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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784198641863
作品紹介・あらすじ
世界に衝撃を与えているパナマ文書。2.6テラ、1150万件という膨大なデータ量で、今後、さまざまなスキャンダルが発覚する可能性がある。アイスランド首相を辞任に追い込み、プーチン、習近平の疑惑も発覚、キャメロン首相への批判は英国のEU離脱に影響を及ぼすと目されている。企業にしても不法な租税回避や反社会勢力との関係が暴かれれば、存続の危機すら招きかねない。オフ・ショアの仕組みから今後の世界・日本に与える影響までを分析!
みんなの感想まとめ
この作品は、パナマ文書を通じて明らかになる国際的なタックスヘイブンの実態や、それに伴う政治経済の変化を深く掘り下げています。特に、旧英植民地や英領におけるタックスヘイブンの背景や、各国が「タックスヘイ...
感想・レビュー・書評
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旧英植民地や英領にタックスヘイブンが多い理由が、歴史的・制度的背景からよく理解できた。また、パナマ文書の流出を契機に、世界各国がいわば「タックスヘイブン狩り」を本格化させていることや、日本のマイナンバー制度もその国際的な流れの一環であることが明確に示されており、非常に示唆的であった。
さらに、自国内にタックスヘイブンを抱えているため大きなダメージを受けず、むしろ積極的に取り締まりを進める米国と、シティや香港の金融機関を通じて英領のタックスヘイブンを活用し、国際金融支配を維持してきたイギリスとの間に存在する対立構造が浮き彫りにされている点も、特に興味深かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
流出したパナマ文書によりたくさんのことが明らかになり、反社の悪事が制限される。
このことに絡み、オフショア取引について有意義な解説がされている。
世界はそういう悪事が起きないように仕組み作りが進んでいるのに、日本は強硬に反対する勢力がある。
読了80分 -
WT1a
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パナマ文書が公表されるまでの経緯をまとめたもの。パナマ文書とは、中米の法律事務所 モサック・フォンセカが所有していたデータのことで、何者かが南ドイツ新聞等にリークをし、明らかになったものである。データ量は2.6TBを超え、800万のデータ、20万のペーパーカンパニー、何十人もの国家元首の足跡、ウクライナ大統領、アイスランド首相、プーチン大統領に繋がる手がかり、マフィア、ヒズボラ、アルカイダ、FIFAなどの組織に繋がる手がかりなど、多岐にわたる。フォーブス誌が挙げた2015年世界で最も豊かな500人の中からだけでも、50人以上の名前が、データから見つかっている。80か国以上の400人のジャーナリストが、この公表プロジェクトにかかわり、公表に至る経緯が克明に述べられている。タックスヘイブンとは何かも理解できた。
「鄧家貴(ドンジャアグエ)。中国国家主席 習近平の義兄弟。データによると、鄧家貴は2009年から2011年まで2つのオフショア・カンパニーを持っていた。カンパニー名はウェルス・ミン・インターナショナル・リミテッドとベスト・エフェクトエンタープライズ・リミテッドで、所在地は両社とも英国領ヴァージン諸島だ。これは危険だ。なぜなら、よりによって国家主席が何年か前に「贅沢禁止」宣言しているからだ」p161
「(トム・バージス(ファイナンシャルタイムス))アフリカでは、目に見えない複雑な機械が大陸の富を略奪しようと動いている。搾取マシンだ。腐敗した独裁者と良心の呵責を感じぬ大企業と罪の意識を持たぬ銀行が欲にかられて団結し、手に手を取って搾取に励んでいるのだ」p254
「(アフリカの鉱物採掘などの)金は多国籍企業の口座やエリートたちの金庫へ消えてしまうのだ。専門家は毎年500億ドル以上がアフリカから流出していると推測している。さらに、ほぼ380億ドルの税金がアフリカ諸国の国庫をすり抜けていく。現地で活動している企業が儲けをタックスヘイブンに迂回させているからだ。これが、2013年に発表されたアナン主導による専門家チームの見解だ」p257
「政治家とその家族ーこれが一方のプレーヤーだ。もう一方のプレーヤーは、気前よく賄賂を払う中国や西洋諸国の多国籍企業、それに、そういうカネの流れがわからないようにするモスフォンのような会社だ」p259
「もともと犯罪に使われて汚れた金だろうが、とにかく汚い金が絡む商取引はほとんどすべて、オフショア国家に登録してある金融業者、トラスト、機関、財団を通して進められる。その結果は悲惨だ。毎年何十万もの人が死んでいることを考えてみたまえ(ツィーグラー)」p263
「世界中で金持ちを利するいかがわしい取引が行われるのを、政治家が自国の民から搾取し、そうやって懐に入れた薄汚れた金を、オフショア業者の助けを借りてバハマやケイマンやパナマに隠すのを、私はあまりにも長く傍観し過ぎた(ツィーグラー)」p265 -
2017.06.23読了
