星が導く旅のはてに

  • 徳間書店 (2010年7月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198629953

みんなの感想まとめ

テーマは、古代ペルシャの王族ミトラが家族と共に困難な旅を経て、自らの居場所を見つける成長の物語です。物語は、聖書のマタイの福音書に基づき、賢者たちの視点から描かれています。主人公の名前が明かされない独...

感想・レビュー・書評

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  • マタイの福音書から賢者側の話を、聖書はもちろん文献などを頼りに書かれた物語。
    主人公の名前がここまで出てこない物語もあまりないように思う。

  •  最後のババクの病気が治る場面がとても印象的だった。
     賢者がイエス様の家から帰っていく場面が切なかった。もし、彼らがそこにとどまっていたら少しでも結果は違ったかもしれない。

  • 舞台が古代ペルシア、それに旅、とくれば期待度大。主人公の少女ミトラ(安全上男子のふりをしている)が14歳という年頃と、元は高貴な身分であるということからくるプライドの高さのせいで可愛くないが、出自に関係なく魅力的な周囲の人々(と動物)に助けられ成長していく。逃避行ながら、それほどスリルは感じられなかった。キリスト生誕の場面のあたりは聖書の知識があったほうが分かりやすいと思う。

  • 強大な王が君臨する古代ペルシア。十四歳の少女ミトラと五歳の弟ババクは、崖の洞穴に隠れて暮らしていた。父親が王に謀反を企て失敗したために、生まれ育った町から逃げてきたのだ。共に逃れた兄は、隠してある金を取りにいったまま帰ってこない。そんなある日、ババクには人の持ち物を身につけて寝ると、その人の望みを夢に見る力があるとわかった。ババクに夢見をさせようとする祭司メルキオールの隊商で、ふたりは旅立つことになる。だがやがて…?ふたつの星が三度接近すると、新しい王が誕生するという祭司の夢はなにをさすのか?メルキオールの隊商はどこを目指しているのか?王家の血をひく誇り高き少女の旅が、キリスト生誕の伝説に結びついて…?中東を舞台に展開する壮大な歴史ロマン(「BOOK」データベースより)

    徳間のBFT(BOOK FOR TEENAGER)シリーズ。
    作者のスーザンさんは、三賢者(マギ)に興味を持ってこの作品を描いたそうですが、私も結構興味を引かれるのですよ、東方から来たという三人のマギたちに(この作品の中では、バルタザールさまが好きかな~。イメージ通りの、実に誠実なおじいさまでした)。
    作品の主人公は国を追われ、貧しい暮らしを余儀なくされたことに不満を持つ女の子・ミトラ。
    彼女の弟・ババクが不思議な夢を見始めることから物語は始まるのですが、変にファンタジー色に走るのではなく、割と現実感バリバリなストーリー展開でしたね。
    んん?これで盛り上がるのか??と、途中からは少し不安にも思いましたが、最後までキチンと面白く読めました。
    彼女が少し成長して、今ある現状での最上の選択をしたことを喜ばしく思いました。

  • 内容紹介を、表紙裏から転載します。
    『強大な王が君臨する古代ペルシア。14歳の少女ミトラと5歳の弟ババクは、崖の洞穴に隠れて暮らしていた。父親が王に謀反を企て失敗したために、生まれ育った町から逃げてきたのだ。ともに逃れた兄のスーレンは、隠してある金を取りに行ったまま帰ってこない。
    そんなある日、ババクには人の持ち物を身につけて寝ると、その人の望みを夢に見る力があるとわかった。ババクに夢身をさせようとする祭司(マギ)メルキオールの隊商で、ふたりは旅立つことになる。だがやがて・・・。
    ふたつの星が三度接近すると、新しい王が誕生するという祭司の夢は何を指すのか?メルキオールの隊商はどこを目指しているのか?
    王家の血を引く誇り高き少女の旅が、キリスト生誕の伝説に結びついて・・・。中東を舞台に展開する壮大な歴史ロマン。』

    「はじめに」で。作者は小さい時から、クリスマスに教会で行われるキリストの生誕劇で三賢者のベツレヘムへの旅の物語に胸を躍らせてきたそうです。
    とても神秘的な彼らはどこからやってきたのだろう?あの人たちは王なのか賢者なのか?どのくらいのあいだ旅をしてきたのか?
    そして小説家になった作者は、子供のころに抱いた疑問に答える作品を書きました。新約聖書の「マタイによる福音書」のマギの話をできるかぎり生かし、一つの物語にしたのがこの作品です。

    でも、この小説はマギたちが主人公ではありません。マギに旅立つきっかけをもたらした夢を告げた男の子ババクの姉ミトラが主人公です。ババクと行動を共にするためミトラはずっと男装して、ラーミンと名乗ります。たとえ少女でも女性が表立って行動できない社会だったのです。
    私はミトラにはなかなか好感が持てませんでした。彼女は王女さまではありませんが、王家の血を引いているという誇りを小さい時から植えつけられ、何もかも失くしたあともそれにしがみついているのです。
    何かというと「私はあの人たちとは違う。私が本当にいる場所はここではない。」と思い、他者をさげすみます。食べ物もろくに得られず墓場でこっそり暮らしているというのに。一族の皆が逃げのびたはずの町パルミュラに行くというのがただ一つ残された望み。そのために必要な金を取りに行くよう、兄を説得したのはミトラですが、おそらく失敗に終わったという事を認めようとしません。認めてしまったら、兄を死に追いやったのは自分だということになるのですから。
    ババクのためパルミュラに行こうとすることも、本当は自分のため、もう一度あの生活を取り戻したいためなのに、それも自覚できていません。
    父が皆に死をもたらした、でもそのあとの兄の死は自分がもたらした、そこから目を逸らし続けるミトラを腹立たしく思いましたが、一方で哀れでなりませんでした。まだ14歳なのです。

    この小説は、旅のあいだにミトラが自分自身を深く知るようになる、少女の成長物語という一面があります。
    そこに絡むキリスト生誕物語が、無理なく自然に感じられ、とても良かったです。
    キリストは直接出てきませんでしたが、これは最初の奇跡かしら?ということがあり、そのことでとても温かい気持ちになれました。

    小説ですが、いろいろな事実は歴史的に出来るだけ正確に表現されているようで、その意味でも面白かったです。

  •  古代ペルシア。父が王に謀反を企て失敗し、14歳の少女ミトラは、弟のハバクと死者の町で隠れて暮らしていた。人の持ち物を身につけて眠ると、その人の望みを夢に見るババクの不思議な力。姉弟は素性を隠し、マギのメルキオールの隊商と旅に出ることになる。キリスト生誕伝説がベースになっているらしい。

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