ティナのおるすばん

  • 徳間書店 (2002年7月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198615512

みんなの感想まとめ

子どもが初めての一人留守番を経験する中で、喜びや寂しさ、楽しさを描いた物語は、心温まる成長の物語です。主人公ティナは、ドイツに住む8歳の女の子。彼女は自立を目指し、さまざまな出来事に直面しますが、その...

感想・レビュー・書評

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  • コルシュノフはティーンエイジャー向けの小説が見事な作家であるが、これは小学校中高学年向けの小説。
    とてもいい。読むだけなら中学年でもいいが、ちゃんと物語を理解して味わうにはそれなりの読解力や精神的成長が必要である。
     トルコ人が下級労働者として西ドイツに入ってきたころの話なので、今のドイツを知っている大人にはちょっと古い感じがするかもしれないが、子どもはそんなこと知らないのだから、純粋に物語として読むだろう。それでいい。
     この本が素晴らしいのは、作家が子供に共感させ、面白がらせるという児童書の基本をきちんと押さえながら、老いや社会問題、人種差別、友情、家族の愛情に関しても手を抜かず描いているところだ。例えば年老いて施設に暮らす、昔矍鑠としていたおばあちゃんを訪うシーン。ティナは匂いがいやだ、つまらない、と感じている。しかし、おばあちゃんから適切なアドバイスを受け、老人としてではなく人間としての祖母の生き方を感じ取り、匂いが気にならなくなる。あるいはアパートの管理人のフェルトベルクさん。いつも注意されていて、ティナはいやな人だと思っている。しかし、困ったときに助けてもらい、管理人としての仕事を行うために注意していることを理解する。
    親友のアネッテの欠点にも気づく。しかし長所も理解し、友達として大切だと改めて思う。書かれている登場人物が皆いい人ではないが、嫌な人にもそうなる理由があるのだと示唆している。
     素晴らしい小説なので、大人の鑑賞にも堪える。日本でもこういう児童文学が出てくればいいのにと思う。

  • 4-19-861551-9 204p 2002・7・31 初版

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著者プロフィール

1962年東京生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。ドイツ文学専攻。訳書に、『おやすみ、くまくん』『くまくん、はるまでおやすみなさい』『たのしいこびと村』『クララ先生、さようなら』(いずれも徳間書店)、『初版グリム童話集・全5巻』(吉原素子名・白水社)などがある。

「2021年 『4ひきのちいさいおおかみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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