ねずみの家

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  • Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198614201

感想・レビュー・書評

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  • お人形のねずみの家が本物のねずみの家になります。その過程がとてもほほえましいです。

  • 『人形の家』のゴッデンの『ねずみの家』、読んでみたかったので。

    メアリーはねずみの人形が2体入った立派なおもちゃの家を持っているけれど、ねずみが動かないので飽きてしまう。
    一方メアリーの家の地下の物置には子供がたくさんいるねずみの家族が住んでいた。
    植木鉢の家が狭いので小さいネズミの女の子ボニーはいつも入りきれずにいた。
    いつものように追い出されたボニーは月明かりに誘われて地下室の入口から家の中へ入ってゆく。
    メアリーの家で飼われている猫に驚いたボニーは慌てて逃げ、ドアの開いていたおもちゃの家に入るけれど、いつの間にかドアが閉まってしまい、帰れなくなる。
    おもちゃの家の中を走り回って中身をぐちゃぐちゃにして、音を聞きつけたメアリーが屋根を持ち上げるとその隙に逃げ出す。
    ぼろぼろになったおもちゃの家を見てもう使えないことが分かると物置に置く。
    ボニーが物置の家に戻ると植木鉢の家はなくなっており、代わりにあのおもちゃの家があって、更に家には家族がいた。
    メアリーはときどき地下室に行ってはねずみの家族の様子を観察するのだった。

    人間の女の子にとってはいらないおもちゃの家でもねずみにしたらとっても素敵なお家に。
    ボニーが植木鉢の家を抜け出してメアリーの部屋に入ったからこそおもちゃの家を手に入れられた。

    おもちゃの家の内装の描写とか『人形の家』みたい。
    人形になっておもちゃの家の中に入ったかのような気分になる。

    お父さんねずみが「家は子供たちのものだから子供たちが探せばいい」と言ったところは無関心な父親と言った感じ。
    ちょろちょろ走り回るので数えづらいというのもあって、ボニーがいないこともお母さんねずみしか気が付かなかったし。

    ボニーに傷つけられた2体の人形を針刺しにくっつけておばさんにあげちるとはメアリーは本当に本物じゃない動かない人形には興味がないんだなあ。
    ボロボロになったにしてもすぐに捨ててしまうなんて、メアリーの家は裕福。

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著者プロフィール

ルーマー・ゴッデンRumerGodden1907~1998。英国サセックス州生まれ。父の仕事の関係で、生後六カ月で当時英国領だったインドに移り住む。十二歳のときに英国へもどるが、その後もインドとを行き来して暮らした。一九三五年に作家として活動をはじめ、おとな向けや子ども向けに数々の作品を生み出した。作品は長編小説、短編小説、戯曲、詩など多岐にわたる。日本で紹介されている子どもむけの本に、『人形の家』(岩波書店)、『ねずみ女房』(福音館書店)、『バレエダンサー』(偕成社)、『ディダコイ』(評論社、ウィットブレッド賞)、『ねずみの家』『おすのつぼにすんでいたおばあさん』『帰ってきた船乗り人形』『すももの夏』などがある。

「2019年 『ふしぎなようせい人形』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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