とてつもない未来を引き寄せる予見力

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198626662

作品紹介・あらすじ

現在の超情報社会では「過去」と「現在」の膨大な情報を分析しても「未来」は読めない。実は、予見力とは「現在」を正しく見る力である。では、どうやって予見力を身につけるのか?この本を読めば、リアルな未来をイメージできて、「予期せぬ出来事」や「先行きが見えない」ことはなくなる。ドクター苫米地の「予言の書」を見逃すな。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は科学の見地から見た引き寄せの法則である。
    苫米地英人氏が世の中をどう見ているのか。彼流の引き寄せの法則。それを科学という文脈で説明したのが本書である。
    時の流れは未来から現在へと流れる。未来はすでにきているがスコトーマで見えないだけである。抽象度を上げることで大量の情報から重要な情報を発見できる。これらは彼のこれまでの主張と何ら変わりがない。
    苫米地英人氏自身は機能脳科学の科学者である。米国にてコンピューター言語学で博士号をとっている。言動から察するに凄腕のプログラマーである。一方、自身が主催する団体では式神を扱ってセルフコーチングを教えている。
    引き寄せの法則はきっとあるのだろう。科学という道具では証明できないたぐいのものなのだと思う。現に本書でも彼が信じるところの一部について新たに分かった科学の発見を当てはめて説明しているに過ぎないように感じる。

  • 未来から現在を見る。
    時間は、未来から現在、過去へと流れている。
    予見するというより、自分の思っている未来のために行動することで、結果、予見したとおりになる。
    未来に臨場感を持つことによって、高い抽象度を持ち、スコトーマが外れる。
    苫米地さんがいつも言ってる内容ではあるけど、同じ著者の本を読むことによっての速読で早く読めた。染み込ませる事ができる。
    2009年の発行の本なので、ちょっと古い本。後半の世界情勢の章では、今を言い当ててる部分が多々あり、流石だなぁと感服します。

  •  書名から、「超能力開発法」みたいなアヤシゲな内容を想像する向きも多いだろうが、そういう本ではない。「時間は未来から過去に流れている」という、「苫米地本」ではおなじみの持論をふまえ、先入見を排して物事を見ることで「予見力」(予知能力ではない)を高めるコツを説いた本である。

     まあ、超能力の本ではないにしろ、アヤシゲな本には違いない(笑)。

     「苫米地本」はどれもうさんくささ満載だが、ノイズの山のような内容の中に、ごく一部、ダイヤモンドのような卓見が秘められていて、私はそれだけを目当てに読みつづけている。

     本書もしかり。大部分はヨタ話にしか思えないが、次のような記述には、「祈りがかなう」メカニズムの一端を科学の眼で解き明かした印象があり、目を瞠る。

    《「想像もできない未来」を描き、その未来に対して強く臨場感を持てれば、すでにあなたはその未来の一部になっているのです。現在の中に「想像もできない未来」につながる兆しを見つけることができるし、必要なときがくれば、未来をつかむためのアクションも起こすことができます。
     なぜなら、人間の脳にはホメオスタシス(恒常性維持機能)があるからです。ホメオスタシスとは、外界の環境変化に対して生体を安定した状態に保とうとする働きのことです。
    (中略)
     ホメオスタシスは肉体的なことだけではなく、心理的なことにも働きます。たとえば、年収500万円で満足している人が偶然宝くじで1億円当たってしまった場合。その人にとっては年収500万円が自分にとって安定した状態であるため、1億円を持っていることに不安を感じてしまって、あっという間に使い果たしてしまうこともホメオスタシスの作用なのです。
     ちなみに自分が安定した状態でいられる空間のことを、コンフォート・ゾーンと呼びます。人間の脳はコンフォート・ゾーンにいることで非常にリラックスできるため、コンフォート・ゾーンを維持しようと無意識に働いているのです。
     話を未来に戻しましょう。
     未来に強い臨場感を持ったとき、その未来があなたにとってのコンフォート・ゾーンになります。すると、ホメオスタシスの機能が働き、その未来と現状の乖離を埋めるために脳が活性化します。脳は五感をフル稼働させて、現在の中に隠れている未来の情報を収集しはじめます。その未来を実現するためにやるべきことも見えてきます。私がこれまでに「目の前の世界の見え方が変わる」「今まで見えなかったことが見えるようになる」とお話ししたのは、まさにこのホメオスタシスの作用なのです。》

