アニメージュコミックス 風の谷のナウシカ(3)

  • 徳間書店 (1984年12月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784197755141

みんなの感想まとめ

物語の中で、ナウシカは人類の未来を救う救世主としての役割を担っており、その葛藤や戦いが描かれています。第3巻では、戦争の悲惨さがリアルに表現され、特に描写の生々しさが印象的です。腐海という呪いの象徴が...

感想・レビュー・書評

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  • 「ナウシカ」の読み直しを再開する。間が空いても申し訳ない。これは思ったよりもしんどい作業なのだ。

    ちょっと前巻を思い出して欲しい。土鬼(トルク)軍の辺境のマニ族の僧正は言った。「その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし」「(その者は)そなたたちを、青き清浄の地へみちびく」だろうと。腐海は、この時代、全人類にかけられた呪(のろ)いである。そこから救う救世主に、果たしてナウシカはなるのか?

    その「問い」が、全巻を通じて囁き続けている。それが「ナウシカ」である。第3巻は、「指輪物語」における黒門の戦いのような厳しい 戦争場面が続く。映画や「英雄物語」ならば、これ以上にないスペクタルシーンであり、聞き手を惹きつける山場ではあるが、宮崎駿の手描き感溢れる絵柄からは、かえってどんどん悲惨さが増してゆく。爆薬で飛び散る肉体の描写。のちに「もののけ姫」でも一部描いたが、その比ではない。ナウシカは、その戦いに間接的に責任を負ってしまう。

    伝説の勇者ユパには、この預言を確かめる役割を与えられ、暫くは「森の人」の秘密と付き合う。

    一般的には、まだラストに向かうための「繋ぎ」の役割しか持たない第3巻ではあるが、今回再読して重要なことに幾つか気がついた。

    ひとつは、一巻目で明らかにされていた「トルメキア戦役戦線地図」がさらに拡大されたのである。これがもしかして、人類に残された最後の「ヒトが住める土地」なのだとしたら、なんと狭いことか!地球(だとしたら、ではあるが)の中では、ほとんど猫の額(ひたい)だ。それを2つの大国が共存するのではなく、激しい戦闘で殺し合う。なんという愚かなことなのか?と、神の眼を持っている私たちにはそう見えるのではあるが、トルメキア王国も土鬼諸侯国もそうではないのだろう。

    ひとつは、ナウシカと同じ雰囲気を持つ「森の人」の存在だ。
    「蟲使いの祖にして、最も高貴な地の一族。火を捨て、人界を嫌い、腐海の奥深く棲まう者。蟲の腸をまとい、卵を食し、体液を泡として住まう」。それは一巻目のナウシカの未来の姿なのかもしれない。しかし、3巻目で出てきたということは、これが作品のゴールではないということだ。

    その他、皇弟ミラルパの本格的登場、悲しいカイ(馬の機能をもち、鳥の顔持つ機動動物)の最期、等々注目すべき場面・設定がいくつもあった。

    • yukimisakeさん
      くまさん凄すぎます!!
      めっちゃ面白いですね、原作!
      読みながらクマさんの解説聞きたい!
      買わないとダメなやつだなー。これは労力いりますね。...
      くまさん凄すぎます!!
      めっちゃ面白いですね、原作!
      読みながらクマさんの解説聞きたい!
      買わないとダメなやつだなー。これは労力いりますね。
      でも続きの巻のレビューも読みたかった!!
      年始にAKIRAやってたから見たんですが、あれも原作の方が良いのかなー
      2026/01/05
    • kuma0504さん
      雪見酒さ〜ん、
      コメント返そうとするだけで、長く長くなってしまうじゃないですか!

      まぁ、それでも王蟲が蹂躙した後のような砂漠の中に埋もれて...
      雪見酒さ〜ん、
      コメント返そうとするだけで、長く長くなってしまうじゃないですか!

