白鳥異伝 下

  • 徳間書店 (2005年10月1日発売)
3.91
  • (106)
  • (62)
  • (128)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 553
感想 : 51
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198506841

みんなの感想まとめ

物語は、新たな仲間の登場によって主人公たちが一層際立ち、スピード感が増した展開が魅力です。特に、遠子と菅流、小倶那のトリオが織りなすバランスが絶妙で、読者は彼らの成長や葛藤に引き込まれます。遠子の勇敢...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 話は展開が読めず(主に遠子が予測不能すぎて)、触れたことのない時代の話で面白かった。結局一気読み。が、この作者の描く主人公はほぼみな同じ人物だなと思う。遠子はほぼフィリエル、小倶那はほぼルーン。
    遠子、殺せないと分かってから逃げてしまったのは流石に菅流に失礼すぎなのでは…あれだけ付き合ってくれた相手に。そして菅流、あまりにも人が良すぎる。器が大きすぎ。
    最後に全てを受け入れることにした遠子の選択はよかったし、それで結果丸く収まったのは後味も悪くなかった。しかし、色々失われたものが多かったのに手放しでハッピーと言って良いのかは微妙なところ。本人たちが良いならいいのか。
    大王がなぜ、遠子なら癒してくれると感じたのかだけがわからないまま。

  • 新しい仲間の登場により、主人公達が際立ちに、物語もよりスピード感が増し面白かった。

  • 一気読み。

    菅流の兄貴っぷりが凄い。

    主人公サイドも悲恋なのに、主人公の元気の良さがあって、クスリとするシーンも。
    それだけに、漁師村での振舞が別人のようで意外だったなぁ。。

    そしてやはり、力を奪って都へ行った腹違いの兄のその後が気になる。。。
    彼目線だとまた違った物語になるのだろう。
    帝もだけれど。
    『守り人』シリーズを思い出す。

    とりあえず、主人公達は
    ずっと幸せに暮らしました、めでたし、めでたし、
    で終わるのでハッピーエンドだし
    ティーンエイジャーの古文を敬遠しがちな子に
    まずは興味を持たせるために読ませてあげたい。

    夜、何かあったかないかは読者に委ねてる感じだし
    頑張れば小学生でも読めそう。

  • ーーーそなたの胸にはすでに四つの勾玉がそろっている…それ以上になにを望むのだね


    読み終わって、扉絵2を見て、グッときた。
    菅流は本当にいい男だな…。と思ったけど遠子が天真爛漫であの約束をしていなかったらたぶん少し変わっていたのではないかとも思ってしまった。遠子と菅流、小倶那のトリオのバランスがとても好きだった。遠子が、勇敢だけど臆病で、多くを悩み、一つ一つを自分で決断していく所にハラハラしつつ、とても勇気付けられた。子供時代を引きずりながら大人になっていく二人組というキャラクターも大好きなので、最後まで楽しく読んだ。

  • 遠子の一途さと、小倶那のかっこ可愛さと、菅流のイケメンっぷりにキュンとする。昔読んだときには、逃げ出した遠子は身勝手だなぁと思ったりもしたが、改めて読むと気持ちがわからないではないとも思えた。
    全編通して菅流が格好よい。遠子が最後の勾玉を探しに飛んで帰ってきた時、小倶那がずっと待っていたシーンがベスト。

  • 再読。
    ん、んー、んー……途中まで、☆5だったのに……
    遠子と小倶那が再会して行動を共にしていちゃいちゃべったらべったらし始めた辺りから、ちょっと、いや、かなり、読むのが苦痛になってしまっていた……
    勾玉の力に茫然と立ち尽くす菅流の姿とか、すごいなって思ったのになあ。その勾玉も、なんかあっちこっち軽々飛べる便利道具のどこでもドアみたいに結構おざなりな使われ方してるのがなあ。
    宿禰が何の伏線もなくいきなり出てくるのも、なんかな。
    あとがきで、遠子が一番のびのび書けたと書かれていたけれど、だとしたらこの先荻原さんの作品を読めるかどうか……ううう。ごめんなさい。完全に好みの問題なので荻原さんは悪くない。私が悪いのだ。

