- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784198631833
感想・レビュー・書評
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古の時代から、日本人は不変の精神を持ち続けていました。敢えていうなれば、「日本文明」にこそ「外来文明」も、習合原理に基づいて取り入れ共生して融合してきたのです。
以下本書より抜粋
『自らが信じる神こそが唯一神であり、それ以外の宗教は邪教であるという強い排他的性格を持つ一信教とは違って日本の風土で生まれた多神教的原始神道はきわめて寛容である。階級思想や排他思想ではない。
仏教をはじめ、すべての外来宗教、思想、学説を習合しながら取り入れていったのである。』
日本は数々の災難を乗り越え今日の繁栄があるのは、多神教の寛容性にあり排他思想ではないところに早期の復興を遂げてきたのではないでしょうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東日本大震災を受け、古代から現代に至るまで記述されて残る、賞賛される日本と日本人の姿をまとめています。日本人にとっては当たり前のような感覚を改めて文章にされると、思いがけなかったりしました。日本人の知らない日本。
この手の本に多い「それに比べて現代の日本人は…」という記述がないのは、震災後も礼を失わない被災者の姿が鮮明だからか。また日本人全てが聖人君子な訳はありませんが、それでも誇り高く真っ直ぐな先人たちの背中に頭が下がる思いでした。
1冊丸ごと褒めてもらっているようなものなので、いやこれは良い面ばかりで悪い面も…とも思いますが、ここは自らを卑下したり思いあがるよりも、先人の姿に衿を正して見習うような気持ちで受け止めて読みたいです。
しかし、大災害に暴動も略奪も起こらない!と世界から驚き賞賛してもらったようですが、日本人は「え、そんなところに驚くの?」と驚いたのではなかろうか。 -
他の新書で紹介されていて読みたかった『ペルリ提督日本遠征記』の部分などが抜粋されていて得した1冊。
どちらかというと、外国人著作の抜粋本という印象がした。
以下、気にいったところとか。
・『植民地化されずに残った理由については、日本は強すぎた、中国は広すぎた、タイはずるすぎたという説がある。』
初耳。でも中国は分割統治されていたから植民地化されていないというのに違和感だ。
・『日本精神のもっとも顕著な特性は「没個性」であると考える。(中略)完全な集団化と緊密な協働は個々人には直接的・即時的に利益をもたらさないが、国民の幸福にとってきわめて強力な要素を構築する。』
・『スエンソンの『江戸幕末滞在記』にもこう記されている。
「彼らが文句なしに認める唯一のもの、大君から大名、乞食から日雇いに至るまで共通なその唯一のもの、それは法である」(中略)「法は比類ないほど細分化されており、例のないほど一分の隙もない。皇帝も、取るに足らない日傭人足も、誰でも法の支配に服している。その際、法は過酷なほど厳しい」』 -
日本人の来歴を知ること。日本人として襟を正さなければと思った。
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日本人であることが、突然誇らしくなった。
非常に嬉しかった。
今までの私の中では、日本はダメだ,劣ってる、きちんとものが言えない、エコノミックアニマル,などなどマイナスのイメージばかりなのはなぜだろう。
こんなに太鼓の昔から日本人がこれほど評価されてきたとは,全く知らなかった。それは、きっと私だけではないと思う。
日本人としては当たり前のことで,世界の人が驚愕している。
今まで、歴史にあまり興味を持てなかったが、この本は日本史,世界史を少しずつひも解くきっかけになりそうだ。 -
類書は多いが、本書はよくまとまって日本ガラパゴスやら何とやらの跋扈する言論界にあって、たまには甘いものもとも思うし、書かれてあることは大筋だけだが、大切な事ばかりだ。しかし…、タイトルと装丁を何とかしてほしい。本著者の存在は大いに日本を鼓舞してくれるのだが…、タイトルがいつも大陸的にえげつない。
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東日本大震災直後の日本人の行動から。
過去に日本に来た人たちの発言を遡って日本はすごい国なんだよと説明していただける話。
これが自分達で知ることが出来ずに異国の人に教わらなければ知ることができなかった辺り、全く持って教育制度もあれだし、自分の不勉強が申し訳なく感じる。 -
日本は素晴らしいという内容の過去の文章を引用した筆者の感想文。
ひたすら誉めちぎられます。
そんなことないったらーという複雑な気持ちになります。
何度も繰返し同じ筆者の文章が出てくるのでちょっと飽きます。 -
自宅ソファーで読了(6/100)
読んでいて悪い気はしない。無意識な意識の中に刷り込まれている
美意識を再確認。
けど・・・失われつつあるんだろうし、悪もあるんだろうし。ね。 -
なんか日本を好きになったし、日本をいかに知らないか思い知らされた。
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