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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784198639112
作品紹介・あらすじ
伊豆の地に独り流された頼朝は、まだ10代前半の少年だった。地元の豪族にうとまれ、命を狙われる日々に、生きる希望も失いがちな頼朝のもとへ、ある日、意外な客が訪れる…かつて頼朝の命を不思議な方法でつなぎとめた笛の名手・草十郎と妻の舞姫糸世の運命もまた、この地に引き寄せられていたのだった。土地神である地底の竜と闘い、伊豆の地に根を下ろしていく少年頼朝の姿を描く、荻原規子の待望の新作。徳間書店の子どもの本・20周年記念作品。
みんなの感想まとめ
主人公は14、5歳の源頼朝で、伊豆に流された彼の成長と試練を描いた物語です。荻原規子の手による和風ファンタジーは、季節の草花や古歌の美しい描写により、独特の空気感を醸し出しています。物語は、頼朝が地底...
感想・レビュー・書評
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風神秘抄の続きを頼朝視点で描いた物語。なのだけれど、本書の表紙にもそでにも扉部分にもそれが明記されていないのは不親切だなあと思った。前作を読まなくても楽しめるといえば楽しめるけど、草十郎や糸世、万寿姫関連のことが???となると思う。
物語自体はさすが荻原規子さん、和風ファンタジーを書かせれば右に出るものはいないなあという感じ。季節の草花とかの描写がいちいちちゃんとあるせいか、和風ファンタジーの空気感づくりが素晴らしい。ところどころで挟まれる今様もいい雰囲気出してる。空色勾玉時代からそうですが、古歌を上手く使う作者さんです。
荻原さん作品には珍しく、主人公は恋愛しません。なのでそういう要素を求める人にとっては物足りないかも。草十郎と糸世のいちゃいちゃはちゃんとありますが、ここを楽しめるのも前作ありきだと…うん、やっぱり表紙に風神秘抄の続きだって書くべきだ。
あとがきを読むと、著者の入念な下調べのもとにこの物語が作られたことがわかる。実際にその土地で伝わる言い伝えや様々な説を土台にしているから、しっかりした骨太ファンタジーが書けるんだなあとつくづく思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「風神秘抄」の続編。
主人公は初陣だった平治の乱で敗れて伊豆に流された源頼朝、当時14,5歳。
糸世と草十郎が夫婦となって再登場します。
土地神の神竜や蛇や舞...と荻原ワールド全開ですが、伊豆での頼朝の幽閉生活は割と史実通りのよう。
はじめは弱き少年として描かれている頼朝が自分と向き合い神竜と対峙し蛇のくびきを解き未来を切り開いていきます。
なんだか頼朝の印象がかなりよくなりました。 -
続編だからか、いつもの喪失の切なさというか世界の理の無情さというかがなく、やや物足りない。
この作家さんの真骨頂、運命の半身に出会って全てを捧げる感じがないというか。 -
『風神秘抄』読まずに読むともったいないですよー!作者ブログを読む限りでは『風神秘抄』の主人公二人はちらっと登場するくらいかと思っていましたが、実際はしっかりメインキャストで、物語に深く関わっていました。
『風神秘抄』の細かいところは忘れていたのですが、読んでいくうちにいろいろ思い出しました。これから再読しようと思います。
この作者の作品はいつも情景描写が瑞々しくて、読んでいて心地よいのですが、今作も伊豆の自然の描写がとても鮮やかで、伊豆に行きたくなりました。
源頼朝にはあんまり良いイメージがなかったのですが、この作品の主人公である頼朝は好感持てます。この後どうやって鎌倉幕府を開くまでになるのか、義経との出会いや別れは…と想像が広がります。 -
あら、「風神秘抄」を読んでないです!!
