- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198635060
作品紹介・あらすじ
辞書作りや、林業など地味な仕事を面白い小説に仕立てる天才・三浦しをんがふたたび神去村の日々を描く。 林業お仕事小説!
感想・レビュー・書評
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前作『神去なあなあ日常』同様、主人公・勇気が神去村の自然を愛しているのがしっかりと伝わってきました。四季の美しさの表現がまたまた秀逸です。
今作は『夜話』というだけあって、神去村に古くから伝わる神様の話が多く出てきます。
居間でおばあちゃんが話す昔話をみんなで羊羹やみかんを食べながら聞くという形で。
それも、初めて聞く話ではないのに、結末も知っているのになぜかみんな興味津々で『それから?それから?』と身を乗り出して聞くという‥‥。
小さい時からずっと聞いてきたおじいちゃんおばあちゃんの昔話。山にも川にもどこにでも神様はいるということ。そして、それを迷信だと軽んじるのではなく、『神様は自分の中にいる』ということを村のみんなは分かっている。
「神さまって、そういうものなのかもしれないね。遠い空の彼方にいるんじゃなく、俺たちの心のなかにいて、いつも見ている。言葉や行動、嘘や本当を。」
と、まあ、こんな話を勇気の手記という形で面白おかしく読ませてくれるわけです。
今作で一番ウケたのは、クリスマスツリーにみんなで、千代紙で作った星や七夕風の飾りやてるてる坊主を飾ったところ。これ、大人たちが大マジメでやってますから(笑)
今回も笑わせてもらいました。
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勇気の成長が嬉しかったです。一年ですごく逞しくなり、神去村のみんなに愛されよかったです。
ヨキと清一の過去をヨキが勇気に話している時は悲しくなりましたが感動もしました。ただ、失敗したのが通勤前に時間があったので、そこの部分を読んでしまった事です。仕事前に泣くわけにはいかないと涙をこらえて読んでたんですが、時間になって出掛けて昼休みに続きを読んだら、感動が半減してしまいました。なんで朝読んでしまったんだろうと後悔しかなかったです。 -
神去村のみんなのなあなあな日々を
柱の陰からこっそり覗き見ているかのような、この喜び!
わずか1㎝角にも満たない犬のノコのイラストすらうれしくて
「ノコ~!元気だった?!」と頬ずりする私。
本の頁を開いて、自分が物語の世界へと入り込んでいくのに
なぜだか「おかえりなさい」と言いたくなってしまうのが不思議です。
これぞ神去村マジック♪
横浜にいたころは、完全に名前負けのテキトー男子だった勇気。
ケータイも満足に繋がらない神去村に無理やり送り込まれて1年半、
めでたく中村林業(株)の正社員としてうれしそうに働いているのが微笑ましい。
村の起源やヨキ夫婦のなれそめ、清一さんが高校生でおやかたさんとなった事情など、
耳をそばだてずにはいられない神去村トリビアを交えながら
都会から来たよそ者ではなく、村の仲間として
山ですくすくと育っていく木々のようにしっかりと根付きたいと願う
勇気の姿が温かく描かれます。
まだ小学生の頃に、働き盛りの両親を一瞬にして亡くしたヨキが
「俺が死んだら、きっとおまえも、山で俺の気配を感じるようになる」
と勇気に語る場面が素晴らしくて。
清一さんを崇拝し、ヨキやノコとじゃれ合い、山太を可愛がり
直紀に恋い焦がれながら、
いつか神去の山々とつながれる日を信じて、なあなあでがんばれ、勇気!-
あやこさん☆
最初がダメダメなだけに、勇気の成長ぶりに目を細めてしまいますよね♪
「神去」シリーズが一番すきという、あやこさんのお友達に
...あやこさん☆
最初がダメダメなだけに、勇気の成長ぶりに目を細めてしまいますよね♪
「神去」シリーズが一番すきという、あやこさんのお友達に
「ぜひともお友達になってください!」と言いたい私です(笑)
でもでも、しをんちゃんの作品でどれが一番すきかと訊かれたら
私はやっぱり、ハイジがいるから「風が強く吹いている」かなぁ♪2013/05/18 -
ああああ。まろんさんまろんさん。私も「かぜつよ」がいまだに一番好きです。
ハイジー、カケルー好きだあー、と叫びたいです。ああああ。まろんさんまろんさん。私も「かぜつよ」がいまだに一番好きです。
ハイジー、カケルー好きだあー、と叫びたいです。2013/05/25 -
あやこさん☆
おお、同志よ!