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パナマ文書」の真実をもっと多くの人に知ってもらいたいから。テレビのニュースで「パナマ文書」についての報道を見ても、自分には関係がないと思って興味を持たずに今日まで過ごしてきた人もいると思う。でもよく考えてみてほしい。パナマ文書で暴露されたように一部の企業や富豪が巨額の税逃れをしているのに、日本では消費税率を上げて国民の負担を増やそうとしていることを。私たちは、企業やそのような人に対して社会に利益を還元するよう求めるべきではないだろうか。とはいえ、節税対策としてタックスヘイブンを利用すること自体は違法でないのが難しいところ…。後半はパナマ文書流出が日本に与える影響について述べてあった。銀行や警察庁、反社会的勢力の話は普段読まないので興味深かった。
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パナマ文書の話からアマゾンなどの国際的租税回避の話、マネロン、暴力団のアングラマネーの話など横断的に語られていた。突然SEALDsの話が出てきたりカオス感満載であったが、まぁーいいか。
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日本の電子出入国管理 J-BISシステム アメリカのアクセンチュアが設計 US-VISITシステムのクローン
シティはイギリスの国内自治領 一種の治外法権的地域 ロンドンには2人の市長 大ロンドンの市長とチティの市長(名誉職)
香港 HSBC(香港上海銀行、アヘン商人のサッスーンが創業者) チャータード銀行(現在のスタンダートチャータード銀行、東インド会社の流れをくむ)
香港ドル HSBC系列の香港上海銀行、スタンダードチャータード銀行、中国銀行の三行で発行
欧米において口座は、小切手帳が発行されるということで、厳格な審査があり、だれでも持てない -
今後、タックスヘブンに対する締め付けは強化されるだろう。日本では、郵貯銀行が米国制裁先リストや、マネロンに対する対策が最も遅れており、ゆうちょ銀行のアキレス腱となりうるといった点は興味深かった。
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パナマ文書から、タックスヘイブン、日本の反社会勢力のことも含めて、わかりやすい解説。、
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租税回避が注目されがちなパナマ文書だが、実際にはテロ対策など安全保障面でも大きなインパクトを与えている。本書はそもそもオフショアやタックスヘイブンとは何なのか、世界情勢がどのように変わりうるのか、日本企業や暴力団との関連についてわかりやすく解説している。
BEPSといった国際的な取り組みがあることを初めて知ったし、マイナンバー制度が脱税や犯罪防止に関わりのあることも初めて知って大変勉強になった。 -
レビュー省略
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「香港ドルの価値はアメリカドルによって裏付けされている。」
パナマ文書の影響について分かりやすく書かれている。オフショア地域>タックスヘイブン。
タックスヘイブンを利用した脱税方法の説明は分かりやすかった。自社を子会社化し、親会社をタックスヘイブンにつくり、子会社の利益を知的財産の使用権として全額吸収する方法は、とてもスマートだ。ダブルアイリッシュ&ダブルサンドイッチは、お金の流れを不明瞭にするのに最適だ。
パナマ文書だけではなく、諸外国の金融政策、例えば中国のAIIB創設、やシールズの資金の怪しさについて書かれている。面白い。 -
昔、金持ちケンカせず。って聞いたけど、最近は金持ちはケンカする!なんですね。
とはいえ、自分には縁遠い世界ですが、胡散臭い人種が減るのは大変結構な事だと思います。
あと、そういう人たちに絡まないように気をつけないといけませんね。 -
『パナマ文書』は、オフショア取引を悪用した租税回避企業・個人のリストと捉えられがちであるが、真に炙りだされるのはテロリストなどの反社会的勢力を支援する企業・個人であるとの指摘は興味深い。テロリストといえどもお金は必要なわけであるが、これまで不明だった資金源がこれによって明らかになる可能性があるという。その他「ゆうちょ銀行問題」「民泊問題」などの日本国内の問題 ―― 一見『パナマ文書』に関係なさそうであるが実は大いに関係がある ―― にも触れている。事実の積み重ねによって『パナマ文書』の意味、影響を解説している。陰謀論に根ざした解説書が出回る前に、このような冷静な解説書が世に出たことは僥倖である。
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パナマ文書というよりは、タックスヘイブン(=オフショア)に絡めた国際情勢やマネロン、租税回避、国内における暴力団、地下経済、郵貯に関する全体的な問題を論じている書籍。もう少しパナマ文書に特化した書籍を期待していただけにちょっと残念。
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