こちらが先になっちゃったけどまずかったかしら((+_+))
源頼朝の後の強い武将に成長する前の
ナイーブで華奢な少年時代という設定。
今まで持っていたイメージと全然違うのでとっても新鮮だった。
ある程度知っている歴史上の人物がちらちら出てきて
今までのシリーズとは違った面白さがあった。
「風神秘抄」の主人公2人とのかかわりもよかったけど
もしかしたら、先に読んでいたらもっと楽しめたかも。
少しだけ置いてけぼりでした(笑) -
まさかの風神秘抄の続編だった
読んだの昔すぎて内容覚えてないw
本作は源頼朝の少年時代のお話で、所々勾玉の要素が含まれてて楽しかった
権現あたりのお話が特に好き -
風神秘抄の続編にあたる本作。萩原さんの物語を読み始めると、時が時代を遡り、なんだか自分もその時の人になったような、神々しさに触れられるような気持ちがしてきて、入り込むように一気に読んでしまった。そして、単純に草十郎と糸世が出てきて嬉しかった!
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日本の歴史ファンタジーYAの旗手、荻原規子が平家隆盛の時代に材をとった『風神秘抄』の続編というべき作品。『風神秘抄』で草十郎と糸世が救った頼朝のその後の話。
これ単体で楽しめないわけではないが、前作を知らないと、意味がわからなくてもやもやすること必至。冒頭から地名と人名のオンパレードで物覚えが悪くなった頭には負担だったが、それもまた歴史物の醍醐味であり、相変わらず、文章も美しい。ファンタジーとしても、異界と交わった人間がどうやってこの世に根を下ろすにいたったかというところが丁寧に描写されていて説得力がある。さらに、出てくる登場人物がみな魅力的。とくに嘉丙のとらえどころのない軽さがすばらしい。キャラクター個人の面白さが、暗くなりがちな物語全体に明るさをもたらしている。
もうひとつ、あとがきの最後の文章はぐっとくるものがあった。 -
伊豆の地にひとり流された源頼朝は、まだ十代前半の少年だった。土地の豪族にうとまれ、命さえ狙われる日々に、生きる希望も失いがちな頼朝のもとへ、ある日意外な客が訪れる。かつて頼朝の命を不思議な方法でつなぎとめた笛の名手草十郎と、妻の舞姫糸世の運命もまた、この地に引き寄せられていたのだった。
初読だとおもったけど、読んでいたわ。むしろ風神のほうが読んだはずのに内容全く覚えていない。神仏やあちらとこちらの話がふわふわと行き来する割に、さっぱりと分かりやすい話ではあった。壮大なのかこじんまりしているのかわからなかったけど。相変わらず女が強い。 -
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源頼朝の少年時代を描く日本史ものファンタジー。
「風神秘抄」の続編で、前作の主人公達も活躍します。
頼朝は伊豆の流刑地に流されてきた。
一族をほとんどすべて失い、あるいはすぐに処刑される決定が出るかもしれない身の上。
生きていく意味を感じられないでいた。
監視役だった伊東佑次は頼朝にかなり優しかったが急死してしまい、頼朝は蛭が小島へ移されることになる。
川の中州にあり大水でもあれば流されそうな小さな島。大蛇が出てきて人を食うといわれている場所だった。伊東の郎党に死ぬことを望まれている身と知りつつ、暮らしていこうとする頼朝。
そんなとき頼朝の乳母を名乗る女人が訪れ、伴っていたのは草十郎だった‥!
草十郎は、舞姫の糸世と新婚の身。
頼朝を守りながら、伊豆の山の地下深くおわす神竜との邂逅にまでこぎつける。
頼朝は生きる道を見出せるのか?