あやこさんも「かぜつよ」が一番好きだなんて、うれしい♪
やっぱりあの感動は忘れられませんよね!
ハイジは永遠...あやこさん☆
おお、同志よ!
あやこさんも「かぜつよ」が一番好きだなんて、うれしい♪
やっぱりあの感動は忘れられませんよね!
ハイジは永遠に私の理想の青年です(*'-')フフ♪2013/05/25
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神去なあなあ日常の第二弾
高校卒業後に担任と親に神去村に送り込まれてはや2年、林業に恋に頑張ってきた「勇気」
神去村の仲間たちも相変わらずで「のんびりなあなあライフ」に読んでる私ものんびり癒されます。
頭と心の休息にぴったりのシリーズです( ´ ▽ ` )
やっぱ三太が可愛い(〃ω〃)-
耳で聞くはダメなんだって〜
聞いて想像してるうちに2ページくらい
進みそう笑
巻き戻す?テープじゃないし!
紙が触りたい……紙、インク、本屋...耳で聞くはダメなんだって〜
聞いて想像してるうちに2ページくらい
進みそう笑
巻き戻す?テープじゃないし!
紙が触りたい……紙、インク、本屋…
トイレ行きたくならない?わたしだけ?
2022/11/13 -
2022/11/13
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ソワソワだからって無理したらいかんじゃないか!
ガミガミガミガミ
はい!尾野真千子!じゃなかったオノマトペ!ソワソワだからって無理したらいかんじゃないか!
ガミガミガミガミ
はい!尾野真千子!じゃなかったオノマトペ!2022/11/13
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勇気の幸せをお裾分けしてもらえる物語。
主人公の勇気が架空の読者のみんなたち(この呼びかけが好き♪)に向けて書いた日々の記録。
照れたり落ち込んだり、すごく素直な文章は読んでいてとても心地いい。
こっちではたくさんの人が勇気のお話を楽しく読んでいるよと伝えたくなる。
勇気の方では読者は架空の存在で、読者の方では勇気が架空の存在。
でも本当はどっちもちゃんと存在しているのかもと考えると、これまた嬉しくてにこにこしてしまう。
神去村で働き始めてから1年経って、勇気は中村林業株式会社の正社員になったらしい。
村の人から信頼されているし、勇気も村の人達を大切にしているのが伝わってくる。村の一員になったんだなぁ‥と感じる。
そして一員になったからこそ知ることが出来ることもあって、今回は村の過去についてもたくさん語られている。
繁ばあちゃんが教えてくれる神去村の昔話も、二十年前に起きた事故のことも、今の勇気だから教えてもらえたんだろうし、受け止められたんだろうなと思う。
そしていつか勇気が他の誰かに村のことや村での自分のことを話す日が来るんだろうなと考えて、その日のことも絶対記録してねと念を送っておいた。
恋のお話もとっても可愛く、文章のテンションがぐちゃぐちゃになるのも面白い。にこにこ。
夜話というタイトルだけど、夜って昼間とはまた違う時間なんだよな。
晩ご飯を一緒に食べたり、お酒を飲んだり、パーティーをしたり、時には遭難したり(?)、夜を一緒に過ごすことでそれまでよりぐっと近付けるような気がする。
夜のお話が多いこの本を読んで、私も前より神去村に近付けていたらいいなぁ‥なんて、片思いに似た気持ちになってしまった。-
takanatsuさん、こんにちは♪
私も勇気に、幸せのお裾分けをしてほしくなってしまいました。
図書館にはずいぶん前に予約したのですけれ...takanatsuさん、こんにちは♪
私も勇気に、幸せのお裾分けをしてほしくなってしまいました。
図書館にはずいぶん前に予約したのですけれど。。。
「こっちではたくさんの人が勇気のお話を楽しく読んでいるよ」というところ、
勇気にとっては私たちが架空の存在、私たちにとっては勇気が架空の存在だけど
本当はどっちもちゃんと存在しているのかも、というところ。
わあ、takanatsuさんだなぁ!素敵だなぁ♪
と、読んでいて心があたたかくなりました。
勇気をはじめ、神去村のみんなに早く会いたいです!
