ハードラック

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198632441

作品紹介・あらすじ

人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。だが物色中、仁は何者かに頭を殴られて昏倒。ようやく独り逃げた彼は報道で、屋敷が全焼し、三人の他殺体が発見されたと知る。家人には危害を加えないはずが、おれは仲間にはめられた。三人殺しでは死刑は確実。正体も知らぬ仲間を、仁は自力で見つけねばならなくなった…。

感想・レビュー・書評

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  • 人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。だが物色中、仁は何者かに頭を殴られて昏倒。ようやく独り逃げた彼は報道で、屋敷が全焼し、三人の他殺体が発見されたと知る。家人には危害を加えないはずが、おれは仲間にはめられた。三人殺しでは死刑は確実。正体も知らぬ仲間を、仁は自力で見つけねばならなくなった…。

    お金が無い、明日どうしようかという絶望な気持ちがひしひしと伝わってきた。

  • 途中で展開と黒幕が読めたが、それでも作品としては納得がいくものだった。
    主人公の仁は、仕事をクビになったり、金を騙し取られたり、人生に絶望し闇サイトで仲間を募集し、悪事に手を染め人生一発逆転を図る。計画は、仲間が持ち込んだ、ある金持ちの夫婦の財産を奪うというもの。計画通り豪邸に押し入ったところで、後ろから殴られ、気づいた時には燃え盛る豪邸の外で寝かされていた。色んな証拠を残した仁は、指名手配になりながらも真犯人を探すのだが…
    途中てんこ盛りのトラップが用意され、誰が犯人なんだ?と頭の中にクエスチョンを抱えたまま一気にフィナーレへ!
    中弛みをすることなく、最後まで楽しむことができた。それにしても、仁のような生き方をしている人が世の中にはどれくらいの人がいるのだろう。これは小説の中だけの話ではないと、恐ろしくなった。また、自分の受けた仕打ちに、理不尽に犯罪を犯してはいけないのだと深く心に思った。

  • 闇サイトで知り合った見ず知らずの5人が強盗事件を企てる。
    ただお金を奪って逃げるはずだったのに、いつの間にか殺人事件に発展し、逃亡犯に・・・
    コンセプト自体は面白いのだけれど、この作者、デビュー当時はもう少し切れがあったようなだけに、ちょっと物足りない。

  • 2015/4/19スピード感があり、2日間で読んでしまいました。途中で犯人は判ったし、やや浅いかな。でもさすが薬丸岳さん。少し甘いが★4

  • 社会問題、親の再婚と連れ子との比較
    母親との電話での、育て方のやり取りには切なくなった。社会の暗部の描写は非日常感を味わえて面白かった。

  • 先の展開が読めても、サクッと読めて楽しめた。現代社会の問題を突き付けているが、主人公には共感できない。

  • ワーキングプア、派遣切り、闇サイト。
    社会的な問題を織り込みながら進むミステリー。

    派遣斬りにあい明日の生活にも困窮する主人公が、
    闇の掲示板で募った仲間と人生のやり直しをかけて強盗を計画するが、
    しかし誰かに嵌められ殺人犯にされてしまう。
    誰が自分を嵌めたのか?真犯人はだれなのか?

    大部分は違和感なく読めましたが、
    真犯人の正体は、ちょっと無理があるよね。

  • 先が気になってどんどん読んだ。
    後半犯人気づいてしまったけど、面白い!
    闇掲示板や詐欺本当に無くなって欲しい。

  • ストーリーとしては真犯人がある程度推測できてしまうこと、主人公の仁のキャラクターに感情移入できない(行動や考え方に説得力が乏しい)のが残念でした。とはいえ、仁のような人間が多かろうこと、ホームレス、振り込め詐欺、闇サイトなどのダークな部分の描写は怖さを感じさせましたし、題名のハードラックと言う意味が祖母の自殺から来ていた(実際にはそれ以外の仁自身の生活も大きく変わってしまったという意味でハードラックだと思います)ことなど、引き込まれた部分もあったので、星3つとさせて頂きました。

  • 今のネット社会らしい闇を感じさせられる一作。後半1/3くらいで真犯人は薄々分かる感じではあったのでミステリ的にはちょいいまいち?でもそこよりも、なぜこうなったのか…という動機部分が重要な話だったので、ストーリーとして引き込まれた。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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