千年鬼

著者 :
  • 徳間書店
3.81
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本棚登録 : 437
レビュー : 103
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198634155

作品紹介・あらすじ

友だちになった小鬼から過去世を見せられた少女は、心に"鬼の芽"を生じさせてしまう。小鬼は彼女を、宿業から解き放つため、千年にわたる旅を始める。

感想・レビュー・書評

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  • 因果とか輪廻転生とか、最近そういうのが
    とても多い。
    これも作者さんや本とのご縁なのかな~。

    最初は分からないことが多くて…
    「?」という点が多いのだけど、読んでいくと
    意外な展開に驚かされます。
    書き方がうまいというか読まずにはいられなくなる。

    「忘れの呪文」「小鬼と民」「千年の罪」が
    とても印象に残る。涙腺崩壊ものでした。


    いくら希望といえども、最後まで
    カルマだなぁ…とため息が出た。
    すれ違ってもいいからどこかでめぐり会って
    出会えないと切ないんですけど。。。


    天界も意外とシビアなのね、と思ったけど
    実際にはこうなのかもしれない。


    「羅刹」が出てきた時には「おぉー」と
    声に出して言ってしまいました(^^ゞ
    危なく違う方面に走りそうになりました(;^_^A
    『鬼好き』さんはぜひぜひ、おススメです♪


    この作家さんの他の作品も何とかして
    読んでみたいです。

    • 九月猫さん
      まっき~♪さん、こんばんは☆

      >「羅刹」
      >危なく違う方面に走りそうに

      アレですね(笑)

      西條奈加さん、気になっているま...
      まっき~♪さん、こんばんは☆

      >「羅刹」
      >危なく違う方面に走りそうに

      アレですね(笑)

      西條奈加さん、気になっているまま読めていない作家さんの一人です。
      (ブクログに登録してから増える一方……)
      表紙がカワイイからこの本から読んでみようかな♪
      2014/01/30
    • まっきーさん
      九月猫さんへ

      こんにちはー。

      羅刹。
      そうそうアレです(笑)

      西條さん初読みで、表紙に一目ぼれで借りて見ました。
      表紙...
      九月猫さんへ

      こんにちはー。

      羅刹。
      そうそうアレです(笑)

      西條さん初読みで、表紙に一目ぼれで借りて見ました。
      表紙借りって、時々期待はずれな時がありますが、この作品は借りて良かった~と思いました。
      おススメです♪

      2014/01/31
  • 「げに恐ろしきは、鬼ではなく、この人鬼なり」 
    この本に出てくる小鬼はとても純粋です。
    人の憎しみや怒りが増幅されると、“鬼の芽”が育ち、やがてはじけて“人鬼”となる。千年の間、それを阻止し守ろうとした小鬼。人鬼となってしまった民を救おうと、己の体をボロボロにしながら、生まれ変わる民の鬼の芽が育ってしまわぬよう見守る小鬼。
    “鬼の芽”がたやすく育ってしまいそうな、いつ鬼になってもおかしくないような状況は身近にいつでもあるものだなぁと、民の生まれ変わりをみながら思いました。
    ラストは泣けます。小鬼も民も切なくて、切なくて。 
    ですが、天女が言うとおり民には希望があるので、いつか千年の後には、また二人が会えるかもしれないですね。  

  • 鬼の芽は鬼ではなく人に宿る
    怨み辛みを糧として身内に育ち
    やがてその実がはじければ額に角をもつ人鬼となる
    げに恐ろしきは鬼ではなくこの人鬼なり
    「過去見」という過去を見る能力を使い
    人に宿る「鬼の芽」を摘む小鬼の短編集。

    せ…せつない…
    短編集かと思いきや連作。
    時系列が少しバラバラだけど読み終わった後に
    読み直すと黒鬼の態度とかに想いが現れていて感慨深い。
    和風ファンタジーが好きな人にとてもオススメできそう。
    表紙、挿絵もすごく素敵なのでこのまま
    文庫になってほしいな~

    小鬼が民が人鬼になるまで守り続けて千年。
    そして民が小鬼にまた出会える日まで千年。
    いつか二人が笑いあう姿が
    目に浮かぶような気がする。
    ありきたりなハッピーエンドではなく
    後味の悪いバッドエンドでもなく
    希望がある限りそこは地獄ではない、
    という終わり方が良いと思った。

  • 本を読んでて泣かなかったのは、だれも諦めてなかったから、かな。

    帯に「ファンタジー」という文字があって、とても面白そうな小説だとは思っていたのだけれども、ずいぶん手に取るまでに時間がかかってしまいました。
    ※ファンタジーもの大好きなのですが、年々冒険的なガツガツ行くファンタジー(雰囲気だけ伝わって…)は気力がついていけず……なんてことも多かったので、こういう経緯になりました。