2013/04/07 -
まろんさん、コメントありがとうございます!
三浦しをんさんの本は図書館でも大人気ですよね。
好きな作家さんの本が大人気なのはもちろん嬉し...まろんさん、コメントありがとうございます!
三浦しをんさんの本は図書館でも大人気ですよね。
好きな作家さんの本が大人気なのはもちろん嬉しいんですけど・・・ね。
「勇気をはじめ、神去村のみんなに早く会いたいです!」
早くまろんさんの手元に本が届きますように!
レビュとっても楽しみです。
私は前作の記憶が曖昧になっていたのに読み返さなかったのですが、すぐに神去村に馴染めてしまいました。
そうだったなぁ…なんてするすると記憶が甦ってきました。
神去村はとってもいいところだなと思います♪
これでお別れじゃ寂しいので、勇気に早く続きを書いてほしいです(笑)2013/04/07
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図書館での気の遠くなるよな予約番号。
いつになったら読めるかな・・と思っていたけど、
近所の本好きの友達から「買ったよ!次まわすね(*^^*)」となんとも素敵なお言葉。感謝感謝です!(^^)!
友達のおかげで勇気のその後が見れました。
成長したね~勇気くん。すっかり神去村にもなじんで、山の仕事にも慣れてきた感じで。前作では逃げ出そうとしていたのに、山の仕事がすっかり好きになってしまい、頼もしく感じた。
今回は直紀との恋バナもあり、2人のその後が知れてよっかた。
恋の話も多く、だから夜話なんかなぁと納得。
日本昔話のような神去村
前作以上に、そんな神去村の不思議な魅力が描かれていたように思う。
前作から、清一派なんだけどヨキもなかなかいいね♫
2人のつらい過去には涙・・・でした(T_T)-
さすがnoboさんのお友達!
持つべきものは、本好きで優しい友人ですよね(*'-')フフ♪
勇気の成長も、恋の進展も気になるけれど
なんと...さすがnoboさんのお友達!
持つべきものは、本好きで優しい友人ですよね(*'-')フフ♪
勇気の成長も、恋の進展も気になるけれど
なんと清一さん♪の過去が読めるんですね?!
つらい過去とのことですが、好きな人のことは何でも知っておかないと!(笑)
私のところの図書館でも、ため息が出るような予約数ですが
noboさんのこのレビューを励みに、がんばって待ちます♪
2013/03/13 -
まろんさん
まろんさんも清一派でしたもんね!
清一さんもさることながら今回はヨキにもフラッとくるかもしれないですよ(笑)まろんさん
まろんさんも清一派でしたもんね!
清一さんもさることながら今回はヨキにもフラッとくるかもしれないですよ(笑)2013/03/14
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なにげに図書館で借りてきた1冊。
「神去なあなあ日常」だと思っていたのですが帰宅して表紙をよく見ると「神去なあなあ夜話」ってある。続編のほうを勘違いして借りてきてしまいました。
前作読んでないけど入り込めるかなぁと読み始めると、そういえばこんな感じの話し観たことあるのに気がついて「WOOD JOB!」って映画がちょうど前作にあたるんですねww(なんとなく覚えてました)
三重県の山に登った時、ロケ地の看板みかけたことがあり、津市三杉町が神去村のモデルになった場所なんだとか知りました。
ニートだった主人公の勇気も正社員になり、すっかり村に馴染んで溶け込んでいく様子が書かれていました。
繁ばあさんの語る村の伝承を聴いたり、村人は何度か聞いてるみたいだけど、勇気ははじめて。
勇気がどんな反応するのか、みんなが顔色うかがってる光景が浮かびました。池の主だった神様の蛇、村の娘に一目惚れして恋仲になって娘と交わって官能を知るとかww
夜話だけに恋バナに盛上っちゃいますね。
ガールフレンドの直紀さんとの仲もそこそこ順調でドライブに誘ったり、3回に1回はデートしてくれるとか。ある日、親世代の年齢層が少ないことが不思議に感じて直紀さんに尋ねると、はぐらかされて、お墓に行ってみたらってヒントだけもらう。そこで20年前の5月6日に16人もの人が亡くなってたことを知る。導入部分が終わって因習とか迷信とか村の呪いとかそんなドロリとしたミステリーホラーに巻き込まれるのかと思ってたら、意外にありそうな話で盛ってました。
