熊とにんげん (児童書)

  • 徳間書店
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本棚登録 : 47
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198645564

作品紹介・あらすじ

あるとき、ひとりの男がいた。男は熊を1頭つれていた。どこからきたのか、男はいおうとしなかったし、なんという名まえなのか、だれにもわからなかった。人びとは、ただ「熊おじさん」とよんだ…。
生きていくうえでもっとも大切なものは何なのかを考えさせる、不朽の名作。
『クレーン』『タイコたたきの夢』をはじめ、繊細なイラストとあたたかく詩情あふれる物語で知られる、ライナー・チムニクのデビュー作、待望の復刊です。

感想・レビュー・書評

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  • 号泣。
     読みはじめてすぐに、なんだか悲しい終わり方をするような気がして、ドキドキしながら読んだ。
    熊とおじさんの友情が、二人の欲のない生き方が、神様さえ「友達」と思えるような貴さがあまりに美しく、たった一つの音しか出せない角笛の音が自然から妙なる音楽を引き出すように、あり得ないほど(しかし、絶対にないとは言えない)稀だから。
     ある意味、その予感は当たっていたけど、外れてもいた。熊もおじさんも決して不幸なことばかりではなかった。辛いこともあったし、ずっと貧しかったけれど、自然に抱かれ、神とともにいることをいつも感じられた。得難い真の友情が死ぬまで続いた。誇りを持って仕事ができた。それを幸せと言わずになんと言うのか。
     同時に目先の欲にとらわれ真実が見えなくなっている人間のあさましさも余すところなく描かれている。
     原題は「熊と人々」。熊を通して美しかったり、醜かったりする人間たちが描かれている。
     今日、新聞で京大の山極先生が、人間に育てられたゴリラを野生に返すことの難しさを書かれていた。人間に育てられたゴリラは森で暮らすようになっても、人間の気配がすると先を争って近づいてくるという。そして、「なぜ自分たちが置いてきぼりにされたのかを訴えているように見えた」と。何となく、この熊と重なって切なくなった。
    (動物から豊かな森を奪い、生態系を破壊したのは人間なので、山極先生の提起する問題に関しては、切なくなっている場合ではなく、真剣に早急に対応すべきだと思うけど。)

  • ライナー・チムニク
    Reiner Zimnik

    ポーランド領となっているオーバーシュレージエン生まれ
    ミュンヘン美術学校の時デビュー
    初版は1954年

  • 淡々とした筆致が心に染み入る。

  • 祝復刊!

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    あるとき、ひとりの男がいた。男は熊を1頭つれていた。どこからきたのか、男はいおうとしなかったし、なんという名まえなのか、だれにもわからなかった。人びとは、ただ「熊おじさん」とよんだ…。
    生きていくうえでもっとも大切なものは何なのかを考えさせる、不朽の名作。
    『クレーン』『タイコたたきの夢』をはじめ、繊細なイラストとあたたかく詩情あふれる物語で知られる、ライナー・チムニクのデビュー作、待望の復刊です。
    http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198645564

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