     この「ホメオスタシス」と「コンフォート・ゾーン」の話は、ほかの「苫米地本」にもくり返し登場する。いわば、苫米地思想の鍵概念。それをさまざまな形に変奏することで、苫米地は山ほどの著作をものしているわけだ。
     中身の薄い本を粗製濫造するより、「ホメオスタシス」「コンフォート・ゾーン」をめぐるメカニズムに的を絞り、脳機能学者としての専門知を駆使して綿密に解き明かした本格的解説書を出してほしい。

  • 脳が何かを認識できるのは以下のふたつの通りのみ。
    自分が重要と思った時と認識しようとした時。

    多くの人は過去から現在を認識しているが、これが誤りの原因である。
    未来から現在を認識するのが予見力の要だ。

    未来を既に起こっていることと捉え、臨場感を持って想像する。
    既に起きた過去に囚われない。過去は不変ではあらず、今から振り返った時の視点・解釈が投影されているからだ。

    脳にはホメオタシス(恒常性)という機能があり、取り巻く環境が変わっても、体温維持、血糖値の調節、浸透圧の調節 など、生きていく 上で重要な機能を常に正常に保つ働きを持つ。

    コンフォートゾーンと呼ばれる安定した状態にいることを選好する。

    であるが故に、スコトーマ (盲点)=「見えて いるはずなのに見えていないもの」が生まれてしまう。

    スコトーマを外すトレーニングとして苫米地は「あまのじゃくトレーニング」を薦めている。

    これは「今までに抱いた願望や価値観を全て否定して、全く正反対の事をやってみる」という事。

    それにより思い込みや固定概念に囚われずにすむ。そして自ら思い描いた未来から逆算的に現在とるべき行動が思い浮かんでくるのだ。

    後半の苫米地による"予見"は荒唐無稽にも思えるかもしれないが、ロジックとしては正しいので思考実験として楽しめる。

  • なんだこりゃ?

  • うーん、話が大き過ぎるからか理解できず

  • 人間の脳は自分が重要だおと思うものしか認識していない。
    予見力は現在の状況を正しく認識して未来を見る力。
    未来はすでに起こっている。
    真の未来は常に現状の外側で起こる。
    想像もできない未来が臨場感を持ってイメージすることができれば現在の世界の認識の仕方が劇的に変化する。

  • 過去から未来を組み立てていくのではなく、未来からみて現在を巻き込みながら未来を組み立てていくことを説いた本。予見力とは「未来から現在を見る力」で、未来は現在のなかに存在するが、未来は現状の外に起こるので、「現状の外側にある未来」から現在を見る必要がある。その現状の外側にある、想像もできない未来から、現在を見ることができれば(=「想像もできない未来」が臨場感をもってイメージする)、現在の世界の認識の仕方が劇的に変化する。今までみえてこなかったこと、認識できなかった情報が目の前の世界から立ち上がってきて、まったく別の世界に生きているような感覚を味わうことができる。
    未来が見えない原因は3つあり、①ストコーマの問題、②フレームの問題、③抽象度の問題がある。
    本の中盤からは苫米地氏の具体例があって、興味のあるなしが分かれそうだが、参考になる。また、とてつもない未来を引き寄せるという嘘くさいことも、認知心理学の領域を根拠に書かれているので説得力がある。普通に自己啓発書として良書と思う。

  • 2010/3/9
     未来が見えない原因は、
      「スコト​ーマ(心理的盲点)」
      「フレーム​(考え方の枠組み)」
      「抽象度」​
    にあるという内容。説明の仕方は​良いと思うけど、
    顔がインチキ臭​いんだよな。”

  • 力強い説得力があり、苫米地さんならではの発想力だと感心させられる。
    現在を正しく認識するには、現在のフレームをいったん解体して、未来からの視点に基づく新たなフレームを構築しなければならない。
    未来の情報は現在の中にあり、未来は既に起こっているのである。
    未来が見えてこない原因は「スコトーマ」「フレーム」「抽象度」の三つだそうだ。
    今まで、自分が築いてきた価値観とはいったい何だったのかと考えさせられ、あまのじゃくトレーニングに興味を持った。

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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