アニメージュコミックス 風の谷のナウシカ(6)

  • 徳間書店 (1993年11月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784197731206

みんなの感想まとめ

テーマは人間と自然の関係、そしてその結果としての未来の姿です。物語は、絶望の中にいるナウシカが世界の真実に迫り、微かな希望を見出して再び歩み出す姿を描いています。この巻では、彼女の成長と共に、風の谷の...

感想・レビュー・書評

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  • もうセルム様の所でハッピーエンド、Finにしたい…

  • 【<気候征服>を考える自由研究】(3)

    「でも今の人間が知ったら、また自分たちが世界の主人だと思いはじめる」
    『風の谷のナウシカ』第6巻より

    ***以下ネタバレを含みます
    ここまで2回に渡り、気候を支配しようとする人類の命運を考えてきましたが、この問題を突き詰めていくと、いわゆる「環境倫理学」になるようです。
    レイチェル・カーソンさんの『沈黙の春』とか、いわゆるガイア理論とか宇宙船地球号とかですね。わずかな変化が重大な事態を引き起こすというバタフライ効果も見逃せません。ただ、ここまでくるともう自分の手には負えません…。

    本当に地球のためを考えるのならここだけの話、人間は存在しないほうがいいのかもしれません。
    ***
    本作は民族や戦争、自然、哲学などいろいろな要素やテーマが複雑に絡みあう大作ですが、科学が地球を征服しようとした一つの結果、という側面も持っていると思います。

    環境や自然を改変しようとした人間が滅びる内容は、もうすでに「未来の神話」であり、そこから学ぶべきものは多いと思います。

    おわり




  • 漫画版ナウシカ6巻。それぞれのキャラクターが物語の終末に向け動き出す。絶望の深淵にいたナウシカは世界の真実に近づき、微かな希望を見出し再び歩み始める。そんなナウシカの前に、ナムリスの連れた巨神兵が現れる。この巻で最も印象に残ったのは風の谷の少女テパがナウシカを継ぐ風使いになる場面。人の想いが子に受け継がれ、古い子は新たな世界へ旅立っていく象徴的な場面だと感じる。

  • 感想は7巻に。

  • 人間そのものがこの世界の癌細胞なのかも知れない。それでも必死に生きるしかないのか。

  • 涙がとまらないナウシカと一緒に、ただひたすらに涙がとまらない。
    闇から来た土鬼を一緒に連れて行くナウシカの姿が、カオナシを連れる千尋と重なった。

  • ナウシカは深淵で、ミラルパを解放し、眼ざめ、蟲使いを連れる。
    ここにクシャナの兄ふたりが加わる。
    巨神兵にアレを渡すと、ヤッパリアナタハワタシノママダッタ。

  • あと残り一巻なのに、新キャラの名前が出てくるとか。驚いた。

  • 映画より断然こっち。

  • バイブル

  • 1年に1度は読み返すバイブル的存在の本

  • 大怪我していたクロトワが復活してきていて一安心。この人、憎めないよね。ナウシカの行動力はすごいよ。

  • 風の谷のナウシカ6 1993

    月刊アニメージュ1990年7月号〜1991年5月号連載
    1993年12月30日初版発行

    『風の谷のナウシカ』(かぜのたにのナウシカ)は、宮崎駿による日本の漫画作品。アニメーション監督・演出家でもある宮崎が、1982年に徳間書店のアニメ情報誌『アニメージュ』誌上にて発表したSF・ファンタジー作品。

    戦争による科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を舞台に、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を描く。1984年には宮崎自身の監督による劇場版アニメ『風の谷のナウシカ』が公開された。2019年には歌舞伎化された。

    漫画は『アニメージュ』1982年2月号より連載を開始し、映画制作などのため4度の中断期間を挟みながら、1994年3月号にて完結した。1994年に第23回日本漫画家協会賞大賞、1995年、第26回星雲賞コミック部門を受賞。コミックス全7巻の累計発行部数は1780万部を突破している。海外でも8か国語で翻訳・出版されている。