お稲荷さんの話も、願掛けると探し物が見つかるとか、本当は窃盗犯がいたのに、なあなあで解決するあたりがいいなぁ。犯人が誰なのか追及したり罰したりせずお稲荷さんが見つけてくれたんだという事で一件落着。炎上する速さはネットより凄いし犯人が特定されれば村にいづらくなるのは歴然だし慈悲深いお裁きで神様って悪くない存在だって感じました。
山深い村落だからクリスマスも少し形を違えて伝播してるようで夜中に獅子舞の格好してプレゼント配ったとか傑作でしたっw
繁ばあさんがパソコン習って勇気の日記の続きを勝手に創作して書いてるのも笑えましたっw
なんだかんだで勇気と直紀さんの恋の行方を暖かく見守ってる村民達のなあなあぶりが心地よかったです。
それと下ネタ表現が極端に面白くって、ガールフレンドから軽くキスされたことから、妄想が暴走して「俺、これだけで妊娠できるかもしれない」とか勇気がはしゃいでるあたり大爆笑でしたっw
三浦しをんさんのエッセイが大好きで爆笑小ネタ集のような軽快さとセンシティブな切り口も異常な好奇心があり、この人は将来大物になると思ってたところに「まほろ駅前多田便利軒」を発表されすぐに手に入れて読みだしたのですがギャップからか眠くなり挫折、それっきりでした。(何を期待してたんだろう?)
以後、私の読書ブームも終わってしまい。
彼女の小説は手つかずでしたがよく映画やドラマになるので、映像化されたものでいいかなって思ってました。映画の「船を編む」なんか最高にときめきました。
読書ブーム再燃を機に彼女の小説もボチボチ読んでみようかなって思いました。
あっ、こんど三年半ぶりにエッセイ集だしたのでそっち先に読みますけどww
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「神去なあなあ日常」の続編。
田舎の村の暮らしが、いまどきの若い者の視点と口調で楽しげに語られます。
楽に呼吸できる気分で、読めますよ。
高校を出てふらふらしていた平野勇気は、和歌山県の山奥の神去村に送り込まれて1年。
林業にもだんだん慣れてきて、正社員に。
小学校の先生で年上の直紀さんには告白してあるのだが、ドライブの誘いは3回に1回ぐらいしかオーケーしてもらえない恋人未満の状態。
村中にその有様は、バレバレという。
ヨキ夫婦の結婚のいきさつやら夫婦喧嘩やら。
繁ばあちゃんのたくましさも笑えます。
清一さんとヨキの家族に昔、起きたこと。
山暮らしを舐めてはいけない厳しさ。
どこか不思議な村の風習。
清一さんの息子の山太とよく遊んでいる勇気は、クリスマスをやりたがる山太の気持ちを思い、皆で工夫することに。
楽しいですね~。
特別な濃さはないですが、人が生きているたくましさが何気なく伝わり、心地よく読めました。 -
神去なあなあ日常続編やっと読めました!
今回は林業よりも人物(主に勇気の恋)中心だった。相変わらずハチャメチャなヨキと、しっかりした清一さんのご両親の話は胸が痛くなった。みんな苦労を乗り越えてきているから人に本当に優しくできるんだね。他にもクリスマスの可愛い三太や、意外な繁ばあちゃんの行動に大笑いしたり、勇気のヘタレ具合に呆れたり。色々な人のエピソードが読めて良かった。ひっくるめて言える事は…神去村の面子はいい人ばっかりだ~! -
相変わらずゆったりと時間が流れていく神去村にずいぶんとなじんで、ようやく正社員として山の仕事に励む勇気くん。
勇気が居候させてもらっている先輩、ヨキさん。
ヨキの優しさも辛さもまるごと深い愛情で受け止める奥さん、みきさん。
村の小学校の先生で、勇気が思いを寄せる直紀さん。
みんな若いのに、しっかりしている。地に足がついている。
自然と対峙して生きていく、生かせてもらっているとちゃんとわかっている。
勇気くんは、横浜から1年ほど前に何の経験もなく、林業の世界に放り込まれた。手伝いや下働きを経て、ようやく正社員になったものの、経験も体力もまだまだ十分とはいえず、自信を持てそうになっても、時折ぺちゃんこに打ちのめされることもある。
働くって、そういうことなんだと思う。
歳をとって、先を見通してずいぶんうまく立ち回れるようになったはずなのに、未だに思わぬところからパンチを食らうこともあるもの。
それでも、落ち込むようなことがあっても、そこから学んでいつまでも、成長できるはず。
一見豪放なヨキさんのこと、神去村のまだ踏み入れてない場所も知りたい。勇気くんがますますたくましくなって、立派に仕事をする姿をまた見たい。
ずうずうしいけれど、気持ちだけでも一緒に成長したいものです。-
nico314さん
コメントありがとうございました!