  • 大好きな勾玉三部作の2作目。

    何度目かの読み返し。やはり寝る間を惜しんで読んでしまった。

  • 10年ぶりの再読。
    部活と本に全てを費やしていた中学生の自分は後半になるほど「世界が危ないというのになにいちゃこらしとんのじゃーい」と毒づく残念な子だったのですが、この年になって読み返してみると恋愛要素がとっても重要だったことに気づきました。
    「倒す」のではなく「許す」「譲る」ことによる調和。
    遠子の変化はこのことを示していたのではないかと思います。

  • 嬰の勾玉の主・菅流に助けられ、各地で勾玉を守っていた〈橘〉の一族から次々に勾玉を譲り受けた遠子は、ついに嬰・生・暗・顕の四つの勾玉を連ねた、なにものにも死をもたらすという〈玉の御統〉の主となった。だが、剣を手にした小倶那と再会したとき、遠子の身に起こったこととは…?ヤマトタケル伝説を下敷きに織りあげられた壮大なファンタジー、いよいよ最高潮!(表紙裏より)

    勾玉を集めるために豊葦原の各地に点在する橘の民を訪ねるところから、物語の進みがグッとスピードアップしていきました。何と言っても、この物語の引き立て役は菅流でしょう!軟派でフラフラしているかと思いきや、ピンチには確実に現れ、助けてくれます。主人公の遠子や小倶那が己の運命に揺れる中、的確なアドバイス(?)もしてくれます。
    生きる上で「何が一番大切だと考えるか」をしっかり持つことって大事。それを忘れると、すぐに周りに流されて自分自身の拠り所を失ってしまうから。そんなことを考えつつ読みました。

    後半は怒濤の勢いで読んでしまいました。次編『薄紅天女』へ続く伏線を残しつつの終わり方だったので、続きがとても楽しみです。

  • 小具那•遠子の主人公だけでなく、菅流や七掬•武彦まわりを固めるメンズがみなステキです(笑)

  • ヤマトタケル伝説をベースにした古代ファンタジー小説。

    前作「空色勾玉」の設定を受け、神話の残る古代を舞台に神力を持つ剣とそれを鎮める勾玉をめぐるお話。
    後半の舞台が古代日本の各地を駆け巡るロードストーリー仕立てにもなっており、ゲーム感覚、ムービー感覚で面白い。
    行方不明の勾玉があるので、次作に続く伏線もあるものの、これだけでも楽しめると思います。

  • 2012/01

  • ヤマトタケル伝説を下敷きにした長編小説の下巻。
    ジャンルとしてはYAなんだろうけど、母の愛とか、ちょっと
    すごすぎないだろうか・・・。

    長かったけど、読み終わってしまうのが残念な物語。
    主人公以外の登場人物もみな魅力的で、細かなところまで人物像が
    作りこまれているので、
    その後が気になって仕方ないです。(笑)

  • これは結構面白かったです。  難があるとすれば、若干「ハーレクインっぽさ」が鼻につくあたりでしょうか(笑)  せっかく日本の古典、それも記紀で描かれる世界を舞台にしているわりには記紀を読んで感じる素朴さ・荒々しさとか万葉集を読んで感じる大らかさはなりを潜め、現代っぽい「綺麗さ」が大手をふるっているように感じられ、ちょっと嘘っぽい(苦笑)  でも日本神話とはあんまり接点を持たずに育っているだろう(よくは知らないけれど)現代の中高生あたりにこの物語を読むことによって日本神話に興味を持ってもらうきっかけにはいい本なんじゃないかなぁ・・・・と。

    作品のプロット自体にはさほど独創的なものを感じないのですが、「大蛇の剣」や「勾玉」と言った小道具類の扱い方が見事だなぁと感じます。  個人的には歴史の教科書なんかで「勾玉」の写真を初めてみたとき、「これのどこがよかったんだろうか??」と感じていた KiKi ですが(とは言いつつも、大人になってからはあの太極図の片割れみたいな形に魅せられていたりする)、こういう形で出てくると「ああ、そういうこともあったかもしれない・・・・・」と妙な納得感みたいなものが得られます(笑)

    (全文はブログにて)

