日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198634582

作品紹介・あらすじ

中国人の6割が中国人をやめたいと思っている。古代から中国人は日本を理想と思っていた。韓国人は日本人よりも中国人が嫌い。韓流の歴史ドラマは見栄っ張りのウソだらけ。日本人に教えたい中国人、韓国人の不都合な真実。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の無知もあって、どこまで本当かわからないのですが、日中韓の違いを知る入門書としては、非常に面白いと思います。

    中国の高圧的な態度も、スポーツの日韓戦における韓国サイドの異常な盛り上がりも、この本を読めば理解できると思います。

    それにしても、中国も韓国も、日本からかなりの経済援助を受けているのに、政府が国民にそのことを知らせていないのはひどいですね。
    まあ、中国も韓国も、その程度の国ってことだと思うんですけど。

  • 社会問題の自分の関心の2大問題の一つである「日中韓問題」について理解を深めたいと思い手に取る。


    日本と中国、韓国の国民性の違いについて歴史や宗教、過去の事件から
    振り返る。

    筆者は中国で生まれ日本で育った自称親日家であり、日本と中国どちらも比較することができる人物なのではないかと思って手に取った。
    正直、少し日本礼讃すぎるのではという印象を受けた。

    しかし、日本と中国、韓国の違いについては非常に腑に落ちる内容であった。

    日本は和をもって他者との関わりを大切にし、
    中国、またその影響を多く受けている韓国は個人主義、また利己的であるという意見はよく聞かれる。


    その根本の原因として筆者は宗教の違いを大きく取り上げている。
    日本は神道、仏教の神仏習合であり、中韓国は儒教、また中国にいたっては中華思想の影響を大きく受けている。

    日本は自然が豊かであり人は死んだら神=自然となるといったもので、
    たくさんの神々とともに暮らし、自然の脅威を日々感じながら共有するといった共生の考え、国の中で独自に派生する仏教を個人の宗教として広め、民族としての優位を感じることなく暮らしてきた。


    中華思想、儒教は同族意識が強く、自分達が最も優れているという考えに基づく。また儒教には古いものを重んじ、年上を敬うといった傾向が強い。
    中国の場合、その影響で中央集権国家がもてはやされいる。しかし、そういった利己的で自分の独占欲の強い機構で、結果的に独裁的に政治が行われ地方の不満が噴出し易姓革命という考えが生まれた。
    現在でも中国では一人の人間が一つの党のすべての実権(政治、軍、経済)を握る体制もその影響ではないかと筆者は考える。

    そういった宗教上のイデオロギーから生まれる創造物にも違いがある。

    儒教は事大主義といった思想があり、大きいものに巻かれることを好む。
    そのためには自国の文化すらも捨ててきたとのこと。
    そういった行為はやがて文化の連続性を失って、模倣でしかなくなる。
    個人主義は過去の為政者に関する歴史を葬ることにもつながっている。


    それに対して多神教、自然が豊かといった豊かな感性によって日本ではかな文字を創造し、現在もさまざまな文化を形成している。

    このように、日本は中国、韓国とは根本的に違いがあるいう。

    特に今回は宗教の影響がどれほど大きいかを考えるきっかけとなった。
    もちろん島国で侵略のない国

    和=多元的な価値観を容認する共生の思想や風土

    という言葉が非常に好きになりました。

  • この本を読んで、

    「歴史をもっと勉強しなければいけない!
    海外の書籍を原語で読むことができるよう、
    もっと外国語の勉強をしなければいけない!」

    という気持ちを強く持った。

  • 少し日本贔屓かなと思うところは多々あるが、中国、韓国との違いを良く見ている。
    日本が二国と異なるのは、有史以来天皇制を中心とした国家を維持してきたこと、四方を海に囲まれていること、八百万の神を大切に扱ってきたため、
    二国から伝来した仏教や儒教、西洋から伝わったキリスト教を柔軟に受け入れ、日本の風土に合うものに変えていったことが大きい。中でも、江戸時代が特徴的だ。

  • 『#日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』

    ほぼ日書評 Day311

    武田鉄矢氏のWeb番組で「凄い本がある、とても番組では内容を紹介できない」と述べておられたのをみて読んでみた。著者の黄文雄氏は、台湾出身ですでに80歳を超える、当然のことながら先の大戦もリアルタイムで経験している方。
    刊行が10年近く前なので、論調内容として非常に目新しいというものは少ないが、明末の亡命儒学者、朱舜水は、江戸の封建社会をユートピアと称えたと言い、往々にして日本近代化以前の「暗黒時代」とポジショニングされがちな江戸時代に光を当てる論調の立ち上げには貢献したのだろう。

    印象に残ったポイントを二つほど。

    筆者曰く、日中の違いを表す五つの漢字。中国人の言行パターンが「詐、盗、争、私、汚」、対する日本は「誠、施、和、公、浄」と、さすがにこれは酷い。が、中国すなわち中華(対夷狄)という上下・優劣で関係性を捉える発想と、和を関係性の中心に置く発想は対局をなすことは否定できない。

    韓国の日本菓子のパクリ、ポッキー、ひよこ、エンゼルパイ云々…そんなものか?と思い検索してみると、「ひよこ」パッケージくりそつなのは驚いた。この一事を以て「韓国はー」と決めつけるのも行きすぎかとは思うが、同国内の司法体制だとヘタをするとパクッた側が勝つというのは更なる驚きだ。

