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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198631406
みんなの感想まとめ
サイバー安全保障の重要性を深く掘り下げた本で、著者はアメリカのサイバー戦略の脆弱性を鋭く指摘しています。現代社会が高度にネットワークに依存する中、サイバー攻撃に対する防御が不十分であることが明らかにさ...
感想・レビュー・書評
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サイバー安全保障の重要性を説く本。著者の一人はレーガンから子ブッシュまでの政権に仕えた国防の専門家。核を超えるはちと言い過ぎ?
DDoS攻撃,論理爆弾,厖大な量の情報窃盗,コンピュータネットワークに依存した現代社会は,サイバー攻撃に対してとても脆弱だ。特にアメリカはそう。中国のように,有事に即インターネットから遮断できるシステムになってないし,民間企業は政府の規制を嫌い,サイバー安保の足並みが揃わない。
特に危ないのが電力網らしい。平時からマルウェアを忍ばせておいて,遠隔操作で送電線や発電機を破壊することも可能だという。サイバー戦争で狙われやすい国のインフラを,だれが守るのか,未だに政府と産業界は責任の押し付け合いをしている。スマートグリッドも考えもの?
様々な理由から,サイバー軍縮も難しい。サイバー攻撃力を減らすことは事実上できず,行為を監視して制限することができるのみ。それにサイバー攻撃があったとしても,それを誰がやったのか突き止めることも困難だ。サイバー戦争は直接血を流すことはないが,インフラの破壊は経済・人命を損なう。
サイバー攻撃を受けた側が,通常兵器で報復することも正当化されてしまうだろう。恐ろしい話だが,脅威をやや強調しがちな感じはする。仮想敵が思いのままにサイバー攻撃を仕掛けてくる感じの描写が続くし。でも,ちゃんと備えなければならないんだろうな。アメリカよりロシアや中国の方が有利かも。
誤訳じゃないのかもしれないが,「動的兵器」という訳語が気になった。かなり頻出。「kinetic weapons」だと思うけど,要するにサイバー兵器でない通常の物理的破壊をもたらす兵器のことだろう。「動的」じゃわからないと思う。
あと,本論と関係ないけど,「現代の”フライ・バイ・ワイヤ”式の飛行機においては、航空管制システムがフラップや補助翼、方向舵に信号を送る。」(p.239)の「航空管制システム」は誤訳。「管制」は「traffic control」の方でしょう…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2010年代、サイバーに関する危機感が希薄だった当時のアメリカに対してサイバーの脅威を啓蒙するために書かれたような本。
アメリカは軍も社会もインターネット依存が高度に進んでいるにも関わらず、規制によるセキュリティ強化や、軍のネットワークのみならず社会全体のサイバー防衛が進んでいない一方、競争国はサイバー攻撃力と同時にサイバー防衛力を高め、もしくはサイバー脆弱性(依存性)を低くしており、サイバーでアメリカが不利な状況に置かれていると警鐘を鳴らす。
最後に列挙される提言が現実的とはあまり思えないのだが、全体として、当時の政府高官としてアメリカのサイバーの実情を知った人の危機感を表している本として勉強になった。 -
ホワイトハウスで大統領補佐官まで勤めたサイバーセキュリティの専門家による、サイバー戦の実態と提言を述べたもの。サイバー戦を考えた時、米国がいかに脆弱かを強調している。サイバー戦の恐ろしさと対処の難しさを知った。空想的な映画の中の出来事のような描写があり、実際、サイバーではどのくらいのことまでできるのかを知りたい。印象的な記述を記す。
「(2008年のDDOS攻撃で)グルジア人は国外のニュースや情報源とのアクセスを断たれ、国外への電子メールを送ることさえできなくなった」p29
「サイバー活動に対するNSAと米軍の姿勢は改められるべきだった。海軍は他国の海軍のことしか頭になく、空軍は防空のことしか頭にない。陸軍は絶望的なほど的外れで、NSAの心根は情報収集機関のままなのだ」p55
「サイバー司令部の使命には、国防総省とほかの一部の省庁を守ることも含まれているが、民間のインフラを防衛する計画は存在していない」p56
