丘の家、夢の家族

  • 徳間書店 (2000年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198612634

みんなの感想まとめ

心の成長と家族の再生を描いた物語で、主人公は厳しい環境から理想の家族と出会い、自身の成長を遂げていきます。物語は、一般的な設定の中に深いメッセージを秘めており、完全な幸福や理想的な家族像が実は夢のよう...

感想・レビュー・書評

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  • タイトルでどんな物語かイメージが湧きにくいし、表紙の絵も残念ながら魅力的とは言えず、著者も有名ではないし、置いてあってもまず手に取らない、読まない本。
    でも、これ、名作です。
    16歳で自分を産んだ母と二人暮らしで虐待を受けて生きている主人公というのは、最近の児童書にはありがちの設定で、目新しさはない。また主人公が、本で読む理想的な家族にあこがれ、そういう家族の一員であったらという妄想だけを生きがいに生きているというのも、まあ、特別ではないかもしれない。
    目が覚めるとその理想的な家族の一員になっている、というところから、読み手は「どういうからくりでそうなったか」が気になる。ここでつまらないオチを用意せず、もう一人の重要人物を連れてくる(それは初めに暗示されてはいるのだが)ところが上手い。
    読み終わったあと、騙されたという気持ちにはならない。
    主人公の成長に拍手を贈りたくなる。彼女は母を越えたのだ。
    主人公の年齢設定が、ちょうどよく、物語の初めには完全に親に依存し、親についても自分についてもきちんと判断できない状態であるのが、終わるころには親を一歩離れて見られる年頃になっている。
    これくらいの年の子って(個人差はあるが)こういう目覚ましい成長を遂げることって本当にあります。
    本当に読まれないのがもったいない。
    小学校高学年以上の子に是非とも薦めたい。
    読み物としても面白いことを約束します。

  • 恵まれない少女が“夢の家族”と出会い、その一員として迎えられる。少女の成長ストーリー。

  • タイトルも装丁もあまり期待できない感じだけど(本当にもったいない!)、とてもよかった。
    よくある家族の再生の話かと思ったのだけど、もっと奥が深い。人が求めがちな完全な人間、完全な家族、完全な幸福というものはそもそも夢のようなものでしかないのだと、大変なことだらけの人生は絵に描いた餅よりも素晴らしいんだと、そういうことを力強く教えてくれた。
    そもそも主人公の女の子のおかれた境遇というのはかなり深刻に厳しいもので、そこまでする必要はあったのかなとは思うけど(でも実際にそういう子もたくさんいるわけだけど)。
    差し伸べられた手はとても現実的で、そこがよかった。自分にどうしようもない事柄はきっぱり諦めて時機を待つこと、自分の中の強さを信じること、物事をありのままに受け入れること……そういうようなことを教えてくれるだけなんだけど、それが実は一番強い救いなのかも。
    あまり読まれていない本なんじゃないかなと思う。とても残念。

  • この舞台となった、バンクーバ、フェリー、ビクトリア、訪れたことがあるので場面が思い浮かべられ、一気に読んだ、恵まれない女の子を応援しながら読んだ。

  • 2007/05

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