      まぁ、それでも王蟲が蹂躙した後のような砂漠の中に埋もれていた私の昔のレビューを読んで頂いたお返しはしなくてはなるまい。

      もう続きは、ちょっと書けないかな。赤坂憲雄さんのを読んだ直後はちょっと書ける気がしたんですよ。それほどまでに、7巻までいけば、いろいろ自分も「試される」んです。
      それに色色謎があるし。

      ポニョが子供向け明るい話というのは大嘘で、それ以降の作品も、子供向けに希望を語る「ジブリアニメ」というのは大嘘で、その出発点がこの作品にあると、常々私は主張していて、それを言語化したいと思っていたんですが、なんかもう出来そうにない。

      雪見酒さんが、私を刺激してくれるレビュー書いてくれたら、もしかしたら書くかも知んない。と刺激してみる。

      AKIRA観ました!
      おそらく映画館では観てない。
      マンガ連載はリアルタイムで読んでいました。一巻は買ったけど、それ以降訳わかんなくなって、映画もそうなんだろ、と思って観なかった。ラストはともかく、まさかあそこまで映像的に完成されているとは思わなかった。
      多分、原作よりもスッキリ作ったから、こっちの方が良かったんじゃないだろうか。

      そのあと、リバイバル上映もなく、DVD化もされてない。ホント貴重な番組でした!その後の「漫勉」も、あそこまで緻密に「設定」を絵化しているとは思ってなかったので、あれから30年間、この人いったい何やってたんだろ、と不思議ではならない。「漫画は書く」と最後言いましたが、白土三平みたいに老害を晒さなかった良いのだけど。

      AKIRAの中で、さまざまなオマージュもあったけど、その後、AKIRAドライブが、さまざまな作品にオマージュされているのを、フェイスブックの動画で観て、改めてAKIRAはレジェンドだったんだな、と思いました。
      要は面白かったですよね。
      話題振ってくれてありがとう!
      2026/01/05
  • 本当ややこしい。
    土鬼はなんで戦争したいんだ?
    私どっかで見落としたのか?

    ナウシカとクシャナが仲良く?なるのは映画と違って個人的には好きな展開。

  • カイが力尽きるとこで泣いちゃった、、、
    読むほどハマっていく。

  • クシャナの言葉はいちいちカッコいいです。

  • 【あらすじ】
    マニ族の僧正に、失われた大地との絆を結ぶ「青き衣の伝説」の実現だと予言されたナウシカは、再び戦役に参戦。一方、王蟲の大群は南へと向かう。大海嘯を予感したナウシカはそれを追うのだが…。

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  •  戦場の最前線をこれでもかと描く第3巻。トルメキア軍で人望の厚いクシャナは本国の兄皇子たちに裏切られていると知り、敵地にいる配下の連隊と合流しようとする。その過程で繰り広げられる凄まじい殺戮。参謀のクロトワは「ナウシカよく見ておけ これが戦場だ」と言い放つ。そのナウシカもまた不思議な力でトルメキアの兵士たちの信望を集めつつあり、クシャナは彼女を”戦友”と呼ぶようになる。
     映画のような単なる悪役にとどまらないクシャナの魅力が炸裂。彼女の率いる騎馬隊と共にナウシカが出陣する土鬼との激戦は何度読み返しても血沸き肉躍るが、同時に戦争の悲惨さ、他国を侵略する人間の愚かしさもしっかりと描かれている。

  • こんなに何十年も昔から宮崎駿はマクロな視点を持って世界を見ていたんだなぁと感服させられる。

  •  この辺で、バイオテクノロジーのすさまじさが描かれるわけであるが、この時代、既に馬は哺乳類でなくて鳥類になってゐるのであった。
     この辺の設定は多分アニメ『時の支配者』(鳥と馬のあいのこの生き物が出る)とかから持って来たんだらう。が、後DNAをいろいろ調べると、馬と鳥は全然関係ないのであるが、馬とコウモリは交尾して子供出来ないのが不思議なくらゐDNA情報がそっくり、といふ結果が出たさうで。
     はうはう。

  • クシャナ麾下の兵士さえもナウシカには一目置いている様が嬉しい。アニメの筋からは離れ、土鬼諸侯国とトルメキアの両軍の戦闘に巻き込まれたナウシカの葛藤が見て取れる。トリ馬カイの最期は悲しかった。本書の定価を見ると消費税3%時代のもの。残念ながらページのあちこちに黄ばみも出てしまっている。しかし宮崎監督独特のタッチで描きこまれた物語は色褪せない。