    あらすじ

    プロローグ
    高度産業文明を崩壊させた「火の7日間」という最終戦争から1,000年後の地球。汚染された大地には異形の生態系である菌類の森「腐海」が徐々に拡がり、腐海には昆虫に似た蟲(むし)と呼ばれる巨大生物達が生息する。
    菌類は一欠片でも村に侵入を許せば、たちどころに汚染が広がり、菌類が放出する瘴気(しょうき)は、多量に吸い込めば一時も持たず死に至る。衰退した人類たちは瘴気と蟲に怯えながら、錆とセラミック片に覆われた荒廃した世界での暮らしを営んでいた。
    トルメキア、土鬼(ドルク)という敵対する二大列強国が覇権を争っている中、腐海の辺境にあるトルメキアと盟約を結ぶ小国風の谷から、物語は始まる。風の谷の族長ジルは、腐海の毒に侵されて病床にあり、ジルの娘ナウシカが代理で国を治めていた。

    序盤
    ある日、ペジテ市を滅ぼしたトルメキアの第四皇女クシャナ及び親衛隊から逃れるため、ペジテの避難民を乗せたブリッグが、腐海に隠れ蟲を殺した為、蟲に襲われ風の谷に近い腐海の縁に墜落する。ブリッグに搭乗していた瀕死の王女ラステルは、救助に駆け付けたナウシカにとある石を託し、兄に渡して欲しいと懇願して事切れる。その石は、最終戦争で世界を滅ぼした巨神兵を蘇らせる鍵となる秘石であった。
    巨神兵を得ようとしたクシャナ達が、秘石の捜索の為に風の谷に飛来。検疫を受けないままの強行着陸をとがめたナウシカは、クシャナの部下と一騎討ちを演じる。ナウシカの師匠でもある旅の剣士ユパの仲裁で停戦し、クシャナ達は谷を去る。やがてトルメキアは土鬼との戦争の為、盟約を盾に辺境諸国に出征を強いる。夜明けと共にナウシカは父ジルに代わり、風の谷のガンシップに乗り、城オジと呼ばれる数名の老従者と共にクシャナ支隊へ合流する。
    土鬼の地へ向けて腐海を南進するクシャナ支隊の空中艦隊を、ラステルの兄アスベルが操るペジテのガンシップが単機で奇襲し、多大な損害を与えるも装甲コルベットに撃墜される。乱戦の中で風の谷のバージのワイヤーが切れ、不時着水する。バージを回収する為に降下したナウシカは、地蟲(じむし)と翅蟲(はむし)に襲われるアスベルを、腐海下層部でメーヴェで救出するが、翅蟲達に追われ腐海の奥に逃げる途中、彼がメーヴェから落ち着地する。直後にナウシカは翅蟲達に襲われ、メーヴェから落ち瘴気マスクを失い、気絶し着地する。その後目覚めたナウシカは、腐海下層部の大気が清浄である事を発見する。そして、その地の砂とナウシカが以前ユパに見せられた腐海下層部の無毒の砂との共通点を見出し、腐海が汚染された大地を浄化している真実に気づく。

