魔法!魔法!魔法!: ダイアナ・ウィン・ジョ-ンズ短編集

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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198624675

感想・レビュー・書評

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  • 大好き。どの話も面白い。ダイアナさんは嫌な人の描写が非常にうまいと思う。どの話もすさまじい人格者がでてきた。
    トゥーランドットの話がドツボすぎる。シリーズ化でもいいと思うほどもっと読みたかった。
    表紙もインパクトがあり、目を引いた。佐竹美保さんのイラストはパッと見で全体像がつかめない。
    ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんを尊敬している。なぜもうお亡くなりになられたのか…もうこの人の作品が読めないなんてさびしすぎる。

  • 日本オリジナル編集の短編集。
    ハウルの原作読んだときは、意外な方向に転がっていくのでゼエゼエ息切らしながらついていったんだけど、これは短編で、長さも最初からわかっているから、安心して読めるというか。入りやすいと思います。

    ものすごくやっかいな訪問者にそれまでの暮らしをひっかきまわされて、大混乱に陥って、やがてなんとか撃退する、っていうのがお得意のパターンなのかも。
    ビー伯母さんや四人のおばあちゃん、二センチの勇者、アンガス・フリント、ぼろ椅子のボスとか。
    どの人物(人じゃないのもいる)も面倒くさくて、絶妙にやなやつで、でもなんだかちょっと憎みきれない愛嬌もある。
    解決策や、やっつけ方もそれぞれ違うけど、楽しいんだよあ。
    家具たちが怒ってみんなで力を合わせるやつとか(猿蟹合戦みたいだし)、もっとやれ!ってわくわくします。

    でもそれだけじゃなくて、「お日様に恋した乙女」は寓話のようだったり、「オオカミの棲む森」はちょっと暗いミステリーの雰囲気、「コーヒーと宇宙船」はSFだったりして、テイストが全然違うからどこから読んでも飽きない。
    あ、魔法使いが出てくる作品は、さすが真骨頂って感じがしました。職人技といいますか…。

    で、なかでもちょっと異質なのかもだけど、一番好きで、これすごいぞ、と思ったのは「第八世界、ドラゴン保護区」。
    この短編だけで、これから始まる壮大なファンタジーのエピソードゼロって感じなの。
    めちゃくちゃ面白いんだよ。キャラクターもかっこいいし、背後の舞台設定に広がりと可能性があって、しかもひとつの物語としてちゃんと起承転結、クライマックスがあって、大団円に帰着してる。
    短編なのに2時間の映画見たような満足感あるんだよね。見事すぎて唸った…。

    ほんと、やたら贅沢な短編集でした。

  • イギリスのファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの短編集。1975年~2003年に書かれた18篇の短編小説が収められています。

    ファンタジーが主体ですがSFやホラーっぽいもの、シュールなもの、寓話的なものもあり、9才の時の思い出を語った自伝的な作品も1篇含まれています。
    暴走する魔法や極端な性向の登場人物の引き起こす騒動などダイアナ色全開の作品群、風刺の効いたユーモア、ユニークなキャラクター、良く練り込まれたストーリー等々彼女の作品の様々な魅力を堪能出来る1冊となっています。
    ダイアナ・ウィン・ジョーンズの入門の1冊として最適の本かもしれません。

    私の通う図書館にあるダイアナ作品はこれで全て読んでしまいました・・・。分館の方には未読の本があと5~6冊あるのですが、私が図書館に寄れる日が分館は定休日なのです。う~ん、どうしたものか

  • 図書館で借りたけど、全話読み切らずに返却期限。。。
    リベンジしたい。

  • だいたいの敵が胸糞悪い!

  • 小・中で読んでた面白い本を再読中。

    ダイアナ・ウィン・ジョーンズは読みやすい。

    強い女の子が多いかんじ。

    自信家さんも多いかんじ?

  • 短編集なのですが、読むのに恐ろしく時間がかかってしまいました。短編集ってなかなか進んだ気がしなくてうずうずしますね。せっかちな私には向かないかも知れません。

    筆者があの「ハウルの動く城」の作者だとは知らずに借りたのですが。全作に共通して憎たらしい、憎悪の対象が登場するんですね。その表現の仕方が非常に英国的と言いますか。皮肉って笑いを誘う、と言った具合です。

    魔法がテーマのFTですからね。種も仕掛けも無く、当たり前に魔法が働いているわけです。だから理屈を通すために夢オチにしたりする必要も無い、と言うわけ。さすがは魔法が生きる国。

    YA作品の棚から選んだので当然と言えば当然ですが、子ども向け、ですかね。YAより更に対象年齢は低めなんじゃないかなあ。頭のかたい大人が読むとモヤっとする部分があるのですよ。きっと小さい子だったら夢中になれると思うのですが。

    それにしても本当に憎たらしいキャラクターが毎回登場するのでいちいちイライラしてしまいました。私もまだまだ子どもですね。

    登場人物の一人称で書かれた作品が多いので、そこも好き嫌いが分かれそうなところ。

    世界観としては「第八世界、ドラゴン保護区」「緑の魔石」「お日様に恋した乙女」などが好きですね。内容、書き口だと「魔法ネコから聞いたお話」や「ダレモイナイ」、「ちびネコ姫トゥーランドット」などが可愛らしかったです。

    思うに筆者は猫派ですね。間違いなく。

    一口にファンタジーと言ってもかなり幅広い切り口で、その点は凄いな、と。

    あとは挿絵の雰囲気が良いです。
    大好きな「これは王国のかぎ/荻原規子」の挿絵の方だそうで納得。

  • 短編集で、いろんなテイストのお話が楽しめる。
    魔法の話、ファンタジー、SF、ちょっと怖い話、ナンセンス…etc.
    ルイス・キャロルのナンセンスが好きな私としては、なんとなく
    通じるものがあるような気がして、ぐいぐい引き込まれた。
    「ダレモイナイ」と「魔法ねこ」が私のお気に入り。
    児童~YA向けの本だと思うけれど、大人も十分楽しめる。
    逆に大人じゃないと面白さが分からない話もあるかも。

  • ★★★★★
    ダイアナ節が随所にちりばめられた短編集。
    物語の長短は関係なく、職人技を楽しめます。
    大人の読むファンタジーかも(^^)
    (まっきー)

  • バラエティに富む短編集。色んな年代のもの、ジョーンズにしては珍しいSF調の作品や自伝的なものなどが収録されている。

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著者プロフィール

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(Diana Wynne Jones)
1934年8月16日 - 2011年3月26日
イギリスのファンタジー作家で、子ども向けの独創的なファンタジー小説を記す。代表作に『ハウルの動く城』『大魔法使いクレストマンシー』のシリーズがある。
2004年に『魔法使いハウルと火の悪魔』が宮崎駿監督・スタジオジブリ作品「ハウルの動く城」として映画化され、日本でも広く知られるに至る。

ダイアナ・ウィンジョーンズの作品

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