これって、シリーズものなのですね。
とりあえず前作から読んだ方がいいかな...nico314さん
コメントありがとうございました!
これって、シリーズものなのですね。
とりあえず前作から読んだ方がいいかな・・・。
林業とか地味なテーマに取り組んでる作品ていいですよね。
三浦作品、読むべきものが多くて困った(^_^;)2013/01/07 -
vilureefさん
コメントありがとうございます!
これだけ読んでも、楽しいと思いますが、
途中で回想シーンもあるので、出来れば...vilureefさん
コメントありがとうございます!
これだけ読んでも、楽しいと思いますが、
途中で回想シーンもあるので、出来れば前作からがよいと思われます。
林業ってとても長いスパンの仕事で、人の代が何度も変わっても、木はまだ切られずに成長つづけていますよね。
ご先祖が植えた木、自分が植えた木を何代も先の人が切って生かすなんて、我々の日常からは想像するのは難しい。
そうした世界に触れることが出来るのも読書の楽しみの一つですね。
また、こちらでvilureefさんをはじめ、多くの読書家のみなさんとお話し(?)できてさらに楽しみが増えています!!
2013/01/07
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子供の頃訪れた事のある父の田舎は
今考えてみると、
何もない辺鄙な山村であった。
でも、
当時の私には、不思議と
何もかもあった(いた)という嬉しい記憶しかない。
この矛盾は一体何??
ここ神去村にて、しばらくの~んびり過ごしてみたら、
何かその謎が、解けた様な気がした。
何もない、といえば、
この神去村にも、便利なコンビニ、スーパー、娯楽施設や病院、
便利な施設はなにもない。
でも、山はある。
木々や緑なら溢れんばかりにある。
だから
(ここは居心地いいね。)と、神ならば居つくのかも。
(神が去った村、とは言うが、
その辺りの事情は、話術巧みなおばあが話してくださる。)
神と共に
緑と共に
あと、少ない住人だからこそ、関わりの深くなる村人達と共に
生きる時間の
やぁ、
面白き事♪
たくましき事♪
ときめく事♪
読書中は村の綺麗な空気をすぅすぅ吸っていたので、
読後は酸素カプセルから出てきたような清々しさ。
夏休みを終えての帰宅後、久し振りに会った友人達から
「何か、MOTOちゃん変わったね。」
と、言われた。
何故そう言われたのかが、今頃になってわかった様な気がした。 -
「神去なあなあ日常」の続編
前作同様、主人公の平野勇気が神去村での生活を仮想読者相手にパソコンで書き綴っている形態をとっている
高校卒業後、三重県神去村の中村林業株式会社に研修生として放り込まれた平野勇気も二十歳に、そして晴れて正社員になった
前回は見るもの全てが初めての林業体験だったので、とても新鮮な驚きと感動に溢れ、読者までがワクワクと林業の厳しさを味わうことができたが、今回は勇気もかなり仕事に慣れ、戦力として活躍しているらしく、林業の仕事の描写は、ほとんどなかった
その反面、地域の人々との交流や会話の描写が多く、神去村の住民として村の人々に受け入れられてきたことが分かる
繁ばあちゃんや山根さんが語る地域の伝説を記録に残したり、20年前に起こった悲劇を村全体で助け合い、支え合いながら乗り越えてきたことに胸を熱くして、勇気はこの村で生きていきたいと強く思うのだった
一番おもしろかったのは、繁ばあちゃんだ
何食わぬ顔で勇気がパソコンを操っているのを見、勇気が留守の間に、勇気の日記にちゃっかりと直紀との恋の行く末を書き加えているのである
それも生々しく
デイケアセンターのパソコン講座にも参加したし、勇気のパスワードぐらい安易に想像がつくというのである
恐るべし、繁ばあちゃん!