「米軍に行動の自由を保障し、敵に同様の自由を持たせないために、サイバー空間における米軍の戦略的優越性確保が必要である」p57
「もっとも技術的に発展した米国は、ネット回線を社会の隅々まで張りめぐらし、ネット回線に多くを依存する米国は、もっとも脆弱な国でもあるのだ」p183
「模擬演習では、エスカレーション優位は、中国にとって正しい作戦だった。米国がサイバー攻撃の被害を受けやすく、攻撃拡大によってますます不利になるだけだったからだ。わかりやすく言えば、サイバー空間に石を投げるつもりなら、自分の家の窓ガラスが相手の家より少ないかどうか、防弾になっているかどうかを確認しておくほうがいい」p245
「サイバー戦争は、先発者優位である」p253 -
退屈でした。。。
なので、3ヶ月くらいかけて、少しずつ。
この手の著者の書く本はあまり理解ができないのです。
読もうとしたきっかけは、とある情報セキュリティの本で紹介されていたからですが。
8年以上前の状況がこれなんで、いまはどうなっているんだろうと思う。現実問題、企業も含め、サイバースパイはどれだけ広がってるんだろうかと、誰もわからないけど、知りたい。 -
書かれていることが本当だとしたら,怖い世の中になっている。
米国の視点で書かれているが,サイバー戦争について網羅的であり,役に立つ。翻訳版は改定前に基づいているのか,最後の章がない。
翻訳の章のタイトルはかなりの意訳であるが,煽るタイトルになっていて,素人には良いかも。しかし翻訳に一部難があるのが残念。どうして用語集の部分を訳していないのか疑問。さらに索引も省略されているし。
誤訳の一例:
The Aurora test on the generator in Idaho was one such test.がどうして「アイダホの発電所でのオーロラテストは,その一例だった」になるのか?
発電所でなく「発電機」だし,オーロラテストを調べればアイダホ国立研究所であることはすぐわかることなのに。訳者あとがきでPCを使っていると書いているのだから,ちゃんと調べたら。
2013/04/27図書館から借用;05/02から読み始め;05/09朝の通勤電車で読了 -
サイバー戦争の現状についてのレポート。
サイバー空間は陸、海、空、宇宙に次ぐ第五の戦場とされ低コストな割に効果がやたらと大きいのは昨日(2013年3月20日)からの韓国の例を見れば明らか。
まさに「いま、そこにある危機」 -
サイバー戦争というタイトルどおり、実際に活用された事例や、今後の想定、現在の各国の対応状況など、現場の感じを持って書かれた両所だと思います。
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サイバー戦争というと国家間の戦争のイメージがありますが、その舞台となるのはインターネット、私たちがよく使っているこのインフラを舞台に行われるものです。自分自身の端末がその戦争の道具に使われることもあり、日々の生活の中に”緊張感をもって情報端末を使用することが求められることが実感できる良書でした。
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文章はシンクタンクの報告書のような堅いところが多い。
SF小説や漫画で表現された、コンピュータに依存しきった世界が、それらの作品では戯画化されているので気づかないが、既に現実となっているということ。
第1章の事例と、中国が南沙諸島を攻めるというシナリオがアメリカで当然のようにシミュレーションされている現実が、喉元に刃を突きつけられている気持ちにさせる。 -
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読み終わるとインターネットの信頼性はかなり揺らぎますね。
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著者のクラークはアメリカ政府でキャリアを積んできた安全保障分野の世界的大家。
もう一人の著者のネイクはコンサルタント会社勤務時のクラークの部下で安全保障分野のキャリアを積みつつある人物。
本書はこの2人の安全保障分野の専門家が20世紀の核に代わる21世紀における新たな脅威であるサイバー戦争について論じた書籍です。
サイバー戦争に関して信頼できる内容の類書は数少ないので興味をお持ちの方には一読をおすすめします。
では、早速ですが簡単に内容紹介を。
本書は全8章からなり、