    中盤
    劣勢の土鬼軍は、腐海の植物を品種改良し、特殊な瘴気を出す生物兵器を、土鬼の町に駐留するトルメキア軍に対し使用した。この人工の森の瘴気は蟲を死に至らせる物であり、マスクを持たない軍を撃退する事に成功した。しかし、トルメキアに輸送中の菌類の苗が土鬼各所で一斉に突然変異を起こし生じた、重マスクでも浄化できない程の強毒の瘴気を出し、増殖力の大きな粘菌が暴走し始め、事態は収拾不能になる。かねてからこの粘菌の発生を予知していた蟲は、暴走する粘菌に向かって大量に集結した。蟲達が粘菌に自らを吸収させる事で粘菌はやがて通常の瘴気並に弱毒化し、暴走は収束していく。大量の蟲(特に王蟲(オーム))が移動する現象は物語中で「大海嘯(だいかいしょう)」と呼ばれており、移動する蟲の体に付着した胞子が蟲の死骸を介して拡がり、腐海をより拡大してしまう。結果、土鬼の主要な国土はほとんど滅亡するに至った。
    ナウシカが大海嘯を止めようと土鬼の地を1人で探索する内に、大海嘯が収束し、「森の人」と呼ばれる種族の1人、幽体離脱をしたセルムに導かれ、彼女は幽体離脱をし、腐海の植物群が浄化し、蟲達が守る、「青き清浄の地」を見る。その後、土鬼軍がペジテに駐留するクシャナ支隊の蟲使いから奪取し、土鬼で復活させ、トルメキアに輸送中の眠る巨神兵の胎児と土鬼で会ったナウシカは、覚醒した胎児の前でアスベルに託された秘石を掲げ、巨神兵の母となる。土鬼の聖都シュワにある「墓所」と呼ばれる施設は、内部に旧世界の科学技術を保存しており、皇帝達に技術を与える事で世界を動かしていた。墓所の技術で戦争利用の為、腐海植物を品種改良した他、巨神兵を復活させた事を知ったナウシカは、今起きている瘴気を使う戦争を止め、巨神兵の戦争利用を防ぐ為、「墓所」を永久に封印しようと巨神兵と共にシュワに向かう。

    終盤
    旅の途中ナウシカは、エフタル語で「無垢」を意味する「オーマ」と名づける。生まれたばかりの赤子のような幼児性と残虐性を持ち合わせていた巨神兵は、名を得るや急速に知能レベルを発達させ、旧世界におけるあらゆる利害を調停する為に人工的に作られた神、「裁定者」としての役割に目覚める。
    その後ナウシカは、古代の動植物や文化を保存している「庭園」の中に入り、オーマと別れ、「庭園の主」と会話した際、セルムに助けられ、腐海生物が旧世界の技術による人工生命体であること、自身を含む現生人類及び腐海外の現生動植物は、旧世界の人々が、汚染された環境に適合するよう人類及び旧世界の動植物を改造した人工種であり、浄化完了後の清浄な世界では腐海生物同様に生存できないという事実を知る。旧世界の人々は腐海を作り出して世界の浄化完了後、火の7日間によって絶滅に瀕した科学文明勃興以前の動植物や文化を復活させると共に、清浄な世界で生きられる体を持つ、穏やかな新人類をこの世に生み出し、世界を再建する事を目的としていたのだ。
    「墓所」はそれ自体が意識と旧世界の科学知識を持つ人工生命体でもあり、墓所とシュワに到着したオーマが互いに攻撃し合った結果、街は墓所以外跡形もなく壊滅する。遅れて到着したナウシカは墓所の中に入る。墓所の中枢にあり、表面に1,000年前の古代文字が現れる肉塊は、「墓所の主」と呼ばれ、ナウシカに浄化完了後の戦争のない理想郷を作る為に協力して欲しいと言い、汚染に適応した現生人類を元に戻す技術も表面に記されてあるとも言う。しかしナウシカは、清浄のみを追求し一切の汚濁を認めない旧世界の計画に反発して協力を拒否し、「墓所の主」をオーマに握り潰させる。
    その後「墓所」は、旧世界を研究し「墓所の主」と共にいる事を望む科学者達と、ヒドラ達、そして新人類の卵を内部に収めたまま倒壊した。「苦しみや悲しみ、そして死も人間の一部である事を受け入れ、汚濁と共に生きてゆく事」。それがナウシカの選択であった。

    エピローグ
    オーマはナウシカに看取られながら役目を終え、生き延びたナウシカは全ての真実を胸の奥に秘めたまま帰還する。そして、土鬼の地に留まり土鬼の民と共に生き、土鬼で会った少年チククの成人後に風の谷に帰ったとも、やがて森の人の元へ去ったとも言い伝えられたという。

