イッタイゼンタイ

  • 徳間書店 (2013年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198635954

みんなの感想まとめ

相反する意味を持つ「なおす」という言葉を軸に、男と女の間で繰り広げられる微妙なバトルが描かれています。物の「なおし屋」としての男たちの独白が前半を占め、彼らがそれぞれ異なるものを「なおしたい」と願う姿...

感想・レビュー・書評

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  • 「なおす」という言葉が持つ相反する意味を軸に、ものをなおす男の側と、男をなおす女の側との隠されたバトルのように進むストーリー。ひたひたと背筋の寒さと悲しみが漂っています。「遠くの街で犬の吠える」という言葉が本筋と関係なさげに出てきましたが、同名の長編であの人物が耳をそばだてていたものとの関わりが気になりました。

  • ちょっと怖いような、甘々な恋バナのような…

    前半は10人の「なおし屋」さんの独白が続く。
    時計、水道管、猿のおもちゃ、バイオリン、なおすものはそれぞれ違うのだけど、「なおしたい」という強い衝動に突き動かされているのは同じ。
    出来ることなら全てのものをなおしたいのだと語る。

    その独白部分がとても好き。
    最後まで独白でも良かったかも。


    後半はその「なおし屋」の男たちをなおそうとする女たちが登場する。
    その辺から分かるような分からないような、ちょっと置いてけぼりになってしまったけれど、いそいそと好きな人のために美味しいご飯を作る乙女心にはキュンとした。
    メタボには要注意‥だけど。

    頭に浮かんだ「?」の解明は、次に持ち越そう。

  • 前半は物を「なおす」男たちの語りが延々と続き、ちょっと飽きてきたな~と思った頃の後半!「なおす」男たちを「なおす」女たちの話。全部が少しずつ繋がって、風が吹けば桶屋が儲かる(悪い意味で。)的な雰囲気に。ひえ~そういう展開か~怖いな~案外世の中は知らないうちに物事が進んでいる。気を付けよう…。

  • 「なおし」の衝動に突き動かされる男達とその男をなおそうと企む工場で「つくる」女達。

    予想以上にふわふわしていて、掴みどころのない物語だったと言わざるを得ない。
    月舟町の2冊にも、その片鱗はあったけれど、あちらが「どこかにありそうでどこにもなさそうな町」くらいの浮つき加減なのに対し、ここまで独創的な世界観になってくると馴染むのに時間を要してしまう。

    村上春樹くらいその道を究めていると、それはそれなのだが、正直、この著者はもう少し地に足着いた物語の方が魅力的。
    らしくなさと、ちょっと試み的な要素を感じたので、なんとなく、伊坂幸太郎の『あるキング』を思い出してしまった。

    それでも終始なおす男達の連作短編集かと思いかけたところ、後半に入って全体像が見え始めると、その不思議な展開に引き込まれていく。
    結局なんなのか良くわからないのだが、その流れ、世界感を楽しむ系の本てありますよね。

  • よくわからなかった!
    吉田さんの本は好きなのと、よくわからないのと分かれるのでよくわからない方だとなんで理解できないんだろ、とさみしくなる。
    再読すること。

    • morino-yukakoさん
      同じように感じている人を見つけて、ほっとしました。本の趣味が近いようで、本棚、とても参考になります!いつも、すてきなコメントを書かれています...
      同じように感じている人を見つけて、ほっとしました。本の趣味が近いようで、本棚、とても参考になります!いつも、すてきなコメントを書かれていますね。また覗かせてください。
      2013/12/30
  • 読んだ後『イッタイゼンタイ?』ってなる。

    繋がってないような前半が
    後半になるとつながり始めます。
    後半の怒涛の展開が・・・
    まさかあんなに登場人物が増えるなんて><

  • 久々に吉田篤弘ワールド、しばらく読んでなかったので雰囲気に入っていくのが難しかったのか、ちょっとよくわからない読後感。

    前半部のなおし屋たちの独白は面白かったのだが、後半、なおし屋をなおす女性たちが出てきた当たりから、様子がおかしくなり、その背後にあるなんとか…みたいな仕掛けが全くよく分からないまま、終わっていく…。

    いったいぜんたい、どういうことなん?

    あっ、そういうタイトルか…にしても、うーん

  • わりとダークな吉田篤弘ワールドだ…

  • 物を直すのが好きな男たちの話から始まり、男たちをなおす女たちが出てきて、殺すこと壊すことと視点がぐるぐるしている内に膨れ上がり破滅的な印象。
    吉田先生にしては退廃的で世俗的な世界でした。

  • 女はこわいよ。

  • 2015/11/24 読了

    私のスカスカ脳みそでは楽しむことができなかった。

  • 最初テンポがつかめなかったのはなぜだろう。
    急転直下の結末。
    そんなんありか!?
    こわいこわい(笑)

  • 「なおし屋」にまつわる連作短編集。狐につままれたような読後感…

  • +++
    「なおす」という言葉がふたつの意味を持った。かつて「殺し屋」と呼ばれていた者は「なおし屋」となり、かつて「修理屋」と呼ばれていた者も「なおし屋」と呼ばれている。男はこわれたものをなおし、女は男をなおしてゆく。都会の片隅のシュールでコミカルな日常と秘密を描く現代の寓話。
    +++

    著者の作品のなかでは、いささか趣が違う一冊である。ファンタジーのようでもあり、ホラーのようでもある。そしていま現在我々の身の回りでじわじわと進行していることそのものであるようにも見える。そのときどきの読み手の状態によっていかようにも受け取れてしまうのが興味深くて恐ろしくもある。人間というものは、幾度繰り返しても学ばない生き物なのかもしれないと、やれやれという心持ちにもなる一冊である。

  • 表裏一体みたいなことを言いたいのかなと思いつつ回りくどい。。。前半読むのが割と苦痛でした。

  • なおしたい衝動にかられる男達、なおし屋をなおそうとする女たち。連鎖と波紋。言葉遊びがいつのまにか現象に影響を与えているような。全体に曇り空。血も流れず、静かに始まって静かに終わっていた戦争。心理学のような、経済のような、不思議に難解なお話でした。

  • 2013 11/1

  • 女たちは部品を組み立て、何やら製品を作っている。
    男たちは壊れた古道具や機械を愛おしげに直し続ける。
    壊れなければ新しい製品は売れないのに?男たちは自分の首をしめている?
    世界中から戦争がなくなっても、男女の諍いはなくならないだろうなとぼんやりと思う。男と女、お互いのことがさっぱりわからず、利害もどうにも一致しない。
    なにより、それぞれお互いを違うやり方で愛して、すれ違ってる。、

    さて、男と女の戦い、どちらが勝つのか?

  • クラフト・エヴィング商會による凝ったブックデザインで、中でも目次の影絵イラストが一番の楽しみかも。

    大きくは、男の側から見た物語を集めた「イッタイ」パートと後半に女の側から見た「ゼンタイ」パートに分かれている。

    しかしながら、「なおす者」と「生み出す者」との対立のストーリー展開は、登場する人々の特異なニックネームもあって、やや難解。
    このところの作品群は、いまひとつ楽しめない、、、

  • 041

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著者プロフィール

1962年、東京生まれ。小説を執筆しつつ、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作、装丁の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂とぼく』『雲と鉛筆』 (いずれもちくまプリマー新書)、『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『モナリザの背中』(中公文庫)など著書多数。

「2022年 『物語のあるところ 月舟町ダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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