犬のことばが聞こえたら

  • 徳間書店 (2012年12月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198635367

みんなの感想まとめ

家族の絆と動物とのふれあいをテーマにした物語が描かれています。父親が家を出て行く衝撃の展開から始まり、母親が4匹の犬と1匹の猫を迎えることで新たな生活がスタートします。この過程で、動物たちが持つ「まほ...

感想・レビュー・書評

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  • 大好きだった『のっぽのサラ』の作者と知って、読まねばと。
    児童書、それもそう年齢の高い子ではない層を中心に書いているのだけど、しょっぱなから父親が出て行き、母親は半ば衝動的に4匹の犬と1匹の猫を迎える、というなかなかの容赦のなさ。
    しかも後になって「家を出たら詩が書けるかと思って…」と父は言うのだけど、もう!お前!!お前!!!
    しかし罵倒したくなるのは私が大人だからで、子どもたちは受け止めざるを得ないものを受け止めながら暮らしていく。
    それは多数の読者の子どもたちも多かれ少なかれきっとそうで、共感するところだろう。
    やって来た犬&猫たちの会話がとてもキュート。
    作品自体もユーモアを持って描かれており、子どもへの温かな眼差しの揺るぎなさが良かった。

    • かえるくんさん
      すいさん

      昨年末に『かしこいポリーとまぬけなオオカミ』のページにコメントした者です。

      こちらの本もすいさんのご感想から興味を持って読みま...
      すいさん

      昨年末に『かしこいポリーとまぬけなオオカミ』のページにコメントした者です。

      こちらの本もすいさんのご感想から興味を持って読みました。とても面白かったです!

      おっしゃるように子どもへの暖かい眼差しの揺るぎなさが良かったです。

      何かを得るために読んだわけではないのに、得るものが大きくて望外の読書体験となりました。
      素晴らしい本を読むきっかけをくださり、ありがとうございました!(ご多用のことと存じますのでご返信には及びません!)
      2023/01/23
    • すいさん
      かえるくんさん

      優しいお気遣いありがとうございます、しかし嬉しくてまたお返事してしまいます!
      わーい、読んで下さってとても嬉しいです!
      書...
      かえるくんさん

      優しいお気遣いありがとうございます、しかし嬉しくてまたお返事してしまいます!
      わーい、読んで下さってとても嬉しいです!
      書いている状況はなかなかのシビアさですが、兄妹と、彼らに自分を重ねるだろう読者の子どもたちへは励まされる温かさがありますよね。
      あと書き忘れましたが、犬&猫の、どの子が喋ってるかマークも可愛すぎました!

      「何かを得るために〜」の一文のお言葉、まさに読書の醍醐味ですね…!
      素敵な言葉で表してらして、胸に染みました…!
      かえるくんさんの本棚も、楽しみに拝見しております。
      今度ともよろしくお願いいたします^^
      2023/01/23
    • かえるくんさん
      すいさん

      お返事いただき恐れ入ります!
      まさに、励まされる温かさがありました。
      社会を形成する一人として子どもたちにできることがあるはずだ...
      すいさん

      お返事いただき恐れ入ります!
      まさに、励まされる温かさがありました。
      社会を形成する一人として子どもたちにできることがあるはずだ、という思いが確信になるような。

      犬や猫の顔のマーク可愛かったです!
      原作もあったのでしょうか、少し気になります。

      そうおっしゃっていただきありがとうございます!とても嬉しいです。

      実は、『箱舟に8時集合!』もとても面白そうで注文しました。
      楽しみにしています!
      2023/01/25
  • 【読み始めたきっかけ】
    ブクログですいさんの本棚でのご感想を読んで。

    犬や猫とのキュートや会話を読みたい。
    大人による揺るぎない眼差しが描かれていて、ユーモアに満ちたお話を読みたい。

    【読み終えて】
    魔法を使えた子どもの頃に読んでも、きっと楽しめたし、子どもを支えようとしてくれる、家の外の大人の存在に気がつくこともできたと思う。

    ただもしかしたらピンと来なかったかもしれない。こましゃくれていたので、正直や勇気という言葉を陳腐なものとして読み流していたかもしれない。

    魔法を見失った今だからこそ、殴られたような衝撃があった。

    「魔法を知っているのは、(/)子どもたち(/)大人たち(/)勇気のある人たち(/)正直な人たち(/)よろこびにあふれた人たち(/)そういう人たちが、みんな、この物語の中にいます」p,8

