- Amazon.co.jp ・本 (516ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198626655
感想・レビュー・書評
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こちらも1000Pを越える読み物。以前読んだ「足利義輝」の続編のようにも感じます。これは面白い!スポットは13代将軍足利義輝の遺児に当てられています。
ハイワンを中心に彼を支える旧臣達の生き様がなんともいえない。没落した家系となりつつもあるが、それを必死に支え将軍家復興ではなく、一人の男として何とか立派にの想いがほろりとさせる。
急展開を迎え始めるのが、下巻に入ってから相変わらず足利義昭はチョイ役で、信長の義輝の思いの引継ぎや秀吉の幼き日の恋心に、家康のやはり義輝に対しての思い!天下に名を轟かせた3人の三者三様の思いが交錯するところがなんともぜっ妙に描かれている。
「海王の魂は自由よ。誰にも仕えぬ」
そして兄弟の再会が驚きだった。武家社会から公家社会まで多くの人に愛された足利義輝の完結系がこの1冊なんでしょうね。これを読まないことには宮本先生の足利義輝を読破したとはいえないでしょうね!
それにしても冒頭で殺されて1~2Pで消えていく松永久秀なんて読んだことないですね!最高に面白い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
海王はさわやかで凛々しく描かれているけど、その父義輝がこの物語ではほとんど神格化されていて、実際はどうだったんだろう?と思ってしまった。
小牧長久手の戦いの裏にこのような駆け引きや陰謀があったとする設定はおもしろいと思った。 -
「剣豪将軍義輝」の続編。今作では義輝の遺児、ハイワンが主人公。
途中までは面白かった。が、、、何しろいろんな敵が次から次へと出てきて、漸くピンチを切り抜けたかと思えば、またピンチが、、、の繰り返し。残念ながら後編の途中はすっ飛ばしてしまいました、、、。怒涛の展開、というのも楽しいですが、度を超えると読み手としてはちょっと辛いデス。 -
前作の世界観を引き継いでるし、信長-秀吉の時代に入ってくるので登場人物も多士済々。伝奇小説の王道といえる主人公の造形はすがすがしいが、遺児だけに造形は義輝のまんまだから新鮮味に欠ける。そして、やはりこの作者の最大の欠点は、印象的な活劇シーンが書けないこと。奇想のスケールも小さいし、隆慶一郎になれそうでなれないんだな。それにしても「剣豪将軍」の初読時のインパクトは凄かった。
でも案外読み返したら面白くないのかも。
この続編を読んで、ふと悪い予感がしてしまった。 -
良くも悪くも「剣豪将軍義輝」の続き。義輝の魅力がなければ読むのがしんどい。
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う~ん、上巻が良かったからなぁ、ちょっと期待しすぎたかも。
上巻同様に次から次へと“これでもか!”というくらい敵が出てきて、息を継ぐ間もないくらいなんですが、何だか途中から読む方も“これで終わりじゃないだろ?助かったと見せかけて、次の敵が出てくるんだろ?”と、深読みするようになってしまうんですよね(事実、そうだったりするわけですが)。
またどの敵もしぶとくて、死んだかと思ってもまた攻めてくるし。
最後の敵(?)熊鷹は、あれでいいのか?という気がするし、主人公たちの今後の生き方も???ですが、史実に虚構を取り入れている以上、史実を変えるようなラストにはできないし、仕方ないんでしょうね。
本編は『剣豪将軍義輝』の続編みたいな位置づけだそうなので、そちらも読んでみたいと思います。
あと、本編自体とは関係ないのですが、浜松城の様子を探る主人公たちが佐鳴湖畔の龍雲寺で敵に襲われるシーンがあって、ずいぶん念入りに書いているなぁと思ったら、宮本さんって浜松の出身なんですよね。
きっと現存の龍雲寺をイメージしながら描写したんだろうなぁ。 -
う~ん、前半感じた違和感は、後半も続きます。
だって、主人公の海王は、本能寺の変にも信長側として、立ち会っているんですよ!
まあ、ファンタジーですから、どんな話を作ろうと、自由でしょうが・・・
たぶん、この本を読むのは、歴史モノが好きな方が多いのではないかと思います。
が、その分受け入れられる派と受け入れられない派が、はっきりとわかれる作品でしょうねえ。
後半は、大きな合戦やら主人公が襲われるやらで、イベント、イベントのオンパレードです。
ちょっと、ドタバタ劇っぽかったですね。
自分的には、ダメでした・・・。 -
読了。☆3・5点。