コクルおばあさんとねこ (児童書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (67ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198646141

作品紹介・あらすじ

コクルおばあさんは、ロンドンの町のふうせん売り。黒ねこのピーターをかわいがっています。あるとき、悪いお天気がつづいてさかなの値段が上がり、おばあさんはピーターにさかなを買ってやれなくなりました。するとピーターは家出してしまいました。心配のあまり、ひどくやせてしまったおばあさんは、強い風のふくある日、ふうせんにひっぱられて空にまいあがり…? 英国の名手ピアスによる短編を、オリジナルの絵とともに幼年童話の形で出版!

感想・レビュー・書評

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  • フィリパ・ピアスによる短篇。挿絵は、ケイト・グリーナウェイ賞の画家アントニー・メイトランド。高い高い家のやねの上から眺める工場の煙突や教会の塔。ぶあつい雲の上に広がっていた明るくかがやく青空と、雲の上から見下ろすロンドンの町並み。テームズ川の川口の先に広がる生まれてはじめての海。とても見晴らしが良く気持ちまで晴れるような作品です。─外のはげしい風が、まどをカタコトたたく夜、ピーターは、だんろのまえに、コクルおばあさんといっしょにならんですわります。─ おばあさんとピーターの再会シーンとあわせて、とても好きなシーンです。揺り椅子に腰かけて体を前後ろに揺らしながら編み物をするおばあさん。ときどき見つめ合うおばあさんと黒猫ピーターが目に浮かびます。挿絵も味わい深くて◎

  • やさしい幼年童話。
    とっても単純なお話しながら