    世界観
    産業革命から1,000年を経て極限まで科学技術の発展した人類社会が、「火の7日間」と呼ばれる最終戦争によって滅びてからさらに1,000年余りが経過した未来の地球が舞台。作中ではセラミック時代終末期と記述されている。

    ユーラシア大陸の西のはずれに発生した産業文明は
    数百年のうちに全世界に広まり
    巨大産業社会を形成するに至った
    大地の富をうばいとり大気をけがし
    生命体をも意のままに造り変える巨大産業文明は
    1000年後に絶頂期に達し
    やがて急激な衰退をむかえることになった
    「火の7日間」と呼ばれる戦争によって都市群は有毒物質をまき散らして崩壊し
    複雑高度化した技術体系は失われ
    地表のほとんどは不毛の地と化したのである
    その後産業文明は再建されることなく 永いたそがれの時代を人類は生きることになった

    — ワイド判 第1巻 冒頭より
    火の7日間によって地球全体に有毒の汚染物質がばらまかれており、更に陸地の大部分は菌類の森「腐海」に覆われ、人類は腐海の毒が及ばない地域で生活している。しかし腐海は少しずつ広がり続けており、わずかに届く毒で子は育たず、石化の病が流行り、人口は減り続けている。また海は「この星の汚染物質が最後にたどり着く所」とされ、人類は海からの恩恵も得られなくなっている。火の7日間以前の産業文明は旧世界と呼ばれ、かつての高度な科学技術は失われて地下の古代都市から発掘された遺物を利用するに留まり、人々の生活様式は現代からすら大きく後退している。それでも人類同士の勢力抗争は続いており、作中ではトルメキア王国と土鬼諸侯国連合の間で勃発したトルメキア戦役の模様が描かれる。また王国内では王位継承権を巡り権力闘争が続いている。

    終盤では、文明を衰退に追いやった諸々の事象が世界を再建する為の遠大な計画であったという真実が語られる。火の7日間は兵器としての巨神兵が世界を焼き尽くした戦争と伝えられてきたが、巨神兵の真の役目である裁定により世界破壊が選択された事が示唆されている。腐海も序盤では汚染された世界を浄化するために生まれたという仮説が述べられるが、これも旧世界によって人工的に作り出されたことが示されている。人類や腐海外の動植物はかつての生命工学によって毒へ耐性を持つよう作り変えられており、逆に清浄な世界では生きていけなくなっている。そして旧世界の知識と技術は、墓所の主や庭園の主といったかつて作られた人工神により守られていた。

    制作背景
    執筆の経緯
    『ルパン三世 カリオストロの城』の公開後、宮崎はテレコム・アニメーションフィルムの海外合作『名探偵ホームズ』『リトル・ニモ』の制作準備に関わりながら、次回作の構想を練るために多数のイメージボードを描いた。その中には『となりのトトロ』や『もののけ姫』の原案のほか、「グールの王女ナウシカ」「風使いの娘ヤラ」「サンド王蟲(オーム)」といった本作のモチーフも描かれている。しかし、『カリオストロの城』の興業成績の不振により「企画が古臭い」というレッテルを貼られ、アニメ業界では不遇の地位に甘んじていた。

    アニメージュ編集部は『未来少年コナン』や『ルパン三世 カリオストロの城』を通じて宮崎の才能に着目しており、1981年8月号において「宮崎駿特集」を掲載した。また、宮崎から『戦国魔城』と『ロルフ』 という2本の映画企画を預かり、徳間グループの映像会議に提出したが、原作が存在しないことを理由のひとつとして採用されなかった。そこで、編集部はアニメ化への布石と誌面の話題作りを兼ねて、宮崎に連載漫画の執筆を依頼した。担当編集者の鈴木敏夫に口説かれた宮崎は、「漫画として描くならアニメーションで絶対できないような作品を」という条件で受諾。『ロルフ』にSF的な「腐海」という設定を加え、『風の谷のナウシカ』の題名で執筆を開始した。

