- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784195990056
作品紹介・あらすじ
ややワケありで、僕は家を出た。形が無いから大事にしていたものたちを失くし、僕にはもうほとんど何も残ってはいない。街に、人に、時間に、僕はたゆたい続けた。美しく、醜く、限りなく歯痒いこの世界で、僕はいったい何を探し求め、どこへたどり着こうとしているのだろうか?-表題作をはじめ、「虚」でもなく「実」でもない捩れた平行世界四篇を収録した、現在の中島ユーモアの原点ともいうべき作品集。
感想・レビュー・書評
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前半は退屈に思えましたが、後半から所々『クスリ(笑)』と笑える部分も出てきました。
作者の独特なモノの例えは思わず吹き出してしまいます。
後半からはアルコールと睡眠薬を服用しながら書いたそうで、思わず吹き出してしまうユーモアは、そこから生まれたのだと納得してしまいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゆるい世界観。
ゆるいけど毒が凄い。 -
表題作「頭の中がカユいんだ」のほか、短編3作を収録しています。
「頭の中がカユいんだ」は、広告代理店で仕事をしている著者自身をモデルにした主人公が、金がないとボヤきながら大阪の街を徘徊し、おかしな人びととたわいもないことを語り合うというストーリーです。
「東住吉のぶっこわし屋」は車道でパフォーマンスをするとんでもない酔っ払いに出会った話、「私が一番モテた日」はモテまくる男の話を聞きながら怨念をかきたてられた話、「クェ・ジュ島の夜、聖路加病院の朝」は職場の上司と得意先の部長と3人で買春ツアーに出かける話です。
ユーモアと哀愁の立ち込める著者の若き頃の日常を綴った作品です。今読んでも十分におもしろいのですが、素面で常識を突き抜けた物語を語る高橋源一郎の作品の魅力を知ってしまってから、以前ほどの興奮を味わえなくなってしまいました。 -
新書を2日で4冊も読んだもんだから
最後に残しておいたこれをって。
中島らもに出会った18の頃からこれに憧れて
知った風なこと言って。
超絶劣化コピーみたいな存在になった。
ラリることに興味はないし有り金使い切ることもない
ましてや服に大金を使いノーノーと守られた生活をしてる。
マネできたのは酒くらい。
でも僕はこれに憧れたんだ。
なんとなく大人にならなければと思ってる近頃だけど
らもも「同じように」しっかりせねばと思い、勝手に傷ついて
南国に感傷に浸りわかった気になったと思ったら
ちょっとだけ楽になったのかな。
これからは、しっかりするんだよ馬鹿者。 -
先輩からいただいた本。
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最近海外の小説ばっかり読んでたけど、やっぱ日本人は日本の小説が読みやすくていーやね。作品自体も結構おもしろいし。でもこれ前一回読んでるなぁ。読んでるとゆーか買ってる。知り合いに大量に本貸したまんまかえってこない。
その中に中島らもの本も結構ある。今じゃ何を買ったのか覚えてない。まー古本屋で100円だから大したダメージじゃないのでよい。
再読でも充分楽しかったしね。 -
嘘も真実も全てほんとうで、きっとそんなことどうだっていいことなんだ、って思った。なんかうまくいえないけど
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虚でもなく、実でもない捩れた世界を映す四編の小説を収録。美しく、醜悪なイメージを、説明的な比喩を使わずつづった初期小説集。
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忘れてしまいました。よってレビュー、評価ともにできませんが、らもさんは好きな作家である事に間違いありません。
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本棚に眠っているはずのこの本を探したが、ブックオフに売ってしまったようだった。自分で大切だと思っていたものを自分でナイガシロにしたみたいで、すごく腹立たしくなった。