- 本 ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198641429
作品紹介・あらすじ
米大統領選に立候補した不動産王、ドナルド・トランプの過激な舌鋒は現政権に怒りと不満を募らせてきた米国の人々を大いに刺激し、圧倒的支持を集めている。その主張は米国の孤立主義であり、世界の安定と繁栄の基盤となってきた立場から米国が下りることを示唆する。驚愕のトランプ旋風はなぜ起きたか。その果てに待つのは米国建国以来の危機であり地球規模の大混乱であり、その最大の被害者となるのは同盟国日本だ。ワシントンから緊急警告レポート!
感想・レビュー・書評
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ヒラリーは1970年代からワシントンに関わっている。今sら大統領ではない。
ヒラリーにとって大統領になるためならばどんな主張でも構わない。彼女には哲学も思想もなかった。権力にあこがれているだけ。
戦うことが嫌いなオバマはプーチンとの対決を避けてきた。
ドイツの資本と技術によって立ち直ったロシアがイランや北朝鮮の核兵器の製造や濃縮ウラン、プルトニウムの製造に協力し、現在の世界を危険なものにしていると報告している。
ロシアのスリーパーがまだアメリカにいたことにオバマは驚いた。再び冷戦を始めているプーチンにしてみれば、敵であるアメリカにスパイを潜伏させておくのは当然のこと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これもまた書名と中身があっていない本で、トランプのことなど全体の1割も書いていない。
ただ米国を始めとする世界情勢の評価は斬新かつ明確で、納得させられる点が多い。 -
メルケルはプーチンの直属の部下で、旧KGBの一員 ソースはペンタゴン p141
プーチンは沿海州や樺太の石油、ガスを北朝鮮に密輸 p142
2000年代初頭疲弊した露経済を救ったのが旧シュタージが引き合わせたドレスデン銀行
シュローダーのプーチンの仲介でロシア人を養子に。ロシアから現金も供与されている p159 -
■書名
書名:トランプが日米関係を壊す
著者:日高 義樹
■概要
「トランプ旋風」という政治的混乱は、世界を支えてきた米国という
地盤を破壊する!そして、最大の被害者は、日本だ!日本と世界の安定
と繁栄を支えた米国はもうない。イスラム過激派が米国本土攻撃に踏
み切る。TPPは成立しない―ほか、驚愕の未来図!
(amazon.co.jpより引用)
■気になった点
なし -
トランプとは関係ない部分も多々。。
中国やEUとロシアまで、、、 -
横江 公美氏の書かれたトランプ本では、オバマは高く評価されていたが、この本の著者はオバマに対して批判的意見である。「アメリカの分裂と混乱を作り出したのはオバマ大統領本人である。」と。他のトランプ本と同じような内容。
日高氏:ハドソン研究所 1935生 東京大文学部卒
横江氏:ヘリテージ財団 1965生 明治大学経営学部卒
プーチンがいかに巨大な「力」を持っていて、危険な人物かということは分かった。
プーチン本を読んでみるとするか。 -
米国の大統領というものに関心が向いたのは、今から数十年前のレーガンが現職のカーター大統領を、「強いアメリカを取り戻す!」と言い続けて、破った時からです。それ以降、両党から大統領が出ましたが、日本経済に良い影響を与えたのは、共和党出身の大統領だったと思います。
今年の11月には新しい大統領が決まりますが、次期大統領は史上初の黒人から史上初の女性大統領、という流れが変わりつつあるようですね。
この本は、アメリカ在住で、アメリカの政治や経済に詳しい、日高氏による最新本で、トランプ氏が大統領になることによる、日本への影響について解説しています。あと数か月間、米国大統領の動向には目が離せませんね。
以下は気になったポイントです。
・ドナルド・トランプに人気があるのは、これまで普通の政治家たちが発言できなかったことを明確に主張しているから。(p22)
・自由貿易にも批判的で、TPPには真っ向から反対している。アメリカが以前に加盟したNAFTAはアメリカの利益になっていないという不満がくすぶっていて、労働組合を中心に、TPPに反対する声が高まっている(p27)
