禁じられた楽園

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198618469

作品紹介・あらすじ

大学生平口捷は、同級生で世界的な天才美術家烏山響一から招待を受けた。聖地・熊野の大自然の中に作られた巨大な"野外美術館"へと-。現代の語り部が贈る、めくるめく幻想ホラー超大作。

感想・レビュー・書評

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  • 約20年前の作品です。
    ノストラダムスの大予言から2年後、宇宙、フラッシュバック、風習を題材にしたアート・ストーリー。

    よく耳にする「子供は嫌い」は作者自身のこと、親の仕事の都合に従わざるを得ず、転校を繰り返し、本が友達だった所以で親子関係もギクシャクした年頃だったのかしら?深読み?
    どの作品にも共通する心の声と感じてしまう。
    私の場合は没交渉という関係かな。お互い離れた土地に土着すると。

    あと少しで主要作品は抑えられそうです。
    色々なジャンルの作品があり楽しんでおります。

  • 内容(「MARC」データベースより)
    大学生・平口捷は、同級生で世界的天才美術家・烏山響一から招待を受けた。聖地・熊野の大自然の中に作られた巨大な「野外美術館」へと-。めくるめく幻想ホラー

    個人的には、前半が好き。
    主人公が熊野の美術館に行き着く前の、
    全てが謎に包まれていて、
    これからどうなるのだろうというワクワクした気持ちと
    不吉な予感が入り交じっているあたり。

    恩田陸さんの小説には、
    文章のあちこちに世の中に対する訴えみたいものが存在していると思う。
    マスコミに対してや、マスコミが発信する情報に影響される、
    一般大衆の私達に対して。
    小説自体は不思議な世界が描かれているからこそ、
    そういう「訴え」が余計にくっきり、
    ストレートに伝わってくる。

    だから、一見するとリアリティの無いストーリーなはずなのに、
    何だかやけにリアルに感じられるのだ。
    まるで、本当にすぐそこで起こっていることかのように。

  • 何が良いのか全くわからない。烏山響一が、悪魔的な魅力を持っていることは、その旨の説明文があるので理解できるが、言動やその他描写からは全く伝わってこない。インスタレーションだって、何だか不気味、と思うことを押し付けるような描写も迷惑。そう思え、と、押し付けられたって不快になるだけ。時間の無駄。以上。

  • 芸術、ホラーといった世界観が、熊野の地と相まっていたと思う。
    過去の思い出したくない部分をじわじわと攻めてくる感じがなんとも言えなかった。

  • 最後のどんでん返しと夏海の豹変にげんなり。なんか消化不良感漂う終わり方だったなあ。響一のキャラが濃かっただけに、あっさり綺麗に終わっちゃったのが何だかなあって感じした。読み始めてしばらく、登場人物がみんなみんな、なんかわけの分からないものに対して不安だとか不吉だとか言ってて、読んでるこっちには何がそんなに感半端なくていらいらした。作者に【なんか不安】を押し付けられているみたいな感覚が序盤からしばらく続いた。

  • 非現実的な山奥の中に作られたインスタレーション。
    その世界を歩み進みながら体験する自分の中の罪と恐怖。
    不快でしかないのに、もう読むのをやめてしまいたいのに、ページを捲る手は止まらない。
    でも結局私には烏山響一の世界を理解することは出来なかった。
    2017/04

  • 相変わらず登場人物がしっかり書き込まれていて(量の問題ではなく)
    それぞれの過去や背景が気になります。。

    事件解決!!という明瞭さは無いけれど
    そのもやもや感が癖になりつつ。。

    姉弟の両親がどういった人達なのかが一番気になります。。

    • solala06さん
      『孤島の鬼』!
      私も数年前に読みました!!気持ち悪いですよね!!!!!(何度も頷きながら)
      あまり数は読んでいないのですが、乱歩はだいた...
      『孤島の鬼』!
      私も数年前に読みました!!気持ち悪いですよね!!!!!(何度も頷きながら)
      あまり数は読んでいないのですが、乱歩はだいたいがあらゆる意味で気持ち悪い・・・というイメージがあります・・・。
      乱歩自身がエドガー・アラン・ポーのファンだったところからして、海外ミステリの知識がないとイマイチ楽しめない小ネタが多い
      んですよね・・・。
      (以前にもお話ししましたが、私自身がポーも数本しか読んでいないような、ミステリビギナーなもので・・・(恥))