    私がついに読み始めたとき、ほっとしたのが短編連載の形をとられていたこと。一つ一つのお話が短いスパンで切り替わって、謎を深めたり、キャラにより魅力を追加したりしてくれました。
    後半はそういうわけにはいかず、切なくて苦しい状況が続きましたが、その前までに作り上げた千年鬼への信頼感・期待感が、ラストまでしっかり支えてくれます。

    とても良かったです。
    物足りないくらいがちょうどいい。良かったです。

  • ほっこりファンタジーかと思いきや、切ない。切ない。。。
    「千年」、想像しようとしてもできないぐらい途方もない時間。たみの鬼の芽を摘み続ける小鬼もカッコイイし、支え続ける黒鬼もカッコイイ。
    予定調和で終わらず、シビア。でもラストかすかな希望が見える。出会ってほしいと切に願う。

  • ほんわかしたファンタジーかと思いきや、まさかあんな結末になるとは。
    終盤は涙無しには読めませんでした。
    千年という長い間、己の命を削るのも厭わず過去見の術を使い続けた小鬼。
    鬼の芽の宿業である輪廻を繰り返す民を追い続ける最中に、人の営みを見聞きしながら、ただただ民の心に寄り添おうとする健気な心に胸を打たれます。
    あの場所で途方もない作業を続ける民の笑顔にも心動かされます。
    互いを思いながら過ごしたそれぞれの千年を経た先に、二人が笑顔を交わせる未来が続いているように願わずにはいられない。
    とても素敵な作品でした。

  • <鮮>
    僕のジャンルの中では「妖怪もの」ですが,今まで読んできた夢枕とも京極とも荒俣とも違う,初めて出会う感じの作品です。僕はこういうの割と好きです。
    題名は「せんねんき」と読むみたいですが,僕は「せんねんおに」と読むほうが良いと想う。

  • ううん、なんでだろ?なんか、文章がイメージを掴みにくいんだよなあ。ラストの一番肝要なとこが微妙に想像が出来なかった。お話は好きなのにな。
    天女さま容赦ねえな!世界観好きでした。鬼の墓場の寂しそうな情景が胸を打ちます。アンハッピーエンド。もっと、ひとつひとつのお話が長かったら良かったかもしれない。
    「三粒の豆」幸介が救われてよかったです。結果は良かったけど、切なさがどこかに漂っているような。
    「鬼姫さま」冬嗣が具体的にどう悪いことしようとしてたか欲しかった。
    「忘れの呪文」一番好きだったかもしれない。人間って、おぞましい。
    「隻腕の鬼」駒三の命を賭けた覚悟はすごい。人鬼の恐ろしさがじわじわ感じられる。
    「小鬼と民」民が名前だと気づかなくてうん?となりながら読んでた。かつては当たり前だっただろう陰惨な風景。
    「千年の罪」ここがどうにもふわふわし過ぎててよく掴めなかったんです。一番大事なところなのに。
    「最後の鬼の芽」やっぱりどうなってるのかイメージしにくかった。何故だろう。火事を食い止めた辺りが特に。千年の重みを乗り越えて、民は小鬼とまた出会えるのだと思います。後味はどちらかと言うと良くない方に入るのでは。でも私は好きでした。

  • 千年の間、人の中に生まれ成長する鬼の芽を摘み取る鬼の話。
    鬼の目が成長しきり弾ければ、その人は人鬼となり、世に混乱と殺戮の嵐を産む。
    一般に人間が言う“鬼“とはこれのこと。
    という設定が面白いと思います。

    個人的に好きな話は鬼姫さまですかね。
    狂気であるようで冷静な目を持つ姫様がなんとも凄い。

    ところで女の子に民なんて名前をつけないで欲しかったなと思う次第。
    人の名前だとは思わず、自分の元にある人間と言う意味の民かと思って混乱しました。

    まあそれはともかくとして、1000年経った頃が維新付近だとすると、そもそも出会った頃はどの年代なのだろうか。
    800年頃だと思うけど、ええと、何時時代?

  • 無垢な心のままに罪を犯すと、鬼の芽が生じる。それがはじけると人鬼になる。小鬼と友達になった人の子。小鬼が過去を見せ、自分の罪に耐えられず、怒りと憎しみと後悔で人鬼になり、地獄へおちてしまいそうになる友達を助けようと、小鬼は過去見の力で、人の世に降り、千年かけて人々の鬼の芽を摘んでいく。
    この「鬼の芽」という表現、過去を見る原理で光の原理を使ってるのが面白い。
    話はきれいだけど悲しい。残酷など因果応報。でも、希望を残しているのが不思議。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年に『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞、15年には『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞した。他著に「善人長屋」シリーズ、『九十九藤』『無暁の鈴』『睦月童』などがある。

「2019年 『亥子ころころ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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