この国はどこで間違えたのか ~沖縄と福島から見えた日本~

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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198635091

作品紹介・あらすじ

原発事故、オスプレイ配備、米軍基地問題、地方の犠牲-。今こそ問い直そう。ニッポンが沈没してしまう前に。

感想・レビュー・書評

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  • とにかく登場する論客が豪華。沖縄タイムズの連載インタビューの書籍化で、基地問題と原発がテーマ。

    福島県出身の社会学者である開沼博さんへのインタビューは特に印象に残った。原発問題を冷静かつ多角的に分析しているが、その言葉は心に迫ってくる。

    政治が大きく動き、エネルギー問題や基地問題が議論に上がるこの状況で、全国の人が読んでおくべき本だと思った。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「全国の人が読んでおくべき本だと思った。」
      なかなか自らのコトと出来ないでいるテーマですね。早く読まなきゃ!
      「全国の人が読んでおくべき本だと思った。」
      なかなか自らのコトと出来ないでいるテーマですね。早く読まなきゃ!
      2012/11/28
  • 豪華な執筆人ですね。

    徳間書店のPR
    「沖縄本土復帰40年、福島第一原発稼動40年。高度経済成長の裏面に横たわる中央と地方の歪(いびつ)な主従関を硬派論客が語り尽くす。」

  • 何なんだろう。
    この気持ち悪さは…。
    他責の嵐しか感じません。

  • これを読んで私たちの世代から日本を本当の主権国家にしなければならないと強く感じた。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:304//To38

  • 住民投票運動とローカルレジーム ハーベスト社



    地域活性化=人が嫌がるものに手をだす とうい等式がなりたってしまった

    民主主義的方法で自らいい形で威勢よく地域活性化といわずに、うまく縮小していける方向を探るモデルをたてられるか

  •  東日本大震災後の沖縄タイムスによるインタビュー集。

     福島と沖縄は日本という中央(全体)に対してとても似た一面を持っている。その事実を識者の言葉で再認識することができる一冊。結論というものは出ないが読んでおきたい一冊だと思う。

     福島と沖縄から本当の日本が見える。

  •  「沖縄と福島から見えた日本」という副題がついているとおり,「国策としての棄民」ともいうべき40年間(あるいはそれ以前からの)の沖縄と,原発被災した福島との,相似性にスポットを当てて,新聞記者が著名人にインタビューをしています。
     取り上げられている人たちは,すでにわたしの本棚にも何冊かの本がならんでいる人たちでした。
     インタビューアである新聞記者の渡辺豪氏の所属は,沖縄タイムス。その紙上に連載されたものを集めたようです。
     ただ,このインタビュー記事は,まるで渡辺記者との対談の様なときもあります。それくらい,記者の方も,当事者意識でしゃべってしまっているのだと思います。
     とにかく,日本はアメリカから早く「独立」する必要があります。

  • 沖縄と福島。米軍基地と原発というそれぞれの大きな問題を抱えるふたつの地域を安易に同一化するのは危険かもしれない。

    けれども大きな視点からみると、その根底にはアメリカの意志というものがあり、それに対する戦後の日本の政治というものがある。

    日本はアメリカの政治判断に日本は抗えない。むしろアメリカに従属することで「自分の頭で考えなくてすむ」という安寧を得ていたのではないか。

    軍事、外交の多くはアメリカに任せて経済成長に専念できたことが、現実的にはメリットとして享受してきた。その代償として沖縄は再び「捨て石」とされ、アメリカに供されてきた。その間国内では東京への一極集中が進んで地方は疲弊して過疎化し、そんな地域を狙って55基もの原発が建設された。共通するのは巨額の地方交付金や賠償金をばらまくことによって、世論の分断が起きていることである。賠償金を過剰にばらまくことで、都市の人間は『やましさ』を感じないですむ。我々はみな米軍基地や原発という危険なものを地方に押しつけている、
    (NIMBY~Not In My Back Yard~というらしい)『やましさ』があるのだ。それが時には攻撃的にもなるし、無関心にもなる。