クリスマスの存在を知らなかった山太が手作りのアカマツのクリスマスツリーや清一さんが作った木製のヒーロー戦隊のプレゼントに飛び上がって喜ぶ姿がほのぼのとして、心が温かくなった
なんていい子なんだろう
勇気を取り巻くヨキやみきさん、山太、三郎じいさん、厳さん、清一さん・・・とても魅力的な人々ばかりだ
なあなあと大らかな気持ちになった読書だった
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百年後を見据えて、百年前の先祖を思って毎日を暮らしていく。
そんな大きな繋がりを感じて読み終えた。
ちょっとエッチでちょっとホロっとさせられる物語でした。
平野勇気、18歳。
フリーターで食っていくはずが三重県の林業の現場にいた。
個性的な住民に刺激を受けながら成長していく。
勇気の話より沁み込んだ話がある。
ヨキさんとみきさんとの結婚に至る話。
ヨキさんが語る不幸な日の話。
楽しいし深いし哀しいし…そして、強い。
山とともに生きていくと決めた男たち、女たちの心持ちが気持ちいい。
私は海が好き、でもこの本がキッカケで山を見る目が変わったかもしれない。
山もいいなと思えた、いいなと思える世界が増えることは幸せなこと。
残念だったのは各章ごとの勇気の日記?の締め方。
締め方が違っていたらもっとステキな小説に感じたと思う。 -
続編があることを知らずに、前作を読み終え、たまたま続編があることを知り早速読ませて頂きました。
前作の方がクライマックスが壮大な感じでしたが、今回も、なあなあな神去村の日常が描かれていて、とてものほほんとした雰囲気は相変わらず良かったです。 -
2012年、読書ライフの最後に読んだ本。
今年もいろいろあったなあ……と、しみじみ一年を振り返った。
2月の初めにこのブクログと出会い、これで読書日記を作ればよいのかと思い、熱中した三日間。
当初は読んだ本全部を登録し、少しずつレビューを書いていこうかと思ったのだが、登録だけでもかなり時間がかかるので、登録自体は途中で断念。
ただし、あの寒い時期、何故かテンションが高く、長文のレビューを書くのに気合が入りまくって、狂ったようにいろんなレビューを書いていた。
さらには「談話室」に回答やらコメントやらを書き込んだりもして。
楽しい毎日だったなあと。
さて、この本は「神去なあなあ日常」の続編。
過疎の山村“神去村”に住み込んだ青年勇気の、その後一年間の出来事が綴られている。
“なあなあ”と、ゆっくり、気楽に生きている神去村の人々とそれに溶け込んだ勇気。
惚れた女性教師直紀さんとも、徐々に親しげな仲になっていく。
この二人の関係はどこまで進んでいくのかと、前作同様わくわくしながら読み進めた。
過疎で娯楽の少ない村といっても、好きな女性や魅力的な人たち、健気な犬、素直な小学生など、これほど飽きないキャラクターに囲まれて生活できれば、それほど退屈しないだろうと思える。
都会では味わえない神去村のイベントも、独特の楽しみが伝わってきて楽しい。
最終章、直紀さんとのいきなりの急展開が繁ばあちゃんの仕業だと分かった時には笑った。
最後まで、面白おかしく、ほのぼのとする話で、とても楽しく読ませてもらった。
娯楽のないはずの山村生活を、ここまで興趣をそそる話に仕上げた三浦しをんさんに拍手。
今回「夜話」となっていたのは、色恋などの大人の話が多かったからだね。
続編も楽しみに待ちたい。
追記:オオヤマヅミさんのお祭りは、七年に一度行われる”諏訪の御柱祭”がモチーフになっているのかな。
私も数年前、実際に見に行きましたが、なかなかの迫力です。
あれも確かに死人が出たりしますからね。
それでも先頭切って、落ちていく杉の大木に乗ろうとする山の人たちはすごいなあと。-
うわぁ〜レビューを拝見して益々読みたくなりました!
文庫本じゃないと嫌っていう無意味なこだわりがあって未読なのですが…うーむ…
しげばあちゃ...うわぁ〜レビューを拝見して益々読みたくなりました!
文庫本じゃないと嫌っていう無意味なこだわりがあって未読なのですが…うーむ…
しげばあちゃんに「にやり」したいです(>_<)2013/01/05 -
そんなこと言われたら我慢できません!(笑)
文庫化って通常で考えて三年後ですものね…流石につらい!