      あ~~~!f0314087さんに『常野物語』シリーズも読んでほしいです・・・!!
      爽やかな中にも、悲しみがあふれるちょっと珍しい恩田節ですよ!!
      続編二冊は、そのテンションがグレードアップしているものと、幻想ミステリ?ないつもの恩田節アクセル全開なものがあります!
      嬉しい悩み(笑)分かります!!笑


      お弁当のシーン恐かったですよね・・・。
      そうですよね、ある意味烏山響一氏の作品による弟のピンチがキッカケになって人間として成長した?というか、なんというか・・・。
      一種、人間として超越してしまったというか・・・うーん、上手く言えない・・・。
      すみません、私の中でもちゃんと消化できてませんね!

      キャラクターをもっと掘り下げたくて>>
      香織さんといい、朱音さんといい、気になるキャラクターが多すぎですよね!!
      恩田作品の二次創作って、あまり見かけたことありませんよね!!?笑
      恩田作品が深すぎて二次創作するには荷が重いのでしょうか・・・・・・??
      でもでも、私も色々な人の感想読みたいし、それぞれの人たちの作品解釈聞きたい・・・って、いつも思ってます・・・・・・(涙)
      私も先生自身の外伝・続編希望が第一希望です!!笑
      2016/03/25
    • solala06さん
      ほんとですか!!私のレクチャー前に!!笑
      ぜひ、またリトライしてください!!
      間違いなく今のf0314087さんならば、そのとき以上に恩...
      ほんとですか!!私のレクチャー前に!!笑
      ぜひ、またリトライしてください!!
      間違いなく今のf0314087さんならば、そのとき以上に恩田ワールドを楽しめるはずです・・・!!

      お姉さんは完璧だけど>>
      分かります・・・。
      そうですよね、おそらく結婚したあとは、捷くんとの今までの生活とはまた違った家庭を築くことができるのでしょう・・・。
      恩田作品はこういったラストが多いので・・・なので、読む人を選ぶのですよね・・・。
      私は「どうなっちゃうんだ・・・!?」と、想像力をかき立てられてワクワクしてしまう派なのですが・・・。


      どうなのでしょうか・・・漫画家さんはそういった流れでプロデビューされる方もいますもんね・・・。
      最近では、歌手の方などもそういうことがあるようですし・・・。


      登録機能の改良、お願いしたいですよね!!笑
      意外とレビューって、書かない方が多いですよね・・・。
      私は他の方の感想とか意見を聞きたい派なので・・・残念だ・・・と思って、どこかに転がっている感想を求めて、ネットの海を泳ぎまくる日々なのですが・・・笑
      なので、少しでも自分と同じ悲しみを味わう人を減らすべく、私はブクログさんに一口でも感想をしたため続けよう!と思っている次第なのです・・・。
      ごくたまに、いつぞや登録した本にコメントが来たり、いいね!してくださる方がいたりして・・・少しだけ報われた気持ちになっています(笑)
      (なので、f0314087さんにお声をかけていただいたときも、とっても嬉しかったのです・・・。)
      2016/03/29
    • solala06さん
      はい!またf0314087さんのご感想、楽しみにしていますね!

      そうなのですね・・・、私の貧困な想像力では、スピンオフを想像するのは難...
      はい!またf0314087さんのご感想、楽しみにしていますね!

      そうなのですね・・・、私の貧困な想像力では、スピンオフを想像するのは難しく・・・恩田作品はそのハードルがさらに高いなあと思っていたのですが・・・f0314087さんは逆に、想像力を刺激されるのですね・・・!!

      Yahoo!の面白ツイッターネタ、人気ですよね!!笑
      今度チェックしてみますね!!笑々
      いえいえ、こちらこそですよ~!
      私も再読していて「あっ!」となることも多いので…。
      これからもf0314087さんと、恩田作品の世界をもっと深くまで楽しめたらいいなあと、こっそり思っております!
      2016/04/01
  • 途中まで面白かったのに!オチが!!

  •  恩田陸さんの世界は、おもしろい。わけわからん世界に入っていくのにキャラクターがいいからかなあ。引き込まれてしまう。一気読みしないと気が済まなくなる話。置いとくと怖くなるし。

  • 私的に一番怖いのはお姉さん。

    響一のインスタレーションを体感したい。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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