    9.11以降のアメリカにも似て、3.11以降の日本は明らかに右傾化している。美談ばかりを取り上げるジャーナリズムの偏向もそれを助長している。民主党への失望を梃子にした自民党の躍進と、あからさまなジャーナリズムの追従は、非常に不気味な歴史の暗部を思い起こさせる。

    なぜわれわれわれは変われないのか。民主主義とはこんなものだったのか。

    残念な思いばかりが残る問いかけである。

  • 沖縄、福島の現状を認識しつつも暗黙している時点で私も加担者だ。当事者意識が伴わない痛みへの共感は持続性がない。その通りだと思う。

  • 沖縄と福島を通して日本を考えるインタビュー集。インタビュアーは沖縄タイムス記者の渡辺豪氏。名うての論客8人のインタビューしています。
    そのインタビュー相手がとにかく豪華で、ネットで見つけて即購入しました。内田樹さん、辺見庸さんは著作のほとんどを持つほどのファン。ほかにも佐野眞一さん、小熊英二さん、佐藤栄佐久さんら個性的な論客ばかりがそろいました。
    いずれも沖縄と福島の現状から日本の問題点を炙り出して夢中で読みましたが、個人的には、実は本書で初めて知った福島大教授の清水修二さんのインタビューが大変興味深かったです。
    原発立地自治体に国が交付する「電源3法交付金制度」は原発事故で広く知られるようになりましたが、その目的に「地域振興」が掲げられるようになったのは、実は90年代に入ってからだそうです。それから露骨な利益誘導、政策誘導が始まります。
    07年に成立した「米軍再編交付金」もまったく同じ仕組みで、実にグロテスクに感じました。
    原発も基地も、実は地域格差を前提にしています。原発や基地がないと、その地域の経済が立ち行かなくなる。清水さんは「地域格差が是正されると、そういうものを推進したり、稼働したりできなくなるという意味では、『原発や基地が地域格差を是正する』という国の言い分は論理矛盾だと、ずっと前から思っています」と主張しています。
    千葉大教授の広井良典さんは、現状の問題点を明示するところからさらに進めて、追求すべき未来の姿にも言及しています。
    キーワードは「定常型社会」。時間軸を尺度に経済成長すれば豊かになるという信仰を捨て、地域に根差した空間軸で豊かさを捉えようという考え方です。
    訳知り顔の大人たちは「青臭い」というかもしれません。しかし、これまで、こうした訳知り顔の大人たちの代表のような人たちが主導してきた原発が今回こういう形で破滅的な事故を起こしました。
    本書でも登場している内田樹さんは高橋源一郎さんとの対談で、原発推進派を「悪者」としたうえで、「悪者だから賢いはずだ、だから任せておいて大丈夫だという意識があった。ところが今回(原発事故で)はっきりしたのは、彼らは賢くはなかった、任せておけない」と語っています。
    本書を読み、私たちも原発や基地の問題を人任せにせず、主体的に考えていくべきだろうと思いました。
    それにしても本書に登場する論客たちの思想の打点の高さと言ったらないですね。

  • 福島の事故と沖縄の問題を同時に考える本。

    アメリカからの独立的な意味で共感できるところはあるのですが、その準備もしなければいけないし、原発反対するにしても、エネルギー問題自体を適切に考えているのか疑問があったりもしました。

    なんとなく、こんな考えもあるのかくらいで、流し読みしてしまいました。
    (以上、ブログ全文です。)

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4409160.html

  • 一見無関係に見える沖縄と福島を考えた論考だが、広井さんの「定常型社会」という発想に魅力を感じた.元福島県知事の佐藤さんはいろいろな修羅場を乗り越えてきたので、発言に重みがあると思った.

