- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198641665
作品紹介・あらすじ
フリーライターの八坂駿は、オカルト雑誌の編集長から妙な企画の依頼をされる。「この本を読んではいけない……」から始まる警告文と古書を、竹里あやめという女が持ち込んできたのだ。その古書の本来の持主である彼女の兄は数ヶ月前に失踪、現在も行方不明。このネタは臭う……八坂は、タッグを組むカメラマンの篠宮、そしてあやめとともに謎を追う。いたずらか、狂言か、それとも――。最後まで目が離せない、サスペンスミステリー!
感想・レビュー・書評
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貴方も私も誰かの「監視対象」かもしれない。
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川瀬七緒の小説は、期待を裏切らない。人物の設定も上手い。この小説のミリタリースタイルのカメラマン篠宮とか、「テーラー伊三郎」のスチームバンク女子、エロ漫画家の母親、「法医昆虫学捜査官」の赤井とか、結構女子が魅力的だ。この「女學生奇譚」は、気持ちの悪いところもあったが、面白くて一気に読んだ。それにしても、作者はいろいろな奇病を知っているなあ。
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「この本を読んではいけない。そう警告するメモが挟まれた古書。あなただったら、読みますか?」という本の帯に目を奪われ、ついつい読んでしまった。単なるいたずらか、それとも。戦前に書かれた思われるその本は女学生の書いた手記なのか単なるフィクションなのか。フリーライターの八坂とカメラマンの篠宮、この本の謎を持ち込んだあやめ。メモと古書に秘められた謎を探るうちに意外な事実が判明してゆく。一通りの解決はするのだが、この本が八坂に持ち込まれた謎は残ったまま。キャラも内容も良い。是非、続編が読んでみたい。「うらんぼんの夜」の作者。
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「 警告 この本を読んではいけない 」
メモと本を残して消えた兄の行方を探して欲しい。
オカルト雑誌に持ち込まれた依頼をフリーライターの八坂、カメラマンの篠宮、そして依頼人のあやめが追っていく。
曰く付きの本は昭和初期に出版されたもので、女学生の日記という体で書かれている。
読み進めていくと、本の内容と現実がリンクしていく。作中に出てきた着物と全く同じものを古着屋で見つけたり、女学生が食べた料理がたまたま入ったレストランで出てきたり。
呪いは本当にあるのか?迫り来る恐怖の中で見つけた真相とは。
途中2/3までは文句なしの星5だった。
興味湧く設定、展開。
意味ありげなキャラクター達。
作中の女学生奇譚の雰囲気。
現実に起きる奇怪な現象。
何かが起きそうな予感がこの本にはあった。
が、ラストが近づくにつれどんどんと興奮は冷めていく。
「あ、そっちいくんだ。期待していたのと違う。」
話は広がっていくのに興味は薄れていく、そんな感じ。
キャラクター作りはすごい上手だと感じたので、作者の別の作品も見てみたいと思う。 -
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2021/03/17
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2021/03/21
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古本に挟まれていたメモの謎に迫る。
よくわからないことが徐々に明らかになっていくというのはワクワクする。調べてわかったことを総合的に判断する力がないと真相には辿り着けそうにないな。 -
詰めが甘かった。おばあさんが犯人だと思ってた
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#読了。
料理の腕がプロ級のフリーライター八坂と長身で自己破産経験がある女性カメラマンの四宮は、オカルト雑誌の編集長からの依頼で奇妙な古書について調査する。その古書は「この本を読んではいけない」とのメモがあり、過去に読んだものは発狂・失踪したといういわく付き。この古書を持ち込んだあやめと3人でほんの真相を探ると・・・
キャラクターは面白いのだが、あの人もこの人もという感じで多少欲張りすぎのような。弟とのやり取りなどは八坂の一面を知る上で非常に興味深かったのだが、その後に続かなかったのが残念。この終わり方は、続編へということなのだろうか。