第1章では実戦においてサイバー攻撃が行われたケースやそれが行われた事が疑われるケースを紹介
・2007年9月に行われたイスラエル空軍によるシリア核施設への空爆の際、イスラエルがシリアに配備されていたロシア製の防空システムをサイバー攻撃により沈黙させた可能性がある。
・グルジア紛争の際、ロシアによるグルジアへのサイバー攻撃の結果、グルジア国内から国外へのインターネット接続が遮断された。
・2009年7月4日(アメリカの独立記念日)から始まった北朝鮮によるアメリカ及び韓国へのサイバー攻撃。
第2章では著者がアメリカ政府内部から見てきた、アメリカのサイバー戦争への認識の変化とアメリカ各軍のサイバー戦部隊設立の過程を紹介しつつ、アメリカはサイバー戦において何を目指しているのかを解説。
また、湾岸戦争における連合国の圧倒的勝利に衝撃を受けた中国が、自軍のサイバー攻撃力の整備とグレート・ファイアウォール等を始めとする様々なサイバー防衛力の強化を行いつつある過程の解説と彼らの先制サイバー攻撃志向を指摘。
そして、中国がアメリカの送電網を管理するシステムのコンピューターにサイバー兵器である「ロジック爆弾」を仕掛けた事や彼らのサイバースパイによるアメリカ企業の知的財産の窃盗等を紹介。
・アメリカは自国の高いサイバー戦能力を誇示して仮想敵国を威嚇したいが、具体的にどの様な能力を持っているかを示すと相手国に対策がとられてしまう為、何も出来ない状況に陥っている。
・中国は比較的透明な形でサイバー戦力を整備しているが、本当に脅威なのはロシアのサイバー攻撃力。
・サイバー攻撃力を持っている国家は台湾、韓国、イラン、オーストラリア、インド、パキスタン等、本書の原著が執筆された時点で20~30ヶ国に及ぶ。
・アメリカの様にインターネットに大幅に依存している国家が大規模なサイバー攻撃を受けた場合、わずか15分あまりで国家の機能が全面停止する。また、サイバー攻撃を仕掛けてきたと"思わしき"国家へのアメリカによる核兵器を用いた反撃の可能性も指摘。
第3章ではインターネットの仕組みに関する簡単な解説を行い、その後、サイバー攻撃を可能にする3つの要素を解説。
・インターネットは構造的にサイバー攻撃を防ぐ様には出来ていない。
・ソフトウェアとハードウェアの欠陥
・送電網の管理システムなど重要なシステムを次々にオンライン化する趨勢
・冷戦時代、ソ連が建設したパイプラインの管理システムにCIAがサイバー兵器であるロジック爆弾を仕掛け、パイプラインを破壊した実例を紹介。
・オバマ政権が進める次世代送電網・スマートグリッド構想では送電網とインターネットの融合が進む為、送電網へのサイバー攻撃の危険性が高まる。
"#送電網に対するサイバー攻撃の危険性とその対策方法の提言が書かれた記事が日経サイエンス2011年10月号にも載っていますね。"
第4章では、アメリカではサイバー攻撃を防ぐ有効な対策が取られていない事を指摘し、なぜ有効的な対策が取られていないのかについてその歴史的過程を踏まえ解説。
また、アメリカ、ロシア、中国、イラン、北朝鮮のサイバー戦能力を攻撃力、防衛力、インターネットへの依存度を踏まえて試算。
・1997年に発表されたマーシュ委員会の報告書など、アメリカ国内にもサイバー攻撃への対策の必要性を指摘する声はあった。
・しかし、被害に気がつきにくい、プライバシーへの懸念、ソフトウェアの脆弱性改善にかかるコストを懸念するマイクロソフトを始めとする大企業の妨害などが有効策の採用を阻んだ。
・上記試算方法は攻撃力、防衛力、依存度を全て同じ重み付けで行った。その結果、依存度が圧倒的に低い北朝鮮が5ヶ国の中で最大のサイバー戦能力を保有しており、攻撃力が最大のアメリカは防衛力と依存度の所為により5ヶ国の中で最弱となった。
第5章では、アメリカのサイバー防衛力を高める具体策の提言が行われており、基本的にそれは3つの原則にまとめられる。
・アメリカ全土に張り巡らされたバックボーン回線の入り口でマルウェアをスキャンし、排除する
・送電網を管理するシステムは完全にインターネットから切り離す
・サイバー攻撃に対するアメリカの姿勢を明らかにする
第6章では、中国とのサイバー戦争を想定した図上演習を教材に、サイバー戦における様々な検討課題を解説。
・抑止力
・サイバー兵器は先制使用すべきか否か
・事前に相手国の重要インフラにロジック爆弾を仕掛けるメリットとデメリット
・サイバー戦争における紛争地域が他国へ拡大する可能性
・攻撃ターゲットから外すべきものは?