  • 戦場を駆けるナウシカ。

    ナウシカは英雄になるのかもしれない。
    でもそれはナウシカの幸せじゃなくて。
    ただ目をそらせない人なんだ。

    クシャナさんもきっとそう。
    ナウシカの援護に駆けつけた装甲兵も。
    見るか見ないか、考えるか考えないか、感じるか感じないか。
    見える人には見えない人のことが分からない。
    見えない人には見える人がいることが分からない。
    きっとずっと分かり合えない。

  • 第三巻。

  • カイが死んでしまった…
    戦争という醜い行いが嫌い。

    どこかで読んだ、宮崎駿が『人間なんて滅びればいい』的な発言、本当にそう思う。漫画でも現実世界でも。誰のものでもない土地を血眼になって奪い合って、関係のない動植物を散々利用して殺す、いつまで経っても愚かで傲慢な人間。

  • 言ってみれば膠着の巻だが。
    ナウシカの気高さに、ドルクも、トルメキアも、カイも、身を捧げんと欲する。
    ここで森の人というものが。

  • ユパを助けたアスベルとケチャ。ユパから昔は王蟲以外に生命の源をあやつり欲するままに作り替えた術のことを聞いたアスベルは巨神兵もそのように作られたのかと骨格を掘り出した時のことを話す。一方ナウシカを伴うクシャナは腐海にのまれそうな村へ降りる。密閉して火を炊いた寺院で子供を拾うナウシカ。井戸には臭気に乗って迷い込んだウシアブ。兵士2人を逃がしウシアブに捕まったものの、王蟲の血を浴びた服によりウシアブが鎮静。土鬼の浮砲台の連隊を追従して蟲まで死んでいる飛び地の腐海へ。

    ユパ達の船は土鬼の追手に攻撃されて腐海へ落ちる。死んだか確かめにきた土鬼は森の人に会い撤退。腐海で暮らす森の人は3人を助ける。皇弟ミラルパは僧正の心を読めず帰還して薬液の沐浴。反逆者の汚名をきせられたクシャナの部下第三軍の元にクシャナが生還。非戦闘員の捕虜の解放を条件にクシャナと共に戦うナウシカ。劣勢の折1人で土鬼の馬を食い止めクシャナ軍は城に帰還したがナウシカ援護の騎士4人のカイは…。

  • 愛と怖れは共存しない。けど……。

  • クシャナに好感が持てる。
    カイかわいそう。

  • ナウシカ、クシャナ、クロトワの距離がだんだん縮まっていくところが見もの。カイここで死んじゃうのね。「食用にせず丁寧に埋葬してやれ」って言うクシャナ、優しいね。

  •  映画とは違った厳しい物語に、驚くばかりだ。次々に展開していく様に理解が追いつかないほどだ。たくさんの死を踏み越えて、前に進む。土鬼のマニ族の僧正が亡くなった。その儒者だった女子は。娘のケチャだった。

     ケチャは悲しみの中で「死んでしまったら、何にもならないじゃないか」と訴える。ペジテのアスベルは、ケチャの悲しみを理解しつつ、自らも国を失った者として共感を示す。しかし、ケチャはアスベルとナウシカに対し怒りをぶつける。なぜ王蟲の培養槽を破壊しようとしたのか。それがいちばんの問題のようにケチャは考えていた。

     僧正は「深い心の持ち主であり、僧会のやり方に身をもって立ち向かった。生命をいじくり、王蟲を弄ぶことは腐海を怒らせ、人間の滅びを早める」と言われた。
     剣士のユパは、「火の七日間に至る時代には、生命の源を操る技術が存在したとされる古い伝承がある」と語る。アスベルはユパと共に土鬼の聖都シュワに向かう。その大僧院は神聖皇帝の墓所でもあり、生命を操る技術が深く伝承されている。ペジテのアスベルは巨神兵の化石は知っていたが、超硬質セラミックの骨格を持つ巨神兵を発見する。箱に秘石を同じ形状の穴に移動させると、巨神兵は筋肉や体を形成し始めたため、アスベルは急いで秘石を外した。

