女學生奇譚 (文芸書)

  • 徳間書店 (2016年6月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784198641665

作品紹介・あらすじ

フリーライターの八坂駿は、オカルト雑誌の編集長から妙な企画の依頼をされる。「この本を読んではいけない……」から始まる警告文と古書を、竹里あやめという女が持ち込んできたのだ。その古書の本来の持主である彼女の兄は数ヶ月前に失踪、現在も行方不明。このネタは臭う……八坂は、タッグを組むカメラマンの篠宮、そしてあやめとともに謎を追う。いたずらか、狂言か、それとも――。最後まで目が離せない、サスペンスミステリー!

みんなの感想まとめ

サスペンスミステリーの魅力が詰まった作品で、独特な設定と魅力的なキャラクターたちが織りなす物語が展開します。フリーライターの八坂とカメラマンの篠宮、そして謎を持ち込む女学生あやめが、警告文が挟まれた古...

感想・レビュー・書評

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  • 川瀬七緒の小説は、期待を裏切らない。人物の設定も上手い。この小説のミリタリースタイルのカメラマン篠宮とか、「テーラー伊三郎」のスチームバンク女子、エロ漫画家の母親、「法医昆虫学捜査官」の赤井とか、結構女子が魅力的だ。この「女學生奇譚」は、気持ちの悪いところもあったが、面白くて一気に読んだ。それにしても、作者はいろいろな奇病を知っているなあ。

  • 「この本を読んではいけない」という警告のメモがはさまった作中小説の謎を追う怪奇現象系ルポライター八坂と相棒のカメラマン篠宮コンビ。
    作中小説の謎と、その本自体の謎。2つの謎が交錯する

    その交錯の時が読ませ処。もっとオカルティックかと思ったが、しっかりとリアリティのある仕掛けで得心の行く「なるほど」感を得られた。

    難点を言えば、一部「それはちょっとクドくない?」と言う仕掛けがあるところ。例えば、着物のディスプレイのくだり…、いずれも後半、主人公八坂が読んではいけない本を読んで錯乱してきた?感を演出するものなんだろうけど…いや2時間ドラマちゃうんやから、ちょっと稚拙なやりすぎ(バレるで)じゃないかと。

    いかにも余韻残すようなラストだったが、続編あるのかなぁ。このコンビの活躍をもっと読んでみたい。

  • いま一つ好みではなかった。
    作中作の『女學生奇譚』自体はなかなか面白かったのだが、本編である、その『女學生奇譚』の謎を探る部分についてはキャラクター、展開、オチまで含めて何だか肩透かし。
    逆に『女學生奇譚』の方を膨らませてあげた方が、面白い作品になったのでは?とも思える。

  • 「この本を読んではいけない。そう警告するメモが挟まれた古書。あなただったら、読みますか?」という本の帯に目を奪われ、ついつい読んでしまった。単なるいたずらか、それとも。戦前に書かれた思われるその本は女学生の書いた手記なのか単なるフィクションなのか。フリーライターの八坂とカメラマンの篠宮、この本の謎を持ち込んだあやめ。メモと古書に秘められた謎を探るうちに意外な事実が判明してゆく。一通りの解決はするのだが、この本が八坂に持ち込まれた謎は残ったまま。キャラも内容も良い。是非、続編が読んでみたい。「うらんぼんの夜」の作者。

  • 八坂だけをターゲットにした人体実験という結末には拍子抜けだけど、そこまでのミステリー性や緊迫感溢れる描写力は素晴らしいと感じました。

  • 以前に読んだことを覚えていなくて再読したんだけど、やっぱり苦手だった。全体的な設定がいかにもつくりものめいていて、受け付けない。

  • 「 警告  この本を読んではいけない 」
    メモと本を残して消えた兄の行方を探して欲しい。
    オカルト雑誌に持ち込まれた依頼をフリーライターの八坂、カメラマンの篠宮、そして依頼人のあやめが追っていく。
    曰く付きの本は昭和初期に出版されたもので、女学生の日記という体で書かれている。
    読み進めていくと、本の内容と現実がリンクしていく。作中に出てきた着物と全く同じものを古着屋で見つけたり、女学生が食べた料理がたまたま入ったレストランで出てきたり。
    呪いは本当にあるのか?迫り来る恐怖の中で見つけた真相とは。

    途中2/3までは文句なしの星5だった。
    興味湧く設定、展開。
    意味ありげなキャラクター達。
    作中の女学生奇譚の雰囲気。
    現実に起きる奇怪な現象。
    何かが起きそうな予感がこの本にはあった。
    が、ラストが近づくにつれどんどんと興奮は冷めていく。
    「あ、そっちいくんだ。期待していたのと違う。」
    話は広がっていくのに興味は薄れていく、そんな感じ。

    キャラクター作りはすごい上手だと感じたので、作者の別の作品も見てみたいと思う。 

  • 謎の本については意外とあっさりで拍子抜け。古本屋の婆さんかっこよかったよ…

    • やきにくさん
      ゆきなしさんのコメント 正直でなんか笑える
      自分にとってですが とてもいい感じです
      ゆきなしさんのコメント 正直でなんか笑える
      自分にとってですが とてもいい感じです
      2021/03/17
    • ゆきなしさん
      へへ… 正直に書いたほうが自分で見返した時にわかりやすいかな~と思ってます
      へへ… 正直に書いたほうが自分で見返した時にわかりやすいかな~と思ってます
      2021/03/21
  • 「この本を読んではいけない。ただちに、本を閉じよ」などという警告メモが一冊の古書の中から見つかったら、どうするだろうか。無視して、読み進めるのか。