・どちらかが完全に破壊されるまで戦い続けることを防ぐエスカレーション・コントロールの必要性
・偶発的サイバー戦争勃発の危険性削減の必要
・サイバー攻撃者の特定
・インターネット依存度の低い国が防衛面で有利という防衛の非対称性
第7章では核軍縮の歴史などを踏まえ、サイバー軍縮について検討。
・サイバースパイ行為とサイバー攻撃の曖昧な境界線
・サイバースパイ行為が発覚した場合の相手国との信頼関係への悪影響
・軍縮条約においてサイバースパイ行為が禁止された場合におけるアメリカの諜報能力低下への懸念と相手国が条約を守っているかを検証できない点の指摘
・サイバー兵器先制不使用宣言の提言
・サイバー攻撃のターゲットから民間インフラを外す事を提言
・先制不使用も民間インフラをターゲットから外すのも、相手国に必ず守られる保障は無いがそれを破った国は国際的な避難を浴びて何らかの制裁措置が加えられる可能性がある。
・金融システムは絶対に攻撃してはならない
・第3国が行うサイバー攻撃発生地点に選ばれた国家も含めて、国家に対して自国内で行われたサイバー攻撃を迅速に停止させる責任を負わす
・サイバー攻撃停止義務に違反する国家、ISPなどへはインターネットから切り離す等の強行手段も必要。
第8章では、核兵器が実戦配備され始めた時のケースを例にとり、サイバー戦争を防ぐために必要な6つの取り組みを解説
・議論を通してサイバー戦争に対する理解を深める必要性
・第5章で紹介したサイバー防衛3原則の実現
・サイバー犯罪者はサイバー戦士に簡単に変貌を遂げるため、彼らを取り締まる必要がある
・第7章で紹介したサイバー戦争制限条約の締結
・人工知能を用いたソフトウェア開発等によるソフトウェアの脆弱性の改善やインターネットにおけるトラフィックスキャン技術の採用など、サイバー攻撃を妨害する技術の開発・採用の推進
・アメリカ大統領による国際社会に対するサイバー戦争抑止への強い呼びかけ
この様に様々な側面からサイバー戦争に関する解説と分析が載っています。
以前読んだ「サイバー・クライム」(ジョセフ・メン著)と言う本は犯罪という視点でサイバー問題が書かれた本でしたが、本書は安全保障と言う視点からサイバー問題が書かれた本です。
上記の通り、類書は数少ない(あるいは少なくとも邦書では全くない?)ので、昨今世間でも注目され始めたサイバー問題を戦争という側面から知りたければ本書は必読と言えるかと思います。
興味をお持ちの方はぜひ。 -
この本は非常に興味深い。
冷戦期の米ソ核戦争と、冷戦後の米中のサイバー戦争を対比してみよう。
そして、サイバーによる抑止力がどの程度有効なのか、検証してみよう。そうすることによって見えてくるものがある。
アメリカ側が最高のサイバー兵器の使用を遅らせるなら、中国はアメリカのサイバー空間やインターネット・バックボーンを混乱させることによって、アメリカのサイバー空間からの攻撃を困難にするだろう。 -
TOPPOINT 2011年5月号より。
普通に生活しているだけでは
全くわからないサイバー戦争。
情報化社会がもたらす脅威。 -
今年、サイバー攻撃に関するニュースが数多く流れている関係で読んでみた。マッチョな実際の兵器をつかう戦争じゃないサイバー兵士が活躍する時代が本当にくるなぁと読んで実感。
米国のサイバー防衛も非情に心もとない、と著者が言っているが、そうなら日本はもっとザルだろうと思わずにはいられない。 -
昨今、見聞きすることが多くなったサイバー攻撃。
もはや、映画の世界の話ではないらしい。
【読書前の質問】
・どのような事例があるか知りたい。
・当事者(攻撃、防御、被害の夫々)の範囲を知りたい。
・どのように対処していくべきか知りたい。 -
■サイバー戦争
1.米国などの国々が全力でサイバー戦争を戦えば、近代国家を壊滅させる可能性がある。
2.サイバー攻撃はすぐさま地球全体に飛び火し、多くの国々が知らない間に巻き込まれてしまう。
3.サイバー攻撃は開始から効果が出るまで時間が早い。
4.サイバー戦争では、通常兵器を用いることなく、相手国のシステムを無力化できる。
5.サイバー戦争はすでに始まっており、敵対行為を予測している国々はハッキング合戦を繰り返している。
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