神去なあなあ日常

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 5579
感想 : 1057
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198627317

作品紹介・あらすじ

美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ〜!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。

感想・レビュー・書評

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  • 高校卒業後の進路が全く決まっていなかった主人公の勇気。担任の先生と母親が勝手に決めてきた就職先に無理矢理送り込まれる。それが神去村。仕事は林業。
    何事にもやる気を見せずボーッと生きてきた18歳に勤まるのだろうか?と勇気本人同様、読んでる私も心配(笑)
    とにかく読んでいて自然の描写が素晴らしい!
    『春はあけぼの、夏は夜‥‥』の現代版三浦バージョンのよう。
    本当に素敵な所だなぁ、行ってみたいなぁ、と思わせられる。
    だけどそれは多分旅行で行ってみたらすごく良さそうだなぁ、ということだと思う。でも勇気は違う。
    勇気は一緒に仕事をしているヨキを山に選ばれた男、と思っているけど、勇気も充分山に選ばれてます。最初はあんなに嫌がっていたのに実家に帰ろうとはせず、「一時だって、神去村から離れたくない。毎日、退屈する暇もなく生命力を増していく村の風景を、なにひとつ見逃したくない。ダニに噛まれても、ヒルに血を吸われても。」‥‥って。しっかり選ばれちゃってるし、自分でも選んじゃってるよ。
    三浦しをんさんらしいユーモアたっぷりのお話の中、『神隠し』とか『神おろし』とか『赤い着物の女、白い着物の女』とか。私はなんだか、そういうのってあるんじゃないかなぁと思います。神様とかお祭りとか昔から受け継いでいるものって大切にしなくちゃいけないなぁと。
    しかし、「なあなあ」(ゆっくり行こう、まあ落ち着け)の精神がすご過ぎる!神去村!

    • こっとんさん
      ゆうママさん、こんにちは。
      神去なあなあ面白かったです!
      夜話の方も読まなきゃ!って思ってるけど、『読みたい』が多すぎて、図書館に予約してあ...
      ゆうママさん、こんにちは。
      神去なあなあ面白かったです!
      夜話の方も読まなきゃ!って思ってるけど、『読みたい』が多すぎて、図書館に予約してある本も多すぎて追いつかない(汗)
      読んでも読んでもまた違う『読みたい』が増えてるし(笑)
      『花嫁レンタルいかがですか」も面白そうですね。レビュー楽しみにしてます。
      2021/05/22
    • アールグレイさん
      こんばんは!
      夜遅くにスミマセンm(__)m
      すべての片づけを終わらせるとこの時間になってしまいます。
      私も図書館に予約本が又1冊増えてしま...
      こんばんは!
      夜遅くにスミマセンm(__)m
      すべての片づけを終わらせるとこの時間になってしまいます。
      私も図書館に予約本が又1冊増えてしまいました。今日、TV王様のブランチで紹介していた本「スモールワールズ」連作短編集のようで、早速息子にパソコンで予約させました。お恥ずかしながらパソコンに弱い私なので・・・
      20冊までで、これで16冊になってしまいました。もう、何と何が予約してあるかなんて覚えていません。自転しな・・元彼の・・神様当番・・・52ヘルツ・・カケラ・・等まったく、です。では読書タイムへ
      (-_-)zzz
      2021/05/22
    • こっとんさん
      ゆうママさん、分かります!
      予約本がどんどん増えちゃうんですよね〜
      私たちは暇を持て余すことはなさそうで幸せですね。
      ゆうママさん、分かります!
      予約本がどんどん増えちゃうんですよね〜
      私たちは暇を持て余すことはなさそうで幸せですね。
      2021/05/23
  • この一冊にいろんな事がぎゅっと詰まっていると思いました。

    林業の大変さ、後継者不足、過疎化、恋愛、神秘的な出来事などなど。とても楽しめました。特に勇気とヨキのやり取りが好きです。まるでコント。

    神去村の人々は、山の神、山の恵みに感謝する心をみんな持ってます。古き良き日本の心を感じます。勇気が村人の一員になれてよかったです。

    なあなあっていい言葉だなあと思いました。

  • 読もう読もうとは思っていたのに、膨大な「読みたい本リスト」に埋もれていたこの本。
    続編が出て、これではいけない!と慌ててこちらを読み始める、計画性のない私です。