    古い時代の怪奇小説を思わせるストーリーの端緒。

    近頃、続けざまに不可思議な雰囲気が漂う物語を読んでいる気がする。

    この作家さんは、法医昆虫学シリーズでおなじみ。大好きな作家さんなのだが、今回は、少々勝手がちがう。

    フリーライター、八坂はオカルト誌編集長から、このメモの解明を依頼される。

    古書を持ち込んだのは、どこか「病んで」いそうな女性。古書の本来の持ち主である兄は行方不明だという。

    八坂は相棒のカメラマン、篠宮とともに、謎の解明に没頭する。

    後半になってドドドッという感じで、真相が明らかになっていくが、そこに至るまで、迷路をぐるぐると歩かされているようないらだちを感じさせられた。

    真相よりなにより、八坂や篠宮の身の上にも、尋常でない謎がありそうで、むしろ、そちらのほうに心を持っていかれた。

  • 古本に挟まれていたメモの謎に迫る。
    よくわからないことが徐々に明らかになっていくというのはワクワクする。調べてわかったことを総合的に判断する力がないと真相には辿り着けそうにないな。

  • 詰めが甘かった。おばあさんが犯人だと思ってた

  • いつに無く夏休みを満喫していて読むのに時間がかかってしまった。
    これ、続くってことですよね?そうでないとしたら尻切れトンボすぎですよ。何だか話の展開がすごくて最後に近くなっての急展開の上にこの終わり方…。無視の学者さんの話も好きだけど、この続きがあるなら読みたいものです。

  • #読了。
    料理の腕がプロ級のフリーライター八坂と長身で自己破産経験がある女性カメラマンの四宮は、オカルト雑誌の編集長からの依頼で奇妙な古書について調査する。その古書は「この本を読んではいけない」とのメモがあり、過去に読んだものは発狂・失踪したといういわく付き。この古書を持ち込んだあやめと3人でほんの真相を探ると・・・
    キャラクターは面白いのだが、あの人もこの人もという感じで多少欲張りすぎのような。弟とのやり取りなどは八坂の一面を知る上で非常に興味深かったのだが、その後に続かなかったのが残念。この終わり方は、続編へということなのだろうか。

  • 「この本を読んではいけない。」という警告文から始まる。
    人探しと女学生の手記とどうつながるの?
    この本を最後まで読んだ 五人が発狂?三人が失踪?
    女学生はどうやら攫われて座敷牢に閉じ込められている。しかし、「風と共に去りぬ」を原文で読んだり、仔羊のペルシャンソースだの生ハムだの、戦前の食事とは思えない贅沢なものを毎日たべている。いつか、ひとりが呼び出され、もう戻ってこない。そしてべつの少女がまたやって来て…その目的は?
    あっと驚く理由が明らかになった後もう一度ざわざわと心が総毛だつ展開が!
    川瀬七緖畏るべし。
    そして川瀬七緖色とでも言うべき特徴も見られる。
    「桃ノ木坂互助会」では引きこもりのお姉さん、今作では囚人の弟。この作者の主人公は家族との関係性に悩んでいる。
    弟の存在はジャック・カーリイの兄も連想させる。

  • 「この本を読んではいけない・・・」というメモが挟まった古書をめぐるミステリ。登場人物は魅力的だしストーリーにも文句なし。新たなシリーズ開幕の予感。でも、法医昆虫学捜査官シリーズも忘れないでね。

  • 作中作の『女學生奇譚』の内容が少しずつ明らかになると同時に現実でも不可解な出来事が起こり不穏さを増していく展開は引き込まれますが、キャラ設定とやり取りがコミカルで物語の雰囲気とは不釣合に感じるのと、本書と似たオチが数多く存在するため途中で先が読めてしまうのが残念です。

  • 読んではいけない古書の謎を探るうちに、現実にも不穏な動きが見られて、どうなるのかわからない恐怖を主人公の代わりに体験してました。

  • 2024.1 川瀬さんの小説は当たり外れがあるけれどこの小説は中間かな。なんか中途半端な感じがするし、とってつけたようなストーリー展開。

  • 読み始めの雰囲気から着地が予想外だった。
    追っていた事件自体はとてもヘビー。

  • 昭和初期の女学生っぽいオトメ体でしたためられる呪われた古書『女學生奇譚』をめぐるミステリー。

    お話も、登場人物も、舞台設定も、ほぼ漫画のような奇抜さで気軽に楽しめた。女学生の手記という設定も好きな人にはたまらないのではなかろうか。『女学生の友』やら吉屋信子『花物語』まんまの、美少女しか存在しない、きらびやかで情緒過多で閉じたような独特な世界がちゃんと再現されていて堪能できた。

    着物の描写がしつこいのもリアルだった。友禅すら想像できないのになぜこんなにも分かるような気がするのかと、乙女文学読みながらいつも思うことを思った。

    もちろんミステリーも最後の数ページまで餡子が詰まっており、ダレることなくラストまで疾走感がある良き娯楽小説だった。

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著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。’21年に『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』(本書)で第4回細谷正充賞を受賞し、’22年に同作が第75回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の候補となった。また’23年に同シリーズの『クローゼットファイル』所収の「美しさの定義」が第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。ロングセラーで大人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)から最新の『スワロウテイルの消失点』までの7作がある。ほかに『女學生奇譚』『賞金稼ぎスリーサム! 二重拘束のアリア』『うらんぼんの夜』『四日間家族』など。

「2023年 『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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