作画汗まみれ (アニメージュ文庫 P- 1)

著者 : 大塚康生

• 徳間書店 (1982年12月1日発売)

感想・レビュー・書評

[reinouさんの感想 · 2017年1月21日]

1982年刊行(初出1980～1981年、アニメージュ連載)。
　東映動画、すなわち日本のアニメーションの草創期から、動画、そして原画マンとして活躍。本書で書かれているだけでも｢白蛇抄｣｢安寿と厨子王｣等に参画。そして、高畑勲・宮崎駿らとともに｢太陽の王子ホルスの大冒険｣｢パンダコパンダ｣｢ルパン三世カリオストロの城｣｢未来少年コナン｣などに関与し、その作画を担当した著者。その著者の自叙伝。熱き原画マン魂のみならず、演出家としての挫折も。そして、草創期の業界暗部も一部開陳されている。

著者プロフィール

1931年7月11日島根県生まれ。
1956年、東映動画(現 東映アニメーション)に第1期生アニメーターとして入社。『白蛇伝』(1958年)『わんぱく王子の大蛇退治』(1963年)などの原画を担当。『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968年)で作画監督を務めた。
1968年、東京ムービー(現 トムス・エンタテインメント)傘下のAプロダクション(現 シンエイ動画)に移籍。テレビシリーズ『ムーミン』(1969年)『ルパン三世』(1971年)の作画監督を担当。
1977年、日本アニメーションに出向し『未来少年コナン』(1978年)の作画監督を担当。
1978年、東京ムービー新社傘下のテレコム・アニメーション フィルムに移籍。映画『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)『じゃりン子チエ』(1981年)の作画監督を歴任。

「2023年 『道楽もの雑記帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」