    やりたいことも特になく、高校を卒業しても親の庇護のもと、
    まあ適当に食っていければいいや♪ とタカをくくっていた、都会っ子の勇気。
    完全に名前負けもいいところの、この勇気くんが
    担任と母の陰謀(?!)により、たった三万円の餞別を手に
    雑貨店が1軒あるだけの人里離れた神去村で
    林業の魅力に目覚めていく1年が描かれます。

    最初から逃げ出す気満々で、実際に何度も脱走を試みつつも
    自分が未熟なせいで班の効率があがらないことを不甲斐ないと思い
    村の一員としてなかなか認知されないことに淋しさを抱く勇気がかわいい上に

    山火事の際、自分が役に立たなかったことに責任を感じて
    犬小屋でうなだれたまま、ごはんさえほとんど食べなくなる犬のノコ、
    そんなノコに自信を取り戻させるため、飼い主のヨキを
    わざわざ崩した薪の山の下敷きにして小芝居を打ち、
    ノコに助けさせる山男たちが、あまりにもかわいすぎて♪

    何につけても「なあなあ」と、毎日のんびり過ごしているようで
    苗から見上げるような巨木に育つまで、百年単位のサイクルで
    木を慈しみ、森を見守り、山への敬意を忘れず、
    日本の林業を支える揺るぎない覚悟を持って生きる人々に
    静かな感謝を捧げたくなる本です。

    それにしても、30代にしてこの肝の据わった統率力、
    おやかたさまの清一さんが素敵すぎです♪

    • まろんさん
      nakaizawaさん、コメントありがとうございます。
      だらだらと、つい長くなりがちなレビューを、
      丁寧に、なんて言ってくださって光栄です!...
      nakaizawaさん、コメントありがとうございます。
      だらだらと、つい長くなりがちなレビューを、
      丁寧に、なんて言ってくださって光栄です!
      お言葉を励みに、これからも大好きな本の良さが少しでも伝わるような
      レビューが書けるよう、がんばります(*'-')フフ♪
      2012/12/29
    • koshoujiさん
      あけましてあめでとうございます。

      最近、まろんさんと同じようなタイミングで同じ本を読んでいますね(笑)。
      私は今「スタート」を読んで...
      あけましてあめでとうございます。

      最近、まろんさんと同じようなタイミングで同じ本を読んでいますね(笑)。
      私は今「スタート」を読んでおり、これが終わったら「ノエル」に取り掛かります。
      仙台で迎える正月は寒く、雪の毎日が続いております。

      今年もよろしくお願いします。
      2013/01/04
    • まろんさん
      koshoujiさん、あけましておめでとうございます。

      読書家のkoshoujiさんと、ほとんど同じタイミングで同じ本が本棚に並ぶと
      思わ...
      koshoujiさん、あけましておめでとうございます。

      読書家のkoshoujiさんと、ほとんど同じタイミングで同じ本が本棚に並ぶと
      思わず「よし!えらいぞ、私♪」とプチ☆ガッツポーズをとってしまうのはヒミツです(笑)
      この本は、清一さんの素敵さと、ノコのけなげさにきゅんきゅんしながら読みました。
      「夜話」のほうは、イナカの図書館にはまだ置いてくれていないのですが
      あの神秘的な着物のふたりなど、気になる現象がまた現れるのでしょうか。楽しみですよね!