  • 2011年8月29日読了

    下巻に来て、遠子が小倶那に対して抱く矛盾があらわにされて(本人認めてないけど)周りが強く心配しているのが印象的。けれど、大王と直接対面してからの彼女はまたどこか違っているようにも思える。散々指摘されて否定し続けた気持ちの矛盾を、彼女自身きちんと理解していたのかもしれないな。

    御統を手に入れてからの遠子の行動は早い。
    菅流すら遠子に圧倒されてる。菅流は遠子にとって兄みたいな存在なんだろうな。頼りになって、でも頼りにならないように見えるところが。そのせいで小倶那と共にいることになった時や、そこに遠子が加わった時など不思議に思われるわけだ。

    しかし、"女"になってしまってからの遠子はまるで別人だった。確かに絶望して、以前の自分を捨てようとしたせいもあるえけれど。なんか違うんだよね。芯の強さは一緒でも柔らかさが違うというか。
    小倶那も何も知らないような顔して、実は色々知識を詰め込んでいるのかと思うと面白かった。ちょっとルーンに似てるかもしれない(笑)

    終わりはあっさりしているものの、誰もが傷つかない終わりだったように思う。もうちょっと宿禰の話が欲しかったなと思ったけど。

    小倶那が狭也たちの子孫であるならば、薄紅天女は小倶那と遠子の子孫が主役のような気がする。
    勾玉3部作とも、次作でお別れだ!

  • 遠子の成長の目まぐるしさに、若い子のパワーを感じてしまう私はオバサンでしょうか?

    序盤の勇ましいけど大人になりきれない遠子から一転、一気に女性らしさを持ち色めき出す後半は読んでいて胸が苦しかった。小?那と遠子の関係も、切なくて痛ましい。でも、ネタバレをしてしまうとちゃんと幸せなので安心して下さい(笑)特に遠子の成長には、喜びだけじゃなく清々しさを感じます。

    勾玉シリーズの中では、一番の長編ですがそれでも「もうちょっと読みたい」と思う物足りなさが何とも憎い。たとえば、菅流と象子の行く末にも興味はあるし、宿禰や王、百襲姫の背景も実は見えづらい。

    もちろん、これは各人物にしっかりとしたキャラクターがあるからこそ生まれる読者の我儘ですよね。意図して重点を遠子と小?那に偏らせているのだと思います。これ以上、些末な設定を埋めていたらとてもじゃないけど、このページ数では語りきれないし、逆に遠子と小?那の関係が薄まってしまう気もします。

  • 小倶那と再会した瞬間に遠子が「子供」から「女」になったシーンが大好きすぎる。
    「子供」の頃の男まさりな遠子とそれに振り回される小倶那のが見ていて好きだけど、「女」となった遠子と「男」となった小倶那というのも中々良い。
    言葉からも仕草からも、変化が伝わってくる。
    勾玉三部作で一番恋愛色強いよね。(空色と薄紅はヒーローが鈍感だもんなー)

  • かっこいいオッサンがたくさん出てきて幸せ。
    イケメンは最後まで当て馬街道まっしぐらだったなぁ。おひとよしキャラのさだめか。

  •  勾玉三部作第二部。闇の一族の末裔の住む三野の国で長の娘である遠子と拾われ子である小倶那。行動するときはいつも一緒であった二人。ある時、小倶那が都へ行くことになり二人は離ればなれに。だが小倶那は都で輝の一族の末裔であることを知り古代の神の剣である大蛇の剣の使い手となり、策略に巻き込まれて三野の国を襲うことになってしまう。その戦いから逃れた遠子は悲しみを小倶那への憎しみにかえて伝説の勾玉を集める旅に出る。自らの手で小倶那を倒す為に…。
     この話の中で重要なのが遠子の感情。小倶那は変わってしまい、昔の小倶那はいないのだと自分に言い聞かせ続ける遠子。それでも楽しかった日々を思い出すと笑みが宿ってしまう。そして小倶那自身の心情も悲しく行き場のないもの。読んでいくうちにあまりのむなしさに何度も目が潤みました。
     勾玉三部作の中では最も好きな作品です。

  • 小倶那と遠子の気持ちが通じ合ってからは、自分が10代の頃の恋に浮かれていた感じを思い出すので読むのがくすぐったい。でも面白い。

全47件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

荻原規子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×