ガーゴイル 転生する炎の愛

  • 徳間書店 (2008年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198626211

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

壮絶な愛の物語が描かれる本作は、700年の時を超えて結びつく男と女の運命を追いかけます。現世での事故により重傷を負った主人公は、彼の過去の恋人であるマリアーネと再会し、彼女から愛の物語を語られます。異...

感想・レビュー・書評

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  • 男としての美しさを持つも酒や薬に溺れ、仕事やプライベートで幾多の女との快楽を共にしていた“わたし”。

    聖金曜日の明け方、薬をやりバーボンを飲みながら車を運転し、火のついた矢が飛んでくる幻影をみたわたし。
    車と共に崖から落ち、衝撃で爆発した火に焼かれ、2度~3度の熱傷を、臀部から下肢背面、そして、両手、頭部、顔、下肢前面、会陰部におった。
    病院に運ばれ、救急治療、度重なる緊急手術、創面切除術、皮膚移植、感染症治療、皮膚へのマッサージ、ストレッチ。
    肉体的には死から遠ざかっていたが、思考は死へ近づきたいと願う日々の中、病室に「あなたを知っている。七百年前から」と話す精神科患者の女性が訪ねてくる。

    その女性、マリアーネ・エンゲルは、二人の初めての出会いである十四世紀のドイツ、そして、フィレンツェ、十九世紀のイギリス、中世の日本、アイスランド。
    様々な年代で二人が出会い、恋に落ち愛し合い、別れを繰り返す話を始める…。

    長くなってしまった(書くのに最初の部分を再度読み初めたら、止まらなくなった…)。

    自分のメンタル弱ってるせいもあるけど、読みながら涙がじわじわ出てきて…最後ぐらいはハッピーエンドでと願った、久々の作品でした。

    『あなたはわたしのもの、わたしはあなたのもの――それはあなたもわかっているでしょう。わたしはあなたを、心の中に鍵をかけて閉じ込め、その鍵を捨ててしまいました。あなたはこれから、いつもわたしの心の中にいるのです』
    どこにでもあるような言葉だけど、この一冊を読んだら響く。


    もう一つ。
    『サユリ(わたしを担当する理学療法士)はベッドに近づくと、こう言った。最終的にわたしがどの程度まで歩けるようになるかは、いろいろな要素が関係しているが、肝心なのはわたしのやる気だ。「あなたの運命はあなたが握っているのよ」
    わたしは言った。わたしの進歩の程度が、彼女には一大事だというのはうそっぱちだ。どっちに転んでも給料はもらえるんだから。
    「その言いかたはフェアじゃないわ」サユリが応じた。探していた突破口だ。ここぞとばかりに、わたしは“フェアじゃない”とはどういうことかを説明した。それは、彼女は夜になれば家に帰って寿司をつまみ、深夜映画……を観られるのに、こっちはまだ、導尿管をつけて病院のベッドに横たわっているという現実だ。それをフェアじゃないと言うんだ。
    サユリは、それ以上話をしてもむだだと気づいたが、それでもしとやかさを失わなかった。
    「怖いんでしょう?わかるわ。ゴールに入った姿を想像したいのに、スタート地点での自分を想像できないんだもの、無理もない。でも、だいじょうぶよ。時間がかかるだけ」
    わたしはこう返した。「人を見下したような顔をするのはよせ、○ャッ○の○犬め」』
    患者さんの心理として。

  •  幾つかの理由から星3つである。
     内容は、輪廻転生ものの標準的な物語。
    ・人間の転生前はかならず人間である
    ・転生者のうち一人は必ず、前世の記憶を詳細に持っている
     という、娯楽小説に必要な条件はすべて満たしている。
     生まれてこの方一冊も『輪廻転生もの』の本を読んだことのない読者には、教科書として与えられる。
     逆に言えば標準的すぎて意外性が無く、熟練した読み手には、
    「これってこういうパターンでしょ?」
     という予想通りの展開しかないので、面白みに欠ける。敢えてこの本を読む理由は無い。

     また、作中に登場する日本人女性のエピソードは、しっかり取材されているように思える。
     そのせいか、中世日本と思しき挿話は、日本人読者にとってファンタジーでしかない。「いとし」ならともかく「アイシテイル」という表現は一般的とは言い難いのではないか等、違和感を覚える描写である。
     和訳の際にもうひと工夫欲しい、惜しまれる部分であった。

     著者の選んだ話者の語り口には癖があるため、好きになれない読者も居るかもしれない。私は気に入ったが、むしろ英語で読みたかった。
     また、現代側の女性アーティストに関する描写が抑えられており、
    「単に物語を動かすためにそういう役割を与えられている」
     印象が強い。半端にファンタジーな要素があるため、読後の消化不良感が残る一作であった。

  • 大人のためのファンタジーだね。ほんとはどうかわからないけど、その人にとって真実なら、それは真実。
    さがして出会えて、そして別れるけれど、かならずまた会うのだ
    どんなに形が変わってもね

  • 自らの過ちから全身に火傷を負った主人公に、前世から繋がる愛を語る、統合失調症を疑われるマリアーネ。
    自分たちの物語だけでなく、過去に点在する愛の物語を語り、主人公に愛を注ぎつつも、自らの魂に科せられたと思っている務めに我を忘れる姿に、幸せな結末を思い描くことができず悲しかった。
    愛情は、どういうところから、生まれるのかな。

  • 全身火傷を負った麻薬中毒の男。行く場の無い男を引き取る病院で会っただけの精神疾患の女。彼女は彼に古今東西たくさんの愛の話と、2人の過去の話をする・・。彼女の精神は異常か正常か。挿話される愛の物語はどれも哀しく美しいのですが、現実部分がちょっと長かった・・ラストは想像通り。

  • 異なる国に生まれ変わっても愛し合う男女、だなんてロマンティックな設定!こういう話しって結構好きだけど、そのわりにはあんまりサクサクとは読めなかった。
    それにしても唐突に日本が舞台の話しが出てくるのは、ただただ日本人理学療法士が出てくるがため?

  • 前世からのつながりというのがホントか嘘かは実はどうでもよくて今幸せならいいんじゃないかな

  • (r)

  • いつかもりあがって嵌るはず・・・しかし返却日がきてしまいました。しかも予約している人がいるので、ひとまずさようなら。

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