  • この国はどこで間違えたのか

    インタビュー記事の形で、日米と原発の問題=沖縄と福島の問題に焦点を当てた本。
    はめられた元福島県知事佐藤さんの言い分は、とても読みたかったので、読んだのだが、佐藤さんの項はインタビュアーの言葉と佐藤さんの言葉、ほぼ均等というぐらいだったのが、、、ちょっと残念。
    対談本苦手な私にはやはり、読みづらかったが、深い内容をしっかり書かれている。(ただ反体制からの見方に偏ってる??)
    それにしても私には読みづらいので、、、☆3

    まえがき

    ーとこまでも属国根性
    (内田樹/思想家・大学教授)
    70年代明治人が退場
    米國衰え「神話」崩壊
    学生運動根底に反米
    政治家の顔つき変化
    誰も米国に問わない
    在沖基地敗戦の債務
    「2度と負けない」精神
    米箪駐留日本が希望
    自衛隊恐れる政治家
    美化と差別使い分け
    小さな共同体に活路

    ー「ムラ」の瓦解は早い
    (小熊英二/社会学者・大学教授)
    「かつての日本」崩壊
    利権政治の機能不全
    原発コストは青天井
    安保残る最後の聖域
    対抗的専門家育てよ
    紙一重の依存と自立
    「無駄」「危険」は通る
    「さようなら原発10万人集会」にて

    ー物語の中に答えはない
    (開沼博/社会学者・大学院生)
    中央への「自発的服従」
    推進派の中の「善意」
    1年後、関心あるか
    地元は割り切れない
    ムラ内外価値の断絶
    地域守るしたたかさ
    成長幻想の相対化を
    どう「縮む」かを探る
    複雑な現実見据えて
    局長発言歴史の修正
    「DASH村」と「ちゅらさん」
    奪われてなお憧れる
    警告だけむしろ迷惑

    ー自治踏みにじる原発
    (佐藤栄佐久/元福島県知事)
    自治を躁躍する国策
    戦前の官僚体質温存
    国策の前に司法の壁
    分断される国民
    見返りの恩恵の限界
    チェック効かないメデイア
    「自主」の原理に戻れ

    ー神話にすがる日本人
    (佐野眞一/ノンフィクション作家)
    新聞言葉まるで官報
    桜に見た「沈黙の春」
    検証もせずなし崩し
    刻む「捨て身の抗議」
    既存の対立越え発想
    復帰しても基地不変

    ーカネの切れ目は好機溜
    (清水修二/経済学者)
    都市に帰属する地方
    被害額「恩恵」の15倍
    利益還元政治の源流
    利益誘導双子の制度
    「アメ」を拒む自治体の出現
    リスク負う南北の端
    回り続けるコマ構造
    リベンジの落とし穴
    地元に対案求めるな
    誘致の「総括」は必要
    幸福観迫られる転換

    ー「なつかしい」未来を求めて
    (広井良典/大学教授)
    成長志向と決別の時
    若者サポート充実を
    行き詰る中央集権
    米追従高まるリスク
    地域再生愛郷心が鍵
    身近に幸福のヒント

    ー徹底的な破滅から光
    (辺見庸/ジャーナリスト・詩人)
    3・11支援 米の真意
    「トモダチ」を美談化
    「国難」盾に押しつけ
    ファシズム醸す気運
    増幅する破局の予感
    激変に無自覚な社会
    露出した差別の構造
    ルサンチマンの有無
    沖縄側の沖縄観を問う
    虚妄に覆われた時代
    肝苦りさ闘いの原点

    あとがきにかえて

    巻末資料「沖縄と福島の関連年表」

  • 沖縄の米軍基地と福島の原発という、およそ40年前からつづく地方への押し付け問題について、沖縄タイムズ論説委員によるさまざまな論者へのインタビュー集。当事者性をどうもつか、そして地方はかならずしも押し付けられただけ、というわけではないことといった共通項がある一方、「脱原発」は前向きにイメージできても、「脱米軍」はイメージできない、というのは、当事者でなくてもそうかもしれない。自然エネルギーにおいても原発と同じ構造が起こるという警鐘もある。
    偽東京をあちこちに作ろう、という流れでは何も変わらない。けれど、制度設計の失敗ではなくて、国民の公民意識の未成熟ぶりが原因だと内田樹さんはいう。さもありなん、自分に当事者性と成熟があるか自問すれば。