    連載開始時には『名探偵ホームズ』との掛け持ちで多忙を極めたため、第2話以降しばらくは鉛筆原稿のまま掲載された。宮崎は映画化の際には原作も終わらせることを考えたが、アニメーション作家として地位を確立した後も執筆を続け、12年かけて完結に導いた。

    連載途中(1992年)アニメージュ誌の締め切りまでに1ページ書き足りなかったことがあり、「いいわけ」としてその1ページ分を使って趣味の軍事ショー見学記の漫画が書かれたことがあった。最後のコマでは「おわび」の「び」の字を消して「り」に直し「おわり」としている。

    物語設定の背景
    宮崎は少年時代に読んだ『マクベス』の「森が動く」という台詞に驚き、植物のことを扱いたいという意識を持っていた。漫画家志望だった学生時代には革命ものの習作を描いていたが、本作では「人間がいる世界というか、自然物というか、そういうものとの関係を語らないと、生産と分配の問題だけを論じてもくだらないことになると思ったんですよ」と述べている。

    物語序盤に提示されていた自然と科学技術の対立という構図は、後半では世界の浄化を巡るより複雑な構図に変化していく。宮崎は、この作品を結ぶにあたり影響を受けた事件としてユーゴスラビア内戦を挙げ、「あれだけひどいことをやってきた場所だから、もう飽きているだろうと思ったら、飽きてないんですね」「戦争というのは、正義みたいなものがあっても、ひとたび始めると、どんな戦争でも腐ってゆく」と述べており、これを物語終盤に反映させた。


    腐海(ウクライナ/クリミア半島)
    宮崎は風の谷のイメージを「中央アジアの乾燥地帯なんです」と発言し、腐海のモデルはウクライナ、クリミア半島のシュワージュ(腐海)としている。オーストラリアのオルガ山(カタ・ジュタ)には風の谷(Valley of the Winds)という場所があるが、スタジオジブリによれば関連はない。宮崎の初連載漫画『砂漠の民』も中央アジアを舞台としており、主人公の属するソクート族の王都「ペジテ」が登場している。作中の地名にも、中央アジアやタリム盆地の都市に関連した地名が見られる。「古エフタル王国」は言語などが謎に包まれたエフタルと呼ばれる中央アジアの遊牧民、「トルメキア第四皇女クシャナ」はインド北部に生まれたクシャーナ朝との関連が指摘される。旧世界の産業文明が発生した場所はユーラシア大陸の西、つまりイギリス周辺としている。

    本人による評価
    宮崎によれば、作品の出発点になっている自分の考えを自分で検証することになって、後半はこれはダメだという所に何度も突き当たらざるを得ないことの連続だったという。予定調和なユートピアを否定することになり、ぐちゃぐちゃになってしまったとも語る。体力的にも能力的にも時間的にも限界で、何の喜びもないまま終わって、完結していない作品だと説明している。ジャーナリストの立花隆は、宮崎駿本人に「あれは映画にしないのか」と尋ねたところ、「できない」との返事を受け取ったと述べている。

    他作品からの影響
    ベースになった映画企画『ロルフ』は、アメリカの漫画家リチャード・コーベン(Richard Corben)のコミック"Rowlf"(1971年)をもとに、「小国の運命を背負うお姫様」という着想を得たもの。宮崎は東京ムービー新社に対して"Rowlf"の版権取得を提案してもいる。『ロルフ』は宮崎が漫画家の手塚治虫と共同で映像化しようとしたものの、原作者が許可しなかったために立ち消えとなった企画だった。

    主人公ナウシカのモデルとして、宮崎は日本の古典文学『堤中納言物語』に登場する「虫愛づる姫君」を挙げている。名前はギリシア叙事詩『オデュッセイア』に登場する王女ナウシカに由来する。作品内に登場する人名や地名などには、実際の歴史的事項に一致または類似するものもある。例えば、クシャナはインドの王朝名(クシャーナ朝)、地名エフタルは実在の遊牧民族名、ミラルパは実在のチベット仏教行者(ミラレパ)など。