か弱い傷心の少年がこの時期の頼朝では、思いっきりいじいじしていても無理はない設定ですね。
そこからだんだん人に囲まれ、危機を乗り越えて、生気を取り戻し、本音が出てくる展開。
北条時政のまだ幼い娘との出会いもあり、その無邪気さが微笑ましい。
頼朝や一族のその後を思うと、のちのちの波乱の展開が重過ぎて、ちょっと、なんですが‥
和風なしっとり感とファンタジーが融け合っていて、面白く読めました☆ -
平安末期の平治の乱の時代を舞台にした歴史ファンタジー『風神秘抄』の続編が10年ぶりに出版されました。『風神秘抄』で源一族の父・義朝、兄義平は打ち首となりますが、三男頼朝は打ち首をまぬがれ、伊豆へ流刑となります。この作品は伊豆に流刑になった少年頼朝が主人公です。『風神秘抄』で主人公だった坂東武者の草十郎や死者の魂鎮めの舞を舞う少女糸世なども登場し、頼朝が伊豆の土地神である神竜と対峙し、この地に根を下ろしていく姿を描いています。この作品は史実を下敷きに描かれたあくまでもファンタジー作品なのですが、日本史の授業で、平安末期の乱世から、源頼朝による平氏討伐と鎌倉幕府成立のあたりを勉強すると、作品の舞台が生き生きと立ち上がってきて、面白いと思います。歴史の好きな中高生にはぜひ手渡したい作品です。
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流刑地・伊豆、少年は竜と出会い己を知る。
平時の乱後、伊豆に流された少年・源頼朝は、土地のものからうとまれ、希望のない日々を送っていた。命さえ危うくなった時、意外な客が彼のもとを訪れる。
「風神秘抄」の主人公・草十郎や糸世が登場するので、既読者としては楽しめる。読んでなくてもそれなりに楽しめるだろうが、あくまでそれなりなので、「風神秘抄」の読後に読むことをお勧めしたい。
荻原規子さんが描く物語は、どの登場人物も嫌いになれない魅力にあふれている。また別の時代でもいいので、続いてほしいなと願わずにはいられない。 -
しばらくこういう小説ものを読んでいなかったので入りこむのに少しかかったが面白かった。
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著者の久し振りの歴史ファンタジー新作!ということで勇んで読みました。内容は「風神秘抄」の番外編というか続編というスタンスなので、その内容をある程度覚えておいたほうがキャラクタにもなじみ深く楽しめると思いました。
とかくいう私もあまり覚えてなかったので…、いやだからこそ、覚えておいたほうが良いかなと思えたのです。
物語は若き頼朝が敗北にうちひしがれていた状況から、一つの生き方をつかみ取っていくまでが描かれています。
竜という人のちからのかなわないものと対峙すること、出会うことで己の小ささと己を支えている人々のかけがえのなさを知り、そして亡くした人のために未来を生きていく決意を持つ。頼朝の歴史上の立ち位置を知っているからこそ、打ちひしがれていた少年が立ち上がったまさにその瞬間を知れたという感慨を抱けました。
人ではないものの偉大さを知り理解し、敬いつつも畏れ、それらの住まうところで生きさせてもらっているというありがたみをもって、日々を生きる。
日本人ならばこそ、その心根はわかるべきものだと思いますし、さまざまな天災に襲われているからこそ、必要な想いだと、そう思いました。 -
(15-23) 頼朝は助命された後伊豆に流され北条時政の庇護の下育ち、時政の娘を妻にむかえ平氏を打倒し・・・っていうのが私の知ってる頼朝のこと。本来殺されても仕方ないのになぜ?「それはこういうことがあったから」でも不思議じゃないほどの珍しい展開だと思う。題名の「あまねく神竜住まう国」。意味を知ると厳粛な気持ちになった。
出来れば「風神秘抄」を読んでから本書を読むのが良いと思う。 -
この人の描く日本的なファンタジーが好き。
今回は源頼朝を主人公にする鎌倉の話。コンパクトにまとまっているけれど、雰囲気は変わることなく根底にある。 -
荻原さんはこっちのほうが私は好き。
こういう歴史物に題材をとったファンタジーは勾玉以来。
ちょっと硬めの文の中に少年の成長が描かれて、その硬さが心地よい。
風神秘抄との繋がりは知らなかったので、こちらを先に読んでしまったのはちょっと残念。
でも、風神秘抄を読みながら、その後の草十郎と糸世に思いをはせるのも楽しみ!
著者プロフィール
荻原規子の作品
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