満洲国から見た近現代史の真実

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  • 徳間書店 (2019年2月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784198644949

作品紹介・あらすじ

「満洲帝国」を中国は全否定し、日本による侵略だと断罪してきた。しかし彼らにとっての歴史とは、事実を歪めてでも自国の利益を拡大しようとする儒教イデオロギーによるプロパガンダの手段にすぎない。歴史は決してイデオロギーではないはずだ。実際に満洲帝国の時代を生きた五族の人々はどのような運命を辿ったのか。本書はそれぞれの民族にとっての満洲の歴史を掘り起こし、事実をもって冷静に歴史を見直し、日本人自身の歴史を取り戻す試みである。

感想・レビュー・書評

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  • モンゴルをはじめとする東洋史の専門家による満洲の近現代史。今までの著作に新たな内容を加え、わかりやすく説明している。説得力があり参考になった。
    「2018年6月「昭和12年学会」が発足した」p16
    「(東京裁判で使用した「侵略」の意味)日本語の「侵略」は、もともと英語のaggressionの訳語でした。「アグレッション」は、「挑発がないのにこちらから攻撃すること」と定義されます。要するに「正当な理由のない攻撃」という意味です。「アグレッション」には「他国の領土を略奪する」という意味はまったくないのです」p17
    「(リビジョニスト(修正主義者)批判)歴史学は解釈の学問だから、原理主義に陥ることがないのが利点なのに、リビジョニストを批判するということは、歴史をイデオロギーと同じだと考えている」p22
    「孫文は中国国内には地盤がなく、資金も人材も日本に頼っていました。日本の援助で、辛亥革命以前に孫文が起こした革命は、10回ともすべて失敗しました」p152
    「日露戦争で日本が勝利しなければ、満蒙はロシア領になっていたはずで、この戦争に中国政府は何一つ貢献していません」p162
    「(石原莞爾)支那人がはたして近代国家をつくることができるかどうかはすこぶる疑問で、むしろわが国の治安維持のもとで、漢民族の自然的発展を期待するほうがかれらのために幸福であることは間違いない。満蒙は満洲人とモンゴル人のものであって、彼らは漢民族よりむしろ大和民族に近い。日本の努力が減れば満蒙も中国と同じ混沌状態に陥るであろう」p162
    「満洲の人口は、日露戦争前の1904年には、100万人から数百万人と言われています。1911年には1800万人になり、1915年には2000万人に、そして、満州事変前には3000万人に増えていました、増加のほとんどが、万里の長城の南のシナ内地から移住した漢人農民でした」p187
    「日本敗戦直後、中共軍には、自傷する兵士まであらわれるほど逃亡兵が多数でたこと、強固な防衛態勢が敷かれた長春を戦わずに陥落させたと高く評価されている中共軍の戦績の裏で、十数万人以上の長春の民衆が餓死した」p200
    「満州国建国前には移住する日本人ははとんどいなかった農村地域にも、国策の農業移民27万人が送り出され、日本が敗戦したときには、日本の疎開地であった関東州を含む在満日本人の数は約155万人になっていました。軍人・軍属を含めれば約205万人といわれています」p203
    「日本が大東亜戦争に突き進んでいなければ、満洲国はさらに発展していたでしょう」p207
    「(満洲に残された日本人)栄養失調や発疹チフスなどで、1945年中におよそ9万人、1946年5月までにさらに4万人が亡くなりました。別の統計では、軍人・軍属以外に、約18万人の日本人が敗戦後の満洲で亡くなったとあります」p210
    「満洲の他に、終戦当時、国外にいた日本人は、軍人・軍属が330万人、民間人が330万人で、合わせて660万人でした。民間人の引揚者は万里の長城の南のシナが50万人、朝鮮42万人、台湾32万人、満洲が約100万人です」p212
    「1945年に日本が敗戦したとき、満洲には約200万人の朝鮮人が居住していたといわれている(朝鮮に帰国しなかった朝鮮人は迫害や虐殺を受けた)」p217

  • 今まで岡田先生の御著書は数多く読んできたけれど、宮脇先生の本は読んだことがなかった。
    なぜかと言われると取り立てて理由はないようで、実はある。
    「かわいそうな~」とか「悲しい~」とか「真実の」といった多少煽り気味のタイトルで、自分としてはなんとなく手をのばすことに躊躇いがあったのだろう。
    無論、本のタイトルについては出版社の都合が先に来るものだし、そうでなくともこういったタイトルの裏には、中共史観とでも現在の歴史学会史観とでも言うべきものの見方についての反発があることは重々に承知をしているのだけれども、今回初めて拝読して、そういった些か感情的なタイトルで損をしているようなところもあるかな、と感じた次第。

    さて、本書の内容については、あとがきでも自身の講義録を起こしてそれを中心に組み立てた、とあるとおり、YoutubeでCGSの講義を見れば知ることのできる内容。
    無料で見られるのでそちらを視聴すれば良い、と言えなくもないが、どの分野でもテキストブックは必要なので、手元に置いておくべき一冊、とでも。あるいは昭和12年学会の入門書でしょうか。

    本書では張作霖爆破事件の犯人については触れず。
    行間を読むに、日本軍ではありえない、的な解釈だろうか。
    結果、誰が得をしたか式でいうと、やはりコミンテルンになるんだろうか。
    以前、浅田次郎の一連の著作について、満州人はあんな考え方しないわよ、と言っていたが、本ではわざわざそこまでは書かず、と。

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著者プロフィール

1952年和歌山県生まれ。京都大学文学部卒、大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。東京外国語大学・常磐大学・国士舘大学・東京大学などの非常勤講師を歴任。最近は、ケーブルテレビやインターネット動画で、モンゴル史、中国史、韓国史、日本近現代史等の講義をしている。
著書に『モンゴルの歴史』(刀水書房)、『最後の遊牧帝国』(講談社)、『世界史のなかの満洲帝国と日本』(以上、ワック)、『真実の中国史』(李白社)、『真実の満洲史』(ビジネス社)など多数。

「2016年 『教科書で教えたい 真実の中国近現代史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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