    ルネ・ラルーのアニメ映画『ファンタスティック・プラネット』(1973年)や、手塚治虫、諸星大二郎の影響も指摘される。なかでもフランスの漫画家メビウスの『アルザック』(1975年)には強い影響を受け、宮崎自身メビウスと対談した際に「『ナウシカ』という作品は、明らかにメビウスに影響されつくられたものです」と語っている。また、腐海と人間との関連性には、中尾佐助の唱えた照葉樹林文化論も影響している。他に『パステル都市』『地球の長い午後』『デューン/砂の惑星』等のSF小説の影響を指摘する論者もいる。特に『パステル都市』には、腐敗・酸化した土地、そこから掘り出される過去の遺物を再利用する黄昏の文明、その特徴的な遺物である飛空艇、対立する2人の女性王族、それを助ける剣士、世界を破壊する前世紀の人造人間など、ナウシカと共通するモチーフが多い。さらに、作品の主要舞台となる「錆の砂漠」という地名の固有名詞が、書籍に掲載されている宮崎駿が書き下ろしたアニメ版ナウシカの幻の主題歌の歌詞に登場していることも確認できる


    以上のようにWikipediaで紹介される風の谷のナウシカ原作6巻。
    自分の購入したこれは2023年5月5日119刷発行とある。
    表紙は剣を持ったナウシカ。
    何かと対峙している。
    これは恐らくこの6巻の終わり頃にある巨神兵、神聖皇帝の皇兄ナムリスと対峙している場面なのだろうと思う。
    ナウシカから強い意思を感じる。
    この6巻では王蟲に守られたナウシカが、その精神が戻って来るまでの葛藤、腐海が浄化した世界の先、巨神兵の復活、ナムリスとの対決が描かれる。
    まあ、皇弟が無事成仏していったのは救いである。
    映画版ナウシカではすぐ退場してしまった巨神兵がしっかり登場してくる場面はちょっと感激する。(映画を知っている人間にとっては)
    久々にアスベルと再会したナウシカ。
    まさかアスベルがまだ秘石を隠し持っていたとは。
    1巻の最初に出てきて、土鬼あたりでは完全に存在を忘れていた。
    そういや巨神兵を動かすのにこいつがいるんだった。


    印象に残った点

    俺はもう生きあきた
    何をやっても墓所の主のいうとおりにしかならん
    あとはあの小娘がしょっていけばいい

    ヤレヤレ
    ふしどを共にする前に叛乱とは
    俺が見込んだ女だけのことはある

    腐った土鬼の地も土民共もみんなくれてやる
    全部しょってはいずりまわって世界を救ってみせろ

    お前が連れて来たクルバルカのチビも同じことさ
    なぜ土王が滅びたと思う
    わが父とはいえわずかな数のヒドラだけで王権を奪えると思うか
    ちがうクルバルカの歴代の王の圧政と狂気に土民共が新王をのぞんだからだ

    若い頃やつは本物の慈悲深い名君だったよ
    土民の平安を心底願っていた
    だがそれもせいぜい最初の二十年さ
    いつまでも愚かなままの土民をやがて憎むようになった

    ナウシカは去れといってる
    もうこれ以上死んでも殺してもいけない生きろ・・・と

    その道の先には憎悪と復讐の繰り返ししかありません
    憎悪と復讐は何も生み出さない
    憎しみが世界をこんな風にしてしまったんです
    土鬼の地が全て失われたわけではありません
    腐海のほとりに移りそこで生きましょう
    腐海は私達の業苦です
    でも敵ではありません
    苦しみを分かち合って生きる方法を私の一族は知っています
    皆さんに教えられます
    憎しみより友愛を