    ウィリアムにも犬のことばが分かるようになったのは、勇気を出して言いたいことを言ったからだ。それが母を傷つけてしまうとしても。

    魔法とは他者との、より豊かな繋がりのことかもしれない。そのためには正直でいること。
    ただ、正直でいるには勇気がいる。

    今でも、魔法をまるっきり忘れたのではない。
    一度覚えたことは忘れないものさ、という湯婆婆の言葉を思い出す。

    成長し人間関係が複雑になるにつれ、正直さを少しずつ取りこぼして来た。
    円滑に物事が進むように、先回りして、過剰にあるいは変に気を使い、小さな嘘を重ねてきた。
    その末に、魔法を見失ってしまったのではないか。
    でも、魔法がなくなったわけではないのだ。

    自分が素直になれないことを自分の欠点だと私は思っていた。
    素直さの欠落を欠点として捉えてそれを直そうとしたり、諦めたりしていた。

    ただ、素直になれなくても勇気を出して周りと関わることで、より豊かな関係を築き、今まで見えてなかった、聞こえなかった、触れられなかった、素晴らしい世界に気づけるのではないか。

    そうは言っても……と自分に言い訳して、言い訳していることも気づかないふりをして、"正直でいること"から目を背けてきた。
    それを言い当てられたようだった。

    ……そうは言ってもどうしても無理なときもあるけど……
    言い訳していることも自覚すればいいか、と思うことにした。

    「ひとみ
    きみの くろいひとみは(/)ぼくの ゆくてを てらすあかり(/)ぼくが だれなのか(/)ぼくが あいしているのは だれなのか(/)まほうは どこに あるのか(/)そして ぼくの いなければいけないのは どこなのか(/)いつもいつも おしえてくれる(/)おやすみ、ウィリアム」p,185

    眼差し、眼差され、関係はできていく。

    相手に眼差され、呼びかけられることによって、人は自分が"いること"を知る。
    さらに眼差し合うことで、自分は支えられ作られ、作り変えられていく。

  • パパがうちを出て行った後、ママはぼくらを連れて動物保護センターに行った。「お気に入りの一ぴきは、もうきまったの?」と聞かれて、ママは答えた。「四ひきとも、みんなつれて帰ります。」それが、ぼくらと犬とのふしぎな生活のはじまりだった。

    犬のことばによって、家族がもういちど一つになっていくところが好き。動物って、私たちをはげましたり、支えたりしてくれるね。犬のことばが聞こえておしゃべりできたら、みんなはどんな話がしてみたい?

    犬のことばを聞くためには、「まほう」がひつようなんだ。それは、だれかがかけてくれるまほうじゃなくて、じぶんでたどりつくもの。または、とりもどすもの。

    4才のエリナはもともと犬のことばが聞こえたけど、ウィリアムも、パパも、ママもそうじゃない。みんながどうして「まほう」をとりもどすことができたのか、考えてみてほしいな。

  • 犬がしゃべる設定は面白かったです、でも思考回路というか、脈絡がついていけなくて、流し読みでした。お国柄の違いかな、一度にたくさんの犬猫を引き取るのも、夫婦・親としての在り方も…何かとモヤッと。

  • 「詩人になる」そういって夫が家を出たら…。ママは保護施設から4匹の犬と一匹の猫を引き取った。子どもが二人、そしてその後もう一人お腹にいることがわかる。 このお話は経済的な困難のない家庭で夫婦関係が危機に陥った場合の子どもの気持ちを描いている。

    人間にはできないことを動物たちが助けてくれる。動物たちも施設に入れられた事情は様々だ。個性もある。それぞれに属すべき(守るべき)人間を選ぶ。

    現代社会で、男の子が大人になる、父親になるというのは案外大変だ。自分の夢をあきらめなくてもそれができると動物たちが教えてくれた。

    主人公の男の子が何に対して不安や悲しみを覚えるのか、本人もうまく言葉にできない、わからない様子が良く書き表されていて、考えさせられる。

    ハッピーエンドで終わる物語。

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