      『ノエル』は、物語への信頼に溢れた作品だったので、
      koshoujiさんがどんなレビューを書かれるのか、とても楽しみです。

      函館の父も、今年は雪かきが大変とこぼしていましたが、仙台も雪のお正月なのですね。
      私みたいに風邪で倒れたりしないよう、気をつけてくださいね(*'-')フフ♪
      2013/01/04
  • 三浦しをんのお仕事本

    普段だったら知り得ない林業に携わる人々の物語
    相変わらず、それぞれの登場人物が魅力的
    山に対するほんの少しだけ知識を知った。

    大体横浜から
    コンビニもない、スマホは圏外になる
    まして登ったこともない高い木の上の仕事
    続くはずがない。

    親目線で、つい見守ってしまう
    優しく厳しい村人に囲まれて
    仕事を一つ一つ覚えていく主人公に
    気負うことなく
    なあなあという方言がいい味を出している

    のこというワンちゃんさえいい味を出している

    三浦しをんしか書けない本だわ。

    川を石で囲ってプールを作って子供用、大人用と
    遊ぶところや

    伐採した大木を町まで運ぶ命かけのシーンは
    ハラハラした。

  • 高校を卒業後、半ば無理矢理に林業研修生として三重県神去村へ送り込まれた平野勇気

    着くなりいきなり携帯の電池パックを投げ捨てられるという洗礼を受け衝撃を受けるが、次第に村民の穏やかな人情と森の魅力の虜になっていく

    「神去なあなあ日常」変わったタイトルだなあと思っていた私は、本を開いた1ページ目の「なあなあ」という言葉に魅せられてしまった

    「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」
    「のどかで過ごしやすい、いい天気ですね」という意味まで、この一言で代用できるらしい
    なんかいいよな、のんびりしていて
    あくせくしていることがバカバカしくなりそうな、なあなあのニュアンス

    ストーリーはなあなあしていながらも、神去山のオオヤマヅミの神様を崇め奉りながら、何千年と続いてきたであろう森を守っていく林業を生業とする男たちの厳しい一面も描かれていた
    カーンカーンと太い幹に斧を振りおろす音がこちらまで届くような気がした

    ヒノキや杉の森の描写は美しく、読んでいるものにまで
    森の薄暗さや湿気、匂いが伝わってき、身体の隅々にまでマイナスイオンが行き渡る気がした

    憧れの直紀との恋愛は、まだまだ始まったばかり、それこそなあなあだが、きっと次巻では少しぐらい進展があるのだろうか

  • 「マナーはいらない」で著者の意外な一面を知ってから、癖になってきた。
    「神去なあなあ夜話」、「風が強く吹いている」も近日読む予定に。
    最近歳のせいか、自然が恋しくなってきた。

  • 都会から、コンビニも居酒屋も何もない、山奥の村に、林業の研修生としてやってきた勇気。
    最初は逃亡を試みるも、次第に山の暮らし、林業という仕事にどっぷりつかっていく。

    よくある、若者成長物語でありながら、林業という仕事の厳しさと尊さ、
    神去村とその村人たちの「なあなあ」な魅力にはまります。

    林業って何て気の長いお仕事なんだろう。
    毎年毎年手入れをしても、それを伐採できるのは早くて数十年後。
    でも、毎年毎年手入れをしないと、いい木はできない。
    脈々と受け継がれてきた林業と人々の暮らし。
    山の神様は、暮らしの中に当たり前に存在し、人々の信仰の対象となっている。
    山の恵みに感謝し、山の神様を崇拝する。
    当たり前のことでいて、もうだいぶ忘れられてしまったこと。

    さて、一度神去村に行ってみたいな~・・・とググってみたところ、実在しない村らしい。

    えー、ないんかい!(でも考えてみたらあたり前か!)
    ちなみにモデルとなった村はあるらしい。
    あと「なあなあ」も造った方言だとか。

  • 三浦しをんの作品を読了したのは「舟を編む」に続いてこれで二冊目。
    宮崎駿が帯を書いていたので興味を持って読んでみた。
    世の中にあまり知られていない地味な世界に光を当てるのが得意な作家なのか。今回の作品は舞台は林業。

    林業という日本の中でも危機的状況にある産業について取り上げて、ライトな語り口でたくさんの人に興味を抱かせるという点では素晴らしいと思う。ただもう少しその深刻さを突っ込んで書いて欲しかったのが本音。
    林業の厳しさをあえてさらっと飛ばしているはもちろん作者の意図するところだろうけど。

