- Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198613600
作品紹介・あらすじ
さかなの王さまから「ねがいごとをかなえてやろう」といわれた、おばあさん。つい、欲がでてきて…物語の名手ルーマー・ゴッデンの家で語りつがれてきた昔話。小学校低・中学年〜。
感想・レビュー・書評
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お酢のつぼの家(多分ビールをつくる材料のホップを乾かすための古い乾燥所)で、猫のモルトと貧しくもおだやかに暮らしている心優しいおばあさん。
とある魚を食べずに救ったことで感謝され、なんでも願いを叶えてあげましょうと言われるが……。
という、いろんな設定でなんども読んだことある教訓めいた物語。
どんなに慎ましい生活に慣れていても、人間の欲望というのは簡単にエスカレートしていってしまうものなんだなぁ。
ちょっとふてぶてしい猫のモルトだけはつねに変わらない安心で可愛い存在だった。最後はほっこり。
図書室でみつけた長女が、ママもぜひ読んでくれとおすすめしてきた本なので、彼女にもこの教訓が響いたのだとしたらラッキー。足るを知ろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館本。長女はやや面白味にかける、という感想だったのだけど、母はありだと思うなー。とどまるところを知らない欲望、について。同居する猫の欲望の薄い様との対比も面白い。
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「お酢のつぼのような細長い家に住んでいるおばあさん。貧乏だったがおばあさんに十分だった、ところが、さかなの王さまから「ねがいごとをかなえてやろう」といわれた、おばあさん。つい、欲がでてきて…物語の名手ルーマー・ゴッデンの家で語りつがれてきた昔話。小学校低・中学年〜。」
初めはつつましく暮らしていたおばあさんがだんだんと欲深くなるおばあさん。いったん贅沢を覚えるととどまるところを知らない人間の欲求や醜さがよく絵が返れている。
おばあさんは自分の至らなさに気付き、救いのある終わり方。
・昔話『金のうろこ』をアレンジ。 -
おばあさんが、だんだん欲深くなっていく様に自身が身につまされる感じ。自身への戒めの書として、時々再読しようと思う。
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有名な昔話をルーマー・ゴッデンの家に語り継がれていた形のアレンジで。さらにふとっちょねこをプラス。それだけでとても血の通ったおばあさんになっています。なかがわちひろさんの翻訳とさし絵もみごとで、おすのつぼの小さな家がとても魅力的に感じられるし、またこのふとっちょねこのかわいいことといったら。
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おばあさんにはひやひやさせられる。
物欲のないネコがよい。ネコのようでありたい。
翻訳もよいし、挿絵もよい。
小さい子に読み聞かせるには難しい名詞が多いかも。 -
最初は謙虚だったおばあさんがどんどん貪欲になって言葉遣いも変わってしまう様子が読んでいて辛い。人間の強欲さをストレートに描いた児童書。でもちゃんとおばあさんはやり直すことができて、救いがある。初めて読んだけど、昔聞いたことがあるような、懐かしい気持ちになった。