ小説としてはマイナス点ですね。最後の方でやっと残虐性を増してきた北村という男も、もっと早くから残虐性に目覚めてくれていたら、また印象は違ったかと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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