古い腕時計 きのう逢えたら・・・

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198632649

感想・レビュー・書評

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  • 毎回導入部は同じ、やり直しが上手く行くよう応援するも(犯罪関係はダメよ)ラスト付近の挿し絵になんだか、「じぃ~ん」そっか~、そっちか。 最後にまぁ~るく収まる感じは良かったかな。

  •  うーん。[号泣必死の時間SFファンタジー]と背表紙にあり期待して読んだが、どこが号泣なのかわからなかった。 昨日に戻れたら・・・という設定に対し、やり直しの一日の展開がベタ。人間ってそんな単純思考じゃない。
     世にも奇妙な物語が好きな方にどうぞ

  • 惜しい、とても惜しい!

     もし一日戻れたら、という永遠のテーマを7人の主人公が語る。ハッピーエンドばかりではなく、むしろ現実的なエンディングで新鮮な驚きの連続のまま読了を迎える。

     でも、エピローグ付近で大きな変化球が。全てではないものの、7話がある意味唐突につながるんだな。

     この唐突さが驚きに転じるから良いものの、もう少し全体をつなげておいてくれれば、伊坂作品並みのピッタリパズル感が感動的なんだけどなぁ。

     同じテーマでショートストーリーでオチが様々で、読みやすいから一気読み一時間作品だ。オススメだね。

  • 7つの物語。その主人公は、人生を左右するような出来事に遭遇し、その機会を逃してしまう。激しく落ち込みながら、ふと腕時計を見ると針が止まっていることに気付き、通りがかりの時計店で修理をしてもらう…。読んでいるときは、たいしたひねりもないし普通だなぁ、って思っていたけど、最後まで読んで、これはただの短編集ではなく、微妙につながった連作?であることに気付いた。これは浅そうでけっこう深いのかな?そこまで気付いたものの、つながりの時系列がちょっと複雑で、他の方のレビューやネタばらしを読んで納得。

  • 中丸裕樹は大学入学から一月たち苦手な英会話の授業を助けてくれた七島珠美が自分と同じくアメフトファンと知り好意をよせた。ある日彼女が目の前で事故にあい、助けられなかったショックと後悔に苛まれる。父の形見の腕時計がちょうど事故の時間で止まっていたので修理に出すとその日で閉店だという時計屋の主人は−(「片想いの結末」他6編)

    ◆やり直したからっていつでもうまくいくとは限らない、こういうタイムリープもん大好き(笑)そして、地味にそれぞれ微かに繋がってるとこも好き。


    【以下ネタバレ】 もしも事故から彼女を救えたら(片想いの結末)、
    ホームランを打てたら(四番打者ら逆転ホームランを打ったか?)、
    病気の相方を舞台に連れて行ったら(最後の舞台)、
    競馬で万馬券が取れたら(起死回生の大穴)、
    受賞結果と病床のおばあちゃんの見舞いどちらを優先するか(おばあちゃんとの約束)、
    自分の起こした事故の目撃者が強盗に襲われるのを助けるべきか(明日に架ける橋)、
    人助けか試験合格か(運命の予感)。
    みんなやり直しの時間もらえて前とは違った行動をとるのに、必ずしも「幸せな」結果ではない。

    時計屋の、わざとらしい決め台詞もしつこくてちょっと鼻につくけど(笑)、みんなやり直した結果に「これで良かったんだ」って気持ちに整理がつくんだからどれも「きちんと正された時間」なんだろう。

    片想いは成就しなかったけど「誰も」足を切断するはめにならなかった。ランニングホームランにはならなくても励まされて手術に臨んだ。優勝出来なくても念願の最後の舞台に立った。万馬券をとったものの先に盗んだ罪悪感で全額寄付して自分はすってんてん、それでも…家族は残ってる。

    受賞は逃した、でも荒れずにおばあちゃんの臨終に立ち会えたし嘘をつかずに謝罪もできた、心残りはないはず。もう少しでひき逃げ時効、でも目撃者が目の前で強盗に…都合がいい、と逃げ切らずに二度めは助ける、さらにはドナーカード…彼の心臓がホームラン未遂に励まされて万馬券の寄付によって少年に移植されたんでしょう。助けたネコの飼い主がお礼にいって結ばれたのかな?望み通りにはならなくても「自分にとって大事なのはなにか」気づかせられる不思議な腕時計が代々受け継がれていくんだね

  • 「片想いの結末」ほか全7編。
    同じ腕時計を持つ主人公たちが修理のために
    時計屋を訪れ、次の日取りにいくと…。
    不思議な時間が流れる1冊。

    もし、過去に戻れるなら、いつに戻りたいだろう。

  • 2話目で投げてしまった。
    どうも説明的な文体が合わず。

  • 思っていたほど全部が同じ展開ではなくって、きれいすぎず綻ぶところはよかったかな。ただ文章があまり好きではなかったのと、仕方ないとは思うんだけどいかにもな「良い話」っぷりが。読みやすいとは思います。

  • 何でもうまくいくご都合主義的タイムリープものだと思ったら、各話の最後は必ず何となくうまくいかない結末。
    ただこの手の本で良いところは最後に伏線を回収する帳尻あわせのエピソードがあってとりあえずハッピーエンドで終わるとこだと思う。

  • 〈内容〉時間を巻き戻せる不思議な力を持った古い腕時計――手にした人たちは人生をやり直し、幸せを掴めるのか? 感涙のミステリー!

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著者プロフィール

1961年、東京都に生まれる。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。1997年、『六枚のとんかつ』にて第三回メフィスト賞を受賞、デビュー。児童向けの「青い鳥文庫」や「YA!ENTERTAINMENT」でも活躍。

「2013年 『古い腕時計 きのう逢えたら…』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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