  • 2012最後の一冊。
    僕らの世代はほとんど政治なんて当てにしていないし、絶望していると思う。でもそこで思考を停止してはいけない。考えろ、考えないと死ぬぞ。学べ、学ばないと死ぬぞ。
    そんなことを思った今年。
    最後の一冊。

  • 小熊英二さんの語りから感じられる自信はどこからくるのだろう。原発に関しては、政権が代わり(インタビュー時は前の政権)、軌道修正が明らかになってきた中でも同じ調子で意見を述べるのだろうか。

  • 沖縄が返還されてから40年、福島第一原発一号機が稼働を始めてから41年という年月が経って、その地でどのようなことが起こってきたのかをこの本を読むまで、ほとんど知らずに生きてきたのであって、それはまさしく多くの日本人(沖縄・福島の人を除く)の姿であるのかも知れない(自己を弁護するつもりではない)。かように、私たちは他の人々の苦しみに無関心であり、また他の人々の犠牲のうえに生活が支えられていることにさえ無自覚に生きているのである。でも、当事者の気持ちになることのなんと困難なことか!

  • 沖縄タイムス”国策を問う”という対談記事をまとめたもの。オモニバス版と言っていい。沖縄と福島というキーワードから、8人のインタビューが収録されている。
    内田樹と開沼博が特に良かった。
    内田は、”日本辺境論”の内容を想像していたが、2009年に書かれたそれより、はるかに国家的危機意識が進んでいると感じた。”成長信仰”から抜けだし、人口減少による縮小経済といかに向き合うか。ダウンサイジングをいかに進めていくか。脱原発を選択するには、成長無き国家戦略が提示されなければいけいない。それには、根源的な豊かさの追求が置き去りにされていると指摘する。
    開沼はまだ20代とは確かに思えない。原発誘致と過疎の問題、それは割り切れない意識が含まれる。AかBか、簡単には結論が出ないはずだが、当事者性を欠いた人には、”正しい”ことを平気で言えてしまう。
    この国のことは、もはや他人事では済まされない。公民性、当事者性を一人一人がいかに育てるかが大切だと改めて思う。

  • 2012年、選挙前にこの本を読んでいて本当に良かった。
    少なくとも、政治に対して自分の考えの方向性を見いだすのに
    ピンポイントで、論客の意見を受け取ることができた。

    この選挙後にどういう政策で世の中が動いていくのか、
    注目し続けなければいけない、「今」が一番「その時」であると感じた。

    この本では8名(内田樹さん、小熊英二さん、開沼博さん、佐藤栄佐久さん、佐野眞一さん、清水修二さん、広井良典さん、辺見庸さん)がインタビューに答えているが、
    お一人お一人の考え全てが一致してないにしても、根底にある意識は共通している。
    それに対する、インタビュアーで現在沖縄タイムス社の特別報道チーム兼論説委員であるという渡辺豪さんの鋭い質問と切り返しが秀逸だった。

    本の中で印象深い文章ががたくさんでてきたけれど、
    一番心に残っている場面は、福島県の立ち入り禁止エリアである
    夜の森公園の写真だった。
    ほかに人がいないなかに佐野さんとスタッフだけが白い防護服を着て写っていて、満開の桜並木に包まれている。
    佐野眞一さんは「沈黙の春」と表現され、「来年以降もおそらく見る者が誰もいない中、桜が咲き誇っていくんだろう・・・そこに原発事故を最も象徴する『何か』を感じ取りましたね。」と仰っていた。

    タイトルは「この国はどこで間違えたのか」という過去形の問題を提起し、
    その目的は未来に対して「個」がどうかかわっていくかというのが
    この本の本題だと思う。
    私も掲げられている問題に関わっていこうと思った。

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著者プロフィール

うちだ・たつる 1950年東京生まれ。武道家(合気道7段)。道場兼能舞台兼私塾「凱風館」館長。神戸女学院大学名誉教授。翻訳家。専門はフランス現代思想史。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。ブログ『内田樹の研究室』。



「2019年 『そのうちなんとかなるだろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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