  • 興味深い中国・韓国の歴史史観。そこから中国と韓国による日本批判を読み解く。

  • 中国の石平氏、韓国の呉善花氏(両名とも日本国籍取得)と仕事してるイメージが強い方で、基本中国と韓国が嫌い、日本大好きな人であるため、話半分で聞かなければならない部分は多々あるにせよ、まあ大まかに言うと当たってるのだろう。この本の出版は2012年。今とは結構情勢が変わっている。韓国が李明博から朴槿恵に政権が変わった頃。今よりは多少韓国が日本に近付こうとしてた頃。逆に台湾総統が馬英九の時代。台湾が中国に近付こうとしてた頃。この方の最新の本も併せて入手しているので、どう変わっているのか比較してみようと思う。
    とにかく日本が一番な人なので読んでいてむずかゆい気持ちになるのも事実。今の韓国はとにかく酷い状況であるのは確かだけれども、じゃあ日本は諸手を挙げて良いのか?と問われるとちょっと微妙。まあなんとか暮らしていけてはいますが。

  • 本自体は少し難しい。
    特アは比較にならないぐらい難しい。
    難しいというよりあきれ果てる。

    他者を拠り所にしないといけない国民は悲しい。

    [more]
    (目次)
    第1章 日本人が誤解している中国人(日本人はなぜ中国人が嫌いなのか
    中国経済は本当に「躍進」しているのか ほか)
    第2章 日本人に理解できない韓国人(韓国人が日本人・中国人へ向けるすさまじき怨念
    何でも人のせいにしたがる韓国人 ほか)
    第3章 中国・韓国がうらやむ日本(古来中国・韓国は日本をうらやましがってきた
    中国・韓国の「反日」は一部でしかない ほか)
    第4章 中国も韓国も日本なしには生きられない(国民国家・先進国とはいえない中国と韓国
    日本人が中国・韓国に学ぶことは何もない ほか)

  • 日本に生まれ、日本語を話し、日本の教育を受け、生活してきているわけだから、日本や日本人のことはまあ、分かる。韓国や中国については、何度か観光で旅行したことも、仕事のために出張したこともある。また中国語は何年か習っていて、簡単な日常会話なら出来る。会社には同僚や部下に中国や韓国の人達がいるし、会社の外でも友人だと言える人もいる。しかし、所詮その程度でしかない。

    尖閣諸島や魚釣島等の領土問題、また第二次世界大戦中の南京大虐殺や慰安婦問題等、何かある度に、新聞、テレビ、ネット等を通じてマスコミから情報が流れてくる。そのそれに対して、色々な意見を目にしたり、耳にする。

    しかし、中国の人口は13億人、民族が50以上。当然、政体としての発言も行動もあり、それらに対して批判も可能だとは思う。ただし、その時に「中国って」とか「中国人って」と、ひとくくりにした論を目にしたり耳にしたりするたびに、毎回強烈な違和感を覚えてしまう。そもそもいったいその発言や行動の主体は何なのか、国なのか、政体なのか、民族なのか、ある団体なのか、個人なのか、といったような前提にもっと注意する必要があるのではないか。

    生まれ育った国でもない、完璧に言葉を理解できるわけでもない、その国の教育を受けたわけでもない、そんな中で、非常に限られた狭い視界から一瞬の景色だけを見せられたとしか思えないマスコミの情報に触れて、「あの国はね」と論ずることはものすごく乱暴なことではないか。

    本書は、分かりやすく説明的なタイトルだが、中国、韓国の歴史検証をふんだんに行って、両国がなぜ日本に対して反日の感情を訴えるのか、その理由と、そういった反日感情にいかに正当性がないか、という点を、かなりしつこく解説している。日本や日本人のことをかなり持ち上げていて、ちょっとこそばゆい感じがする部分もある。

    内容はなるほど、そうなのか、という情報が多く、私のような浅学の徒にとっては非常に勉強になるものといえる。

    ただ、やはり本書もまた、或るひとつの見方であり意見である、という理解の前提をおくべきだろうと思う。所詮人間と人間が一緒にいれば、そこには常に友好がある一方で、諍いも必ず起きる。個人レベルで起こることが国や民族といった集団レベルに拡張され、やがて大きな事件として歴史に刻まれる。だからこそ国や民族が違っても一人の人間同士が、お互いをどう理解しようとし、どう付き合おうとするのか、ということの大切さと難しさを思う。人間は、まだまだまだまだ、未成熟な種族なのだろう。

  • 見た目は似ていても、行動の原点になる部分が全く違うことはよくわかった。
    ただ、ちょっと日本人を持ち上げ過ぎではないかな。

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著者プロフィール

1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。1994年、巫永福文明評論賞、台湾ペンクラブ賞受賞。日本、中国、韓国など東アジア情勢を文明史の視点から分析し、高く評価されている。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』『世界から絶賛される日本人』『韓国人に教えたい日本と韓国の本当の歴史』『中国の正体知ってはいけない「歴史大国」最大のタブー』『新型肺炎感染爆発と中国の真実』(以上、徳間書店)、『もしもの近現代史』(扶桑社)など多数。

「2021年 『中国人も知らない歴史のタブー ジェノサイドの中国史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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