二つの旅の終りに

  • 徳間書店 (2003年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198617448

みんなの感想まとめ

テーマは、第二次世界大戦中の祖父の足跡を辿るイギリス人少年の旅と、彼が異国の地で出会う人々との交流です。現代の少年ジェイコブと戦中のヘールトラウの視点が交互に語られ、戦争の影響や個人の尊厳、愛と友情が...

感想・レビュー・書評

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  • 戦中祖父を助けヘールトラウをに呼ばれ単身オランダを訪れた17歳のジェイコブ。そこで出会う人々、明かされた真実。
    現代のジェイコブの話と、戦中のヘールトラウの話が交互に語られていく。
    戦争という特殊な体験の中でヘールトラウが見たこと、感じたことも濃密だが、ジェイコブが異国の地で体験すること、考えることもとても感慨深いことだと感じた。
    ゲイフレンドリーな街アムステルダムに住むダーンやトン、尊厳死を迎えるヘールトラウなど、個人の考えを尊重した国の人々というのはとても印象的だ。
    とてもよく練り込まれた作品です。面白かった。

  • 第二次大戦中、オランダ開放のために行われた「アルネムの戦い」(「遠すぎた橋」で有名な作戦らしい)で祖父を亡くしたイギリスの少年が、怪我で行かれない祖母の代わりにオランダで毎年行われている記念式典に参加するため、オランダを訪れる。オランダには、負傷した祖父を介護してくれたオランダ人女性とその家族がいて、少年の祖母は彼女とも交流が深い。
    ……という、最初はなんだかよくわからない設定で、更に視点や語られることも1944年と1995年が交互になって、しかも少年と祖父は同じ名前なので、ちょっと混乱するけど、だんだんと結び合わさって、そしてそれがなぜ今語られているのか、ということもわかってくる。
    アルネムの戦いやアンネ・フランクのこと、同盟国イギリスとオランダのこと、英語とオランダ語のこと、都市アムステルダムのこと、レンブラントのこと、安楽死や同性愛のこと、必ずしも円満ではない家族のこと、青年期のあれやこれや――と、とても意欲作で、作者の想いも伝わってくるのだけど、ちょっとお腹いっぱいの感もあり。もう少し絞ってもよかったかったのでは……と思ったりするけど、それはまあ、余計なことかな。
    私としては、トンとの出会いがとても面白かったので、もう少し関係が発展するのかなと思ったのだけど、ちょっと残念。
    作者のエイダン・チェンバースさんは、「俺の墓で踊れ」の人。寡作なようだけど、割と好き。

  • イギリス人の少年が、第二次世界大戦中にオランダの解放のために戦った祖父の足跡を辿るためオランダを旅するという話。
    現代の少年ジェイコブの視点と、その祖父との思い出を語る女性の視点からの語りが交互に入りつつ、展開していきます。
    現代パートでは、アンネ・フランクファンのジェイコブが辿った、アムステルダムの旅路やそこの人々の温かさ、オランダの慣習、祖父の墓参り、祖父のオランダでの恋人だったヘールトラウの話、彼女が安楽死という選択をしたこと、同性愛者の新たな友人、などなどが語られ、その経験を経てジェイコブの成長を描いています。
    一方ヘールトラウによる大戦中のパートでは、オランダがドイツ軍に占領されていたころの悲惨な状況が語られつつも、大半はジェイコブの祖父との恋愛話です。
    正直なところ、テーマを詰め込みすぎという印象でした。
    ドイツ占領下のオランダ、安楽死、同性愛……様々なテーマを取り扱っているだけに、どれもが浅く、このテーマをどうしても入れなければならなかったのか、と疑問です。
    全体的に浅いので、どうせならどのテーマについても、他に深く取り扱った作品を読んだ方がいいのでは、と感じました。
    また、ヘールトラウ視点の語りは少々くどいです。
    読後振り返ってみれば、思春期の少年が旅によって成長する青春物語というのが一番しっくり来ると思います。

  • 第二次世界対戦中、オランダを解放するためにやってきたイギリス兵とオランダ人女性との間に起こった秘密の出来事。長い時を経て、オランダ人女性がイギリス兵の孫に手記で伝える形で、現在と過去を行き来する旅に読者も同行する。
    終盤、孫世代がいろんなことについて堅苦しくない討論をしていく場面が良かったです。内面がすごく伝わってきた。
    それにしても、祖父ジェイコブを美化しすぎじゃないですか?いくら戦時中とはいえ、国に残した妻子のことを軽く考え過ぎてると思います。著者が男性だからかもしれません。

  • あまりに盛りだくさんで疲れた・・・
    第二次世界大戦下のオランダ、
    ナチスの話は結構読んだし、ホロコーストやポーランドの話は読んだけど、オランダの話は知らなかったので新鮮だった。
    地続きって大変だねー
    それに現代のオランダ、安楽死やジェンダーが絡んでくる。
    前半の兵器の話やアムステルダムの地理的な話はよく分からなくて・・・

  • BOOKMARK 第10号 特集『わたしはわたし、ぼくはぼく』掲載
    http://www.kanehara.jp/bookmark/

    徳間書店のPR
    カーネギー賞 プリンツ賞 国際アンデルセン賞受賞 厚労省児童福祉文化財特別推薦 オランダのアムステルダムを訪れた17歳のイギリス人少年ジェイコブは、第二次世界大戦中にオランダ戦線でドイツ軍と戦った祖父の青春を辿り直す。現代の物語と戦時下のオランダ人少女の物語が交互に綴られていくうちに、ジェイコブが知った祖父の秘密とは…?
    http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198617448