     一方、アスベル、ユパ、ケチャは土鬼に撃ち落とされ、森の人に救われることとなる。
     土鬼の皇弟ミラルバは、土鬼の実質的な統治者で、超常的な力を持ち、人の心を読むことができる。土鬼諸侯国は聖都シュワを中心にした皇帝領、7つの大侯国、20余の小侯国、そして小部族国が集まったものだった。土鬼諸侯国連合はトルメキアを占領しようとした。

     土鬼と戦うクシャナは、自分がトルメキアの兄たちによって殺されようとしていることを察知する。クワトロがその役割を担っていたことに気づいたクシャナは、誰が自分を狙っているのか問う。答えはトルメキアのヴ王であった。父親が、わが娘を殺そうとしていることに怒りと悲しみを覚える。

     土鬼は人工的な森を使い、蟲を操って瘴気を発生させ、トルメキアの第三軍を全滅させる。クシャナは自分の兵士たちを助けに入るが、ナウシカは一体何が起こっているのかを考え続ける。
     トルメキア軍は、最南端拠点である土鬼サバタ土侯国の都城に到着する。土鬼は音を鳴らし、狂ったように踊り狂い、皇弟ミラルバが戻ってくる。王蟲の血の色の青い装束を纏った娘ナウシカが現れる。
     ナウシカは「なんという戦争だ。いかがわしい正義すらかけらもないとは。滅びの道を急いでいることに気がつかないのか」と言う。思わずプーチンにその言葉を聞かせたくなる。激しい戦闘の中で、ナウシカは窮地に陥るが、カイの活躍によって無事に抜け出すことに成功する。

     クシャナは「ナウシカ、お前はお前の道を行くがいい。それも小気味良い生き方だ。私は私の血みどろの道を行く。親兄弟と殺し合う呪われた道をな」とつぶやく。

     腐海の迫る危機とナウシカの生き方、クシャナの生き方、全く違う環境があり、それぞれ選択する生きる道も違う。ナウシカとクシャナはもがき、苦しみ、そして、正解なき生き方を模索する。あまりにもたくさんの試練が次から次に生まれるが、生き延びようとする姿勢や立ち向かう姿は同じだ。

  • 3巻からはアニメ映画版の内容を離れ、戦記ものという様相が濃くなっていく。
    ナウシカは戦うことに動揺しながらも頼もしくなっていき、クシャナには読者としてどんどん心酔していく。
    クロトワは彼自身の思惑で動いておりこの時点でグレーな人物だけど、見せ場ではちゃんとかっこいい。
    森の人はこの巻で初登場。ユパ様一行の進展は少ない。

    以下はメモ。

    - クシャナをワナにかけたのは父君ヴ王であることを白状したクロトワは言葉では寝返ったような、でもまだなにか腹に一物ありそうな、グレーな立場で話が進んでいく。でも、「これよりわが艦は 軍の指揮下をはなれる!」宣言はかっこよかった。
    - 泣きわめく幼児を預けられたクシャナの表情がかわいい。
    - 服を青く染めた王蟲の血に、蟲たちの怒りを鎮める力があることがわかる。
    - 瘴気を吸い込んだ兵(セトル)を助け、兵たちから信頼を得ていく。
    - 第三連隊の最期を見届ける。
    - 腐海の森に落ちたユパ様一行の元に、森の人が現れ助けてくれる。
    - 皇弟ミラルパの沐浴
    - ストーリーテラーのひとりとしての僧官
    - ドルクの子を小麦1袋で捕虜へ渡す
    - ナウシカは捕虜の解放と引き換えに作戦に引き入れられる
    - 鳥馬カイの死去、丁重に葬れとクシャナ

  • 息子10歳2ヶ月
    息子が喜びそうな本を、母が選んで図書館から借りてきています。時々息子リクエストの本も。読み聞かせほとんどしなくなりました。母はサミシイ。

    読んだ◯
    好反応◯
    何度も読む(お気に入り) ◯
    「また借りてきて!」「続き読みたい!」◯
    その他

    今日も音読が止まらない。
    『ナウシカ』読んで、漢字の勉強にもなっているらしい。

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著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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