帰ってきた船乗り人形

  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198623265

作品紹介・あらすじ

英国ウェールズの海辺の町に住む、八歳の女の子シャーンの持つ人形の家に、新しく、船乗り人形のカーリーがやって来ました。ところが、この人形の家に住んでいるのは、お母さん、お姉さん、ふたごの女の子など、女ばかり。お父さんやお兄さんが行方不明になってしまった、という話を聞いたカーリーは、海をわたってさがしに行く決心をするのですが、人形は、ひとりで動くことはできません。ところがある日、カーリーは子ども部屋の窓辺にある人形の家から、窓の外へ落ちてしまいます。カーリーをひろったのは、この町の船乗り学校で訓練をうけているフランス人の少年、ベルトランでした。船乗り学校で落ちこぼれ、いじめられていたベルトランは、カーリーを連れて海に出てからというもの、どんどん運がむいてきて、なかまともうまくいくようになりました。訓練を終え、町へもどって来たベルトランは、人形を返そうと、シャーンの家をさがしますが…?人形たちの悲しみやよろこび、わくわくする冒険と、人形の家をめぐる子どもたちの気持ちを、こまやかにいきいきと描いた、心あたたまる物語。古典的児童文学『人形の家』から十七年後に、物語の名手ゴッデンがふたたび送りだすもうひとつの「人形の家」のお話。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱりゴッデンは良い。
    安心して読める。

    水兵を夢見る少年カーリーは人形。
    ローリー一家に迎え入れられ、男人形のいない理由をやがて知る。

    フランス人の少年ベルトラン。
    無意識の自己顕示欲で、両親にさえもうとまれて、
    カーリーの街の水平学校に入学する。

    二人の接点がやがて、人形の家に幸せをもたらす…

    これがどきどきワクワクしながら読めるのが
    ゴッデンの力。

    シャーン(ジェーン)もベルトランも次第に成長して行く姿
    良い。
    孫息子に捧げられているそうだ。

  • 感動した

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著者プロフィール

ルーマー・ゴッデンRumerGodden1907~1998。英国サセックス州生まれ。父の仕事の関係で、生後六カ月で当時英国領だったインドに移り住む。十二歳のときに英国へもどるが、その後もインドとを行き来して暮らした。一九三五年に作家として活動をはじめ、おとな向けや子ども向けに数々の作品を生み出した。作品は長編小説、短編小説、戯曲、詩など多岐にわたる。日本で紹介されている子どもむけの本に、『人形の家』(岩波書店)、『ねずみ女房』(福音館書店)、『バレエダンサー』(偕成社)、『ディダコイ』(評論社、ウィットブレッド賞)、『ねずみの家』『おすのつぼにすんでいたおばあさん』『帰ってきた船乗り人形』『すももの夏』などがある。

「2019年 『ふしぎなようせい人形』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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