はいけい女王様、弟を助けてください

  • 徳間書店 (1998年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198608293

感想・レビュー・書評

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  • 病気の弟は特別扱いされる事が多くうらやましく思う。
    病気を治してもらうために女王に会いに行こうとしたり、名医に直談判したり。動機は両親に自分を見てもらいたいというところだったかもしれないけれど。
    LGBTの人が出てきたり内容がとても濃いように思う。

  •  再読。末期ガンの弟のためにイギリス女王に手紙を書く兄の話、と書くとすごく悲壮感あふれてるように聞こえるけど、実際には主人公コリンは子どもらしい子どもで、弟が死ぬなんて夢にも思わず、「世界一の名医にかかったらきっと治るだろう」と楽天的な気持ちで女王に手紙を書く。コリンは至って気楽に行動しているんだけど、傍から見ればそれはとても悲壮なものに見えてしまう。
     弟への愛情というよりヒーロー願望で次から次へと行動を起こすコリンは、客観的に見れば非常に子どもらしく迷惑だ。コリンの動機を知りながら読むと「もっと優しくしてやってよ」と思うけれど、実際に何も知らなければ「自分勝手で迷惑な子ども」と思うだろうし、知っていても思うかもしれない。世界中で不治の病にかかっているのは、コリンの弟だけではないのだから。
     前半のコリンの行動は浅慮で失敗するのがわかってるから見ててむず痒くなってしまうけれど、『女王』と出逢ってからクライマックスまでの流れがとても好きだ。邦題も素敵だけれど、原題の「Two weeks with the Queen」の方が本の内容に即していると思う。
     あと、最近ファンタジー作品を読んでいたせいか、なんだかイギリス女王のことも考えてしまった。彼女だって、助けられるなら、助けたいだろう。でも、それはできはしないのだ。

  • いや〜、よかったです。
    コリンの一生懸命さが。たとえ、それが最初はフジュンな動機だったとしても。
    あぁ、でも、あそこまでの行動力って(しかも、思い立ったらそく!だし。)強い思いがないとできないよなぁ。だって、バッキンガム宮殿にしのびこむ、なんて……できない、できない。
    コリンはぜんぶ自分ひとりで考え、選択し、ちゃんと実行してる。
    それって、すごいことだと思うのです。
    あまりの思い込みと、一生懸命さは、どんどんズレていって。くすって笑っちゃうんだけど、その一途さ、ピュアさに泣けてくるんです。

    こまかい描写で、ほぉって息をのんじゃうとこもいっぱい。
    ママのセリフで、ゴミ箱に捨てかけてたカレーを〈にっと笑って、お皿ごと冷蔵庫に〉しまうとか。
    頭のなかで手紙を書いちゃうとか。
    腕時計の調子がわるくなった原因のアーニー・ストラッチャンって誰?と思ったら、その後ちゃんと再登場するとか。
    〈でも、こわくてたまらないとき大人は、わざと平気な顔をするしかないのだ。〉とか。
    やっと巡り会えたと思った名医に、やっぱりダメだって言われたとき、
    〈そこいらじゅうに止まっている車のバンパーにぶつかり、冷たいボディーにはねかえされながら、すみのほうへ、だれにも見られないところへともぐりこんでいき、レンガの壁に取りまかれてしまうと、そこではじめて、怒りにまかせて熱い涙を思いっきり流した。もう、なにもかもどうでもよかった。〉とか。悲しみや絶望感を身体ぜんぶで感じるの、コリンといっしょに感じられちゃうシーンです。
    グリフが半分に割ったオレンジさしだすとことか。

    脇キャラも個性派ぞろい。テッドとグリフには、ひとを想うことの強さ、弱さ、切なさ、哀しさを教えられました。
    テッドの手放しで泣くシーンに、じわ〜っ。
    テッドがカエルのチョコを配るシーンも、たまんなくいいです。
    イチオシ脇キャラは、アリステア。作中いちばんの目覚ましい成長ぶり!を見せてくれます。
    家にとじこもってばっかりだったのに、だんだん重装備になってくのは、思わず笑っちゃうくらい。でも、心からの拍手をおくりたくなりました。
    けど。やっぱりママのひとこと&ひとにらみは、世界最強で。もののみごとに暴露しちゃうとこも、あぁ、アリステアだぁ。と。

    そして、なんといっても、ラストが最高。
    ハッピーエンドではないかもしれないし。
    涙はとまらなくなるんだけど。
    じんわり、じんわり、心があったかくなるのです。
    ラストシーン、わたしはずっと忘れないと思います。

  • 2013/07/11

  • 不治の病におかされた子供のお兄ちゃんの物語。

    コリンはあんまり思慮深くないけれど、豊かな発想と行動力を持った子供らしい子供。
    自由に考えて行動できるのは、資質もあるけれどそう育てられたからというのもあるのだろう。
    コリンが預けられた家の従兄、アリステアとは対照的。

    日本語訳の出版は1998年。原書は90年(89年?)
    その時読みたかったなあ。
    その時代にこれを書いてくれたのか、というのと、その時代ってこんなだったか、というのと、両方思った。
    まだ子供には優しい嘘をついて蚊帳の外に置く時代だったんだなあとか。


    表紙の絵があんまり好きじゃなくて読もうと思いつつ後回しにしていたのを後悔した。
    なんでもっと早く読まなかったんだ!
    よく見たら絵もいいじゃないか!

    訳の言葉の選び方がちょこっとだけ残念。(文章自体は軽やかに読みやすい)
    ウイルスの名前が間違っているのと、「女王様」と。
    後書きからすると善意のマジョリティっぽいから仕方ないのかもしれないけれど。

  • (メモ:中等部2年のときに読了。)

  • 泣けました。

  • エイズや同性愛など、重い問題を扱っていますが、気軽に読むことができる児童書です。

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