・6月の終わりまでアメリカ各州で続けられる予備選挙で選ばれる、合わせて2043人のデリゲートと呼ばれる代議員と、スーパーデリゲートと言われる代議員の過半数を獲得する必要がある(p31)
・上下両院で共和党が多数、50の州議会でも共和党が、99の州議会のうち、69で多数派を占めている。(p33)
・ヒラリー・クリントン離れは、ファーストレディ時代、国務長官時代に、仕事上の業績をまったく残していないことも起因している(p40)
・トランプの卒業したニューヨーク軍事大学も、有名な士官学校同様、軍事行動・軍事に関わる思想を叩き込まれる(p47)
・実績を誇ってきた、ジェブ・ブッシュ(フロリダ州元知事)があえなく退場したのは、アメリカ国民がワシントンの政治に強い怒りを感じているから(p50)
・人民元がSDRに組み入れられると、中国政府はこれまでのように、勝手に操作できなくなる(p59)
・アメリカは国の安全保障の基本政策として、核兵器を大量に持つ国とは、地上戦闘をおこなわないという原則を持つ(p64)
・核先進国である、アメリカ、ロシア、中国、フランスの戦略核兵器は、ほとんどが核融合によって核爆発を起こす強力な水爆で、核分裂によって爆発する原子爆弾は、戦術用に使われる超小型のものになっている(p69)
・ネオコングループは、ソビエト共産主義やその延長線上で中国の共産体制とも対立したころから、基本的には日本と日本企業の同盟者たちであった。アメリカのロビーストたちが日本びいきだったとは、基本的に反ソビエト、イスラエルとユダヤよりであった(p84)
・シリアのISの中核は、サダム・フセインが、アメリカの攻撃が始まる前に、シリアに逃亡させたイラクバーク党の人々である(p90)
・歴史的に見ると、原油価格の低落は金融政策の正常化にも大きく寄与してきたが、今度の原油安はそうしたことに殆ど役立っていない(p95)
・世界中の石油産業が、原油高が続くという想定のもとに莫大な投資を行った。こうした体制は1バレル=100ドルという値段があってこそ実現した。一旦投資して設備を拡充した油田の稼働を止めるのは極めて難しい(p101)
・オバマ政権が、日本に対する原油の輸出を認めたことは、アメリカ国内でも大きな反響となっている。これは、精油業界に近い共和党の政治力が弱くなったことを意味している(p103)
・国際戦略的に見ると、安い石油によってもっとも大きな損失を受けているのは、ロシアとイラン。特に、ロシアの石油は産出と輸送の経費が高いので、100ドルでないと収支決算が合わない(p107、112)
・アメリカ政府は、アメリカ金融機関が抱えている、43兆ドルの不良債権の60%:26兆ドルについては、法的保証を与えている(p121)
・ロシア軍は、すべての通信を文書や手旗信号などで行い、アメリカのスパイ衛星や通信衛星ができないやりかたをとり続けた(p136)
・ロシアの国民総生産は、2兆ドルあまりと、日本の半分に過ぎないが、国防費は2015年で、GDP比4.6%(p140)
・プーチンが2014年2月、ウクライナ侵攻したとき、数十台の戦車と、一万四千人の部隊を動かしたことは知られているが、同時に五千発にのぼる戦術核兵器を持った部隊を戦闘態勢においたことは、あまり知られていない(p144)
・2000年はじめ、ロシアの国民総生産は、アメリカの10分の1、中国の5分の1にまで小さくなっていった。(p152)
・中国が、アジアインフラ投資銀行(AIIB)のプロジェクトを続けていく資金はどこにも存在しない、欧州やアジアの国々など、出資した国々は、資金を無駄にしただけでなく、今後も後始末に膨大な支出に苦しめられることになる(p180)
・オバマケアは、20を超す州の知事が反対して、全国規模の国民保険は成立不可能とみられたが、大統領特別権限で、その法案を通した(p234)
2016年7月10日作成 -
米大統領選に立候補した不動産王、ドナルド・トランプ。過激な舌鋒を繰り返す彼は、なぜ米国民の圧倒的支持を集めるのか。日本や世界にどのような影響を与えるのか。詳細を報告する。
第一章 なぜいまトランプか
第二章 アメリカは塀のなかに閉じこもる
第三章 自由経済体制が終焉する
第四章 ヨーロッパをロシアが併合し世界地図が変わる
第五章 中国経済はハードランディングする
第六章 世界政治が構造的に変化する
著者プロフィール
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