    三浦しをんへの評価がまだつかめないので続編も含め、他の作品にもチャレンジしてみたい。

  • 図書館に予約して、借りられそうになった新刊「神去なあなあ夜話」が、この作品の続編だということを知り、慌てて前作のこちらを先に借りて読んだ。

    林業小説というのはめずらしい。
    へたれな主人公勇気が、能天気な親から山の中に一人放り出され、林業を生業とする村「神去」の中で“なあなあ”に頑張っていく物語。
    題材が題材だけに読んで面白いのかどうか半信半疑だったが、そこは流石の三浦しをん様。
    料理の仕方がうまい。
    凄い事件があるわけでもないのに、キャラクター設定が絶妙で読み手を飽きさせない。
    過疎の村なのに出てくる女性がみんな美人、とくれば、まず男はそれだけで先を読みたくなるものだ。
    置物のような繁婆ちゃんの惚けた感は笑えるし、飼い犬のノコの健気なエピソードも楽しい。
    当たり前のことを当たり前に書いているだけなのに、何故に読んでいてこれほど楽しいのだろう。
    変わった小説家だね、三浦しをんさんは。
    山の崇高さや神秘さを信じながら、そこに住んでいる人たちの愉快な日常が上手にシンクロして不思議な世界を作り上げている。
    未成年の勇気と、惚れた年上女性直紀さんとはその後どんな展開になるのだろうかと胸が躍る。
    まさに続編が読みたくなり、先にこっちを読んでおいて良かったと思う楽しい作品でした。

  • 美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ~!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。
    「BOOK」データベース より

    平野勇気(外部から入った人)視点の神去村のできごとの記録物語.
    自然と向き合う人は、ここ一番は厳しいが、基本的に優しい人たちだ.守るべきものを守り、ときによそ者を受け入れる.長い歴史を支えるのは、誇りとおおらかさをもった人たちだ.
    ここまでできたドラマでなくても、こんな人の心のやりとりが、あちこちで生まれたらいい、そんな風に思う一冊.

    • 円軌道の外さん

      ecottさん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      遅くなりましたがお...

      ecottさん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      遅くなりましたがお気に入りポチ&フォローありがとうございました(^o^)

      僕もこの作品大好きです。
      普段の生活では知ることのできない林業の理想と現実にビックリだったし、
      野生児のヨキに山の男の懐の深さを見ました(笑)

      林業関係の仕事に携わる人たちにかなり好評だと聞いていたので
      僕は映画版を先に観に行ったんですが、
      ecottさんのレビューに 「自然と向き合う人は、ここ一番は厳しいが、 基本的に優しい人たちだ。」って書かれてるとおり、
      たまたま隣りに座っていた年配のご夫妻が林業に携わってる方で
      すごく優しく林業の現実について話してくれたんです。
      映画のストーリーも『実際林業はこんな感じだし、ちゃんと描いていて感動した』と仰っていたので
      「ああ~、噂は嘘やなかったんや」って、 観に行った甲斐がありました(笑)

      それにしても、ecottさんのプロフィール見させてもらいましたが、左利き、Jazz、図書館、関西出身、森見登美彦など少なからず共通点があって
      好きのツボも似ているみたいで
      嬉しくなってしまいました(笑)

      またオススメありましたら
      教えていただけると嬉しいです。

      ではでは、これからも末永くよろしくお願いします!

      あっ、コメントや花丸ポチいただければ
      必ずお返しに伺いますので
      こちらにもまた気軽に遊びに来てくださいね。
      (お返事は仕事の都合によってかなり遅くなったりもしますが、そこは御了承願います…汗)

      ではでは~(^^)


      2015/06/12
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著者プロフィール

三浦しをん

一九七六年東京生まれ。二〇〇〇年『格闘する者に○』でデビュー。〇六年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、一二年『舟を編む』で本屋大賞、一五年『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞、一九年『ののはな通信』で島清恋愛文学賞及び河合隼雄物語賞、『愛なき世界』で日本植物学会賞特別賞を受賞。その他の著書に『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『木暮荘物語』『政と源』など。『ビロウな話で恐縮です日記』『本屋さんで待ちあわせ』『ぐるぐる 博物館』などエッセイ集も多数。

「2021年 『愛なき世界(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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