風神秘抄 (下) (トクマ・ノベルズ)

  • 徳間書店 (2011年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198508869

みんなの感想まとめ

物語は、平安後期を舞台に、主人公たちの成長と運命を描いています。特に、鳥彦王との友情が深く描かれており、彼の存在が物語の核心となっています。糸世と草十郎の絆が、舞いや笛を通じて表現される中で、彼らを導...

感想・レビュー・書評

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  • あとがきで言及はされていないけど、西行法師はモデルの一要素であるだろうなぁ、とは思ってしまう。夢枕獏の「宿神」の影響も自分にはあるとは感じています。

    糸世と草十郎を導いたのは、良きにしろ悪きにしろ鳥彦王と後白河上皇だと思う。
    草十郎に寄り添い続けた鳥彦王は、己の宿願と運命を全うする道へ進み、上皇は志を全うすることができなかった。後に「梁塵秘抄」を記すことになりますが、それは今様狂いである己の存念を示すことで、辿り着けなかった糸世と草十郎の境地へと少しでも近づきたかったのかな、と思ってしまいました。

    なんだかんだと、敵役の後白河上皇に好意ではないけど、好ましいものを感じてしまう。
    主人公とヒロインである二人は、言行の行き着いた先が俗物の辿り着ける場所ではなくなっていってしまったので。
    上皇というこの社会では至高の階級にありながら、俗物であることを隠しもしないし、権力を思うように使うことを悪びれもしない。
    人間の欲求の行き着く先を見せてくれたような気がします。

    なんだかんだと、この時代の物語を描く上で大人物なんだと再確認。政治でいう鵺としても歴史上で大した存在感ある人物ではないでしょうか。
    好まれはしないけども。

  • 時代は下って、平安後期。
    平治の乱くらい。平家物語やら鎌倉殿の大我のおかげで、かなり時代背景が頭に入った状態で読めました。


    舞いと笛でつながる、
    糸瀬と草十郎のお話なんだけれども、
    それよりもなによりも、このお話の主人公はカラスの鳥彦王なのでした。
    鳥彦王との友情は涙なくしては読めない。

    熊野の巫女と鳥彦王の系譜が、
    このまま私の大好きなRDGの世界観に直結するということですよね?そうだよね?
    勾玉三部作から改めて読み直して、
    間に位置するこの作品のすごさを改めて実感した気がする。

    この物語には勾玉は出てこないけれど、
    足立の名を継ぐ草十郎と、鳥彦王の物語が、
    熊野で確実に繋がって、
    現代の物語であるRDGに引き継がれる、と。
    鳥肌鳥肌。
    だって熊野で巫女で山伏だよ?
    和泉子ちゃんと深行くんじゃん!!


    鳥彦王もまあイケメンなんだけれども、
    草十郎もまあ、かなりのツンデレ。
    深行くんに近いです。

  • 子供の頃から読んでいる荻原規子さんの本。
    児童書の括りなのかな?
    勾玉3部作が大好き1番好きななのですが
    その後のお話☻
    古事記とか昔の神様のお話はワクワクします。

  • 鳥彦王のつっこみが面白いし、ハッとする指摘もあったりで
    いいキャラクター故に最後は悲しかったが

    どうだろう、また何とか繋がれないものだろうか。。

    打ち首とか自死とか、追われたりとか
    何より名も残らず戦死したものもいるわけだし
    これより凄い戦国時代ってどうなのだろう、と思うが
    琵琶の影響か 平家や源氏のほうが 物悲しいイメージがある。。。

    姫が表裏一体って、凄いな。。。
    これは女性にしか浮かばない展開かも、と思ってしまった

  • 鳥彦王ーーーーー!!!!!
    うわああ!!

    親子ものと友情ものにめっぽう弱い私ですが、舎弟が草十郎を庇ったとこと、鳥彦王との最後の会話にボロ泣きでした。
    草十郎は自分でも言ってましたけどすごく恵まれてると思います。
    だって、生涯の親友と愛する人に出会えたんですから!

    美津さんが立ち直っていく姿も感動しました。
    無事に子ともが生まれて本当によかった。

    上皇は…どうしようもないですね、あの人。
    人間の後ろ暗い部分を一心に背負ったキャラクターかと。

    草十郎と糸世は唯人になってしまいましたが、きっとおだやかに過ごしんでいくんでしょう。そうあってほしいです。
    もちろん、鳥彦王も!ほんとにかっこいいカラスですよ!

  • 上巻に引き続き、展開が気になってしまってすぐに読み終えてしまった。
    下巻の序盤から糸世は舞の途中で消えてしまうし、上皇には言い寄られるし、草十郎の行動や心情にひやひやしてしまった。だからこそ、危ないときに現れて助けてくれる鳥彦王が心強い。
    糸世を取り戻すために草十郎はあちこちを巡り歩くが、その途中でまた新しい出会いがあったり襲われたり、この物語に引き込まれている身としては、ずっとはらはらしていた。特に、最後の最後まで草十郎を追い求めてきた万寿姫は少し怖かった。
    そして何より、糸世を取り戻すことの代償が何か分かったときは悲しかった。ずっと一緒にいて、守ってくれて、話し相手にもなってくれた鳥彦王との別れがあまりに呆気なかった気もするけれど、それこそが、草十郎のしたことの代償なのだろう。あとがきで、真の主人公は鳥彦王という言葉にも納得だ。
    空色勾玉、白鳥異伝、薄紅天女、そして風神秘抄と、立て続けに荻原先生の作品を読ませていただいたけれど、どれも素晴らしい作品だった。いつか機会があったら、またゆっくりと読み直してみたいと思う。
    この本に、このシリーズに出会えて、本当に良かった。

  • 2012/04

  • 上皇がひどかったり
    草十の発言がちょっと痛々しかった。
    話の流れとしてはおもしろかったけど
    最後がかなり切なかった。

    荻原規子さんがあとがきで言っているように
    この話の主役は鳥彦王だと感じられる巻。

  • ハードカバーでは読めてなかったので、ノベルズ版で読みました。
    荻原さんの和物ファンタジーはやっぱり良いですね!
    勾玉3部作と同系統の作品です。
    勾玉3部作よりも恋愛メインという感じ。

  • ノベルスにて再読。長寿の舞の途中で忽然と姿を消した糸世を取り戻す方法を求め、草十郎は各地を旅する…。最後の設定にちょっとだけガクッとなるけどやっぱり大好きです。得た力を使い権力を求めることよりも大切な人を助けるために全てを賭けることにためらいがない姿が心地いい。あとがきの鳥彦王が真の主人公だというのは確かに納得。彼の見守りと導きがなしにこの物語は語れません。これからは三羽の姫に振り回されながらも、草十郎と糸世を見守り続けていく姿が目に浮かびます。

  • えーっとぉ...まさか草十郎と糸世の子孫が泉水子ちゃんだったり姫神だったり...しないよねぇ?

  • 勾玉シリーズといい、これといい、何と言うか、「ごちそう様ですv」というか……皆見てて可愛くて仕方が無いよね。そしてやっぱり鳥彦王が大好きなんだ。

  • 舞うこと、吹くことが自然と共鳴し、鬼神に通じる異能の2人。人を恋うことの一途さが美しい。
    再読してよかった。 

  • ストレートに生きてみたい。
    鳥彦王の物語になっていったのも楽しかった。

  • 草十郎と鳥彦王が糸世を救う旅の中で培っていく“友情”と“絆”が愛しくて堪らない。この本を読んでから、街でカラスを見かけると鳥彦王のことを思い出します。

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著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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