    人は資源だ
    あの者達は土鬼の知識階級ではないのか

    姫さま
    姫さま
    みんな姫さま

    新しい風の和子が谷に生まれたのは
    古い和子がもう谷へは戻らない
    兆ではないかと皆案じておる

    ナウシカならどうすると思うね
    姫姉さまならもう助けに行ってる

    私はこちらの世界の人間を愛しすぎているのです
    人間の汚したたそがれの世界で私は生きていきます

    確かにあなたを奪うのは酷かもしれない
    あまりに沢山の者があなたを愛しているから

    1000年かもっと経ってあなたがもっと広く強くなっていて
    私達が亡びずにもう少し賢くなっていたら
    その時こそあなたの元へやって来ます

    世界はよみがえろうとしている

    戻ろうね自分達の世界へ
    この世界を汚しちゃいけないから

    食べるも食べられるもこの世界では同じこと
    森全体がひとつの生命だから

    2024/08/04(日)記述

  • 映画を初めて観たときは、子どもだったこともあって、どこか難しい印象を受けた。
    理解できるところと、できないところの隔たりをものすごく感じる作品だったように今では思う。

    とても神聖で、人類にとって、私たちにとって、生きるということにとって、うまく言えないけれど、意味のある作品なのだろうなぁ…というようになんだかうやむやに感じたけれど、そんなもの、ほんの序の口だった。

    こんなに深い話だったなんて、大人になってから読むことができたことに感謝する。

  •  王蟲の粘液に包まれ意識不明となったナウシカ。暗闇の中で彼女は”森の人”と呼ばれる種族の少年セルムと出会い、自身の心象風景を旅することに。慈悲深いナウシカは土鬼の皇弟ミラルパの怨霊を一緒に連れてきてしまうが、大地が浄化され草木が茂り、マスクなしで空気が吸える1000年後の世界にたどり着いてミラルパの魂は成仏する。ナウシカは夢のような光景に涙しつつもそこをまた人間が汚してはいけないと立ち去り、彼女の魂は肉体へ戻り目を覚ます。そばにはセルムとチクク、偶然近くに停泊していてトリウマのクイに連れられてきたクロトワがいた。風の谷のガンシップに乗せていたクイの卵からヒナがかえり、それを追いかけてきたミトたちはついにナウシカと再会する。大海嘯が終わり新しい朝の光と共に腐海の植物が育ち、クイの子どもが生まれたことがすでに新世界の始まりを象徴している。
     ナウシカは罰を受けるとわかっていながらあえて土鬼に戻ったチヤルカを助けるため、チククと共に大混乱の民衆の中へ出て行き平和と友愛を訴える。その神がかり的な力によって彼女がどんどん神格化されていき、宗教とは人間が心の支えとしてすがりたいものがほしい時に生まれるのだと実感する。
     そこへ土鬼の神聖皇帝ナムリスが巨神兵と共に現れ、駆けつけたアスベルから巨神兵の鍵である秘石を受け取ったナウシカはメーヴェで単身ナムリスのいる船へ乗り込んでいく。 
     ついに巨神兵が目覚め最終決戦へと突入する。ナウシカの心象風景の旅に多くのページを割いているが、最後は大混戦に。静から動へ。クライマックスに向けて、平和を勝ち取るための戦いが始まる。

  • 漫画。シリーズ。
    1990.7-1991.5。
    オームの中の深淵の岸辺。巨神兵。
    あとは小娘が背負ってけって、そんな。

  • 皇弟の最期の姿が切なかった。
    きっともとは純真無垢な心を持った人だったんだろう。それが幾度となく苦しみ、悲しみ、恐怖にさらされて絶望を繰り返し感じるうちにあんな黒い塊になってしまったんだろうな。純真で繊細だからこそ心が脆く弱いところがあって、黒い感情を纏い武装していなければ心を守れなかったんだ。
    ナウシカも誰より純真な心を持っているけど、同時に彼女は逞しさを持ち合わせている。作中でも女神や使徒と呼ばれているけど、本当に人間離れした精神の持ち主だと思う。あまり共感はできないけれど、その慈愛に満ちたキャラクターからは学ぶところが多い。

  • ユーモア以外のすべてを兼ね備えた名作!!

  • すばらしい。

  • 名作第六巻。
    とうとう最終章突入っといった感じです。

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著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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