本棚に並べるのは嫌なので図書館に行くこと...そんなこと言われたら我慢できません!(笑)
文庫化って通常で考えて三年後ですものね…流石につらい!
本棚に並べるのは嫌なので図書館に行くことにします!
重い腰を上げさせてくださりありがとうございます(*^^*)2013/01/05
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『神去なあなあ日常』の続編。7編からなる短編集。
●神去村の起源
昔々、神去村という名前も無かった頃…神話のお話
蛇神様が美しい娘に恋をした…。
●神去村の恋愛事情
勇気は直紀さんに恋してる…。
ヨキとみきさん夫婦の馴れ初め…。
●神去村のおやかたさん
おやかたの清一さんは、ものすごく合理的な人
オオヤマヅミさんのお祭りが近づき意味不明の儀式が執り行われる
清一さんは大忙し。どういう気持ちで儀式に参加してるのか…?
●神去村の事故・遭難
山で足を挫いた勇気は、ヨキと焚火を囲み一夜を過ごす。
20年前のバス事故の話を聞く。一度に16人が…。
●神去村の失せもの探し
山奥にある小さなお稲荷さん
不正直者をたいそう嫌い天罰を下す。また、失せ物探しにも力があるという。
●神去村のクリスマス
清一さんの息子山太は、クリスマスを知らないと言う。
勇気は直紀さんと一緒にクリスマスを過ごしたいが、山太を喜ばす為に
皆でパーティを開く事にする…。
神去村はいつもなあなあ
クリスマスの日嫉妬で、直紀さんを怒らせてしまった勇気…。
しかし、とうとう勇気の気持ちが直紀さんに通じた!
前回では語られ無かった神去村の神話や辛い過去も明らかにされます。
勇気も山師としても、人間としても成長していた。
ヨキとみきさん夫婦も相変わらずな様子だし、馴れ初めも良かったなぁ。
繁ばあちゃんもとってもお茶目で可愛い。
おやかたの清一さんの覚悟と信念がカッコイイ
勇気と直紀さんのお話には…(*´д`*)ぽっ
村人達は、山の神・木の神・お稲荷さん…見えないものに敬意を払う。
山への畏敬の念がひしひしと、伝わって来ました。
百年先を見据えて、次世代へ続く作業をして生きている。
田舎暮らしの良い面や不自由な面も描かれていました。
昔ながらの慣習を次代へ繋いで行く事は決して楽ではないけれど、
続いていって欲しいなと思う。
幸せな気持ちにさせてくれる一冊
前作と比べるとかなり軽い( 艸`*)ププッ
でも、まだまだ神去村の人々を見てみたいです。 -
久しぶりに帰ってきました神去村。
勇気のテンション高い一人ツッコミもそのままに、あっという間に以前の雰囲気に戻って来れる。
自然を、八百万の神を大切にし、なあなあで暮らす人達。
新たに語られる皆の姿に、この村の人達をきっともっと好きになる。
村や自然と一体になりながら成長していく勇気。
そんな勇気の語る「愛」に共感を覚える部分もありながら、直紀との可愛らしい恋の行く末にほっこり。
神去村に居るような、何か大きなものに守られているような、
そんな不思議な安心感に包まれながら、笑えて、幸せで、温かい気持ちになれた。 -
ほのぼの、楽しく、時に日本昔話的な、神去村の日々。
続編というよりは、番外編のような印象。
明かされた過去には、泣けた。
今を知るからこそ、ぐっとくる。
オリジナルのクリスマスが楽しい。
純粋な山太が、ほほえましかった。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-6561.html -
100年後まで考えて生きる…それは木を愛し、林業を愛さないと出来ない考え方だ。ゆるーい青春、だけれども死と隣り合わせの厳しい毎日。
前作に引き続いて読み、主人公・勇気の成長にほっこりした。
映画化されているそうなので、そちらも見てみたい☺︎ -
神去なあなあ日常の続編!出てるのか~!と思って読んでみました。
やっぱりキャラがいいなぁ。ずっとこの村のお話を、勇気の日記(?)を読んで応援したい!そんな感じ。
私的にはなあなあ日常の方が好きだったけど…神去村、とてもとても魅力的だ!