  • 思春期の恋愛、第二次大戦下、現代のオランダの売春制度、同性結婚、安楽死、アムステルダムの風景等、オランダに興味のある人は、必読ね

  • アンネフランクを猛烈に愛しているイングランド人の高校生男子 彼のアンネフランクへの傾倒が深すぎて少し引くw

  • あるキャラの視点からみるとこれ寝取られ物語だよね。あと今話題のアンネの日記がキーアイテムとして登場する。戦争、恋愛(同性愛を含む)、家族、安楽死など様々な要素が詰め込まれていてそれがどれもすっきり解決するわけではない所にもやもやするけれどもこれもまたアムステルダム的なのかもしれない。

  • おととい読み始めてきょう読了。以前表紙を見かけたことがあったような、なかったような。
    オランダ語や、ときどきドイツ語も入り混じった文章なのが個人的には面白かった。けれど、語り方や語られていることに関しては、好きな部分も気に入らない部分もどちらもちらほらとあって、うーんと思う。いちばん気に障ったのは、たぶん会話にどこかしら鼻につくような、頭でっかちな感じがしたこと。会話文によって作者の見解が「説明」されている気がして、その、ことばを過信している感じがあまり好きでなかった。でも、ヒレとのことを描きながら、そのカップリングにだけおさまる以外の可能性も匂わせたラストは、けっこう好き。男のひとが書いたんだなぁ、という気はけっこうするけども。
    あまり相性のよくない作家さんだと思うけれど、気になる。

  • 結構本が分厚かったと思う。

  • 「俺の墓で踊れ」を書いた作家エイダン・チェンバーズの長い時間暖めてきた作品。

    イギリス人のジェイコブがおばあさんの代わりにおばあさんのの友人に会いに行くところから話し始まる。

    文章はジェイコブ視点の話のときと、そのころの戦争中での女の子視点での手紙が、
    交互に語られていきます。

    同性愛者の話をしたり、安楽死について揉める、美術についても語る、ジェイコブ視線。
    明日をどう生きるか、その中ででも愛する人とどうすれば生き延びて幸せになれるか、女の子視点。

    ちゃんと読むとすごく深い問題がいっぱいあふれてくるようになってます。

    最後まで悩むような問題で貴方がジェイコブだったならどのような決断を取りますか?


    # 2010.03.04 Thursday
    # 00:15
    ブログ転載

  • グーグルアースで主人公が移動する場所を追跡しながら読んでました、オランダにいった気分になれます。

  • ジェイコブ、ヘールトラウふたりの視点から語られる、主に戦争を主題とした物語。多岐にわたるジャンルが混ざり合っていて物知りになれた気がします。

  • <pre><b>オランダのアムステルダムを訪れたジェイコブは、第二次世界
    大戦中にオランダ戦線でドイツ軍と戦った祖父の青春を辿り直
    す。彼が異国の街で知った祖父の秘密とは…? 英国カーネギ
    ー賞、米国プリンツ賞を受賞。</b>(TRC MARCより)

    資料番号:020090528
    請求記号:933/チ
    形態:図書
    </pre>

  • オランダのアムステルダムを訪れた17歳のイギリス人少年ジェイコブは、第二次世界大戦中にオランダ戦線でドイツ軍と戦った、同じ名前を持つ祖父の青春を辿り直す。現代のジェイコブの物語と戦時下のオランダ人少女の物語が交互に綴られていくうちに、ジェイコブが知った祖父の秘密とは…? カーネギー賞 プリンツ賞 国際アンデルセン賞受賞

  • 祖父の名前を受け継いだイギリス人青年ジェイコブが、第二次大戦中に祖父を助けたオランダ人家族に会いに祖母の代わりとしてアムステルダムに行く。

    ジェイコブのアムステルダムでの滞在模様と
    祖父を助けた女性の手記によって構成されています。
    人間に関する問題がいくつか提起されており
    それを考えながら読むような感じでした。

    考えるという行為で、自分の中の気づかない部分や意識していない部分を発見し、自分を客観的にみられることができました。

  • オランダのアムステルダムを訪れた17歳のイギリス人少年ジェイコブは、
    第二次世界大戦中にオランダ戦線でドイツ軍と戦った、同じ名前を持つ
    祖父の青春を辿り直す。現代のジェイコブの物語と戦時下のオランダ人
    少女の物語が交互に綴られていくうちに、ジェイコブが知った祖父の
    秘密とは…? カーネギー賞 プリンツ賞 国際アンデルセン賞受賞

  • 2006.3読了

  • これまたエイダン・チェンバーズの本。
    分厚く読み応えありありです(笑)
    テーマは重たいけれど、笑いどころもあるし、読みやすいです。
    あまり好きな内容ではないのですが、この作者さんの本だと楽しく読んでしまいます。

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著者プロフィール

1957年生まれ。東京外国語大学卒業。
『ぼくは川のように話す』により産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞。長編の翻訳に『弟の戦争』『ハーレムの闘う本屋』『ペーパーボーイ』『コピーボーイ』『ヒトラーと暮らした少年』『夢見る人』、絵本の翻訳に『夜のあいだに』『セント・キルダの子』などがある。

「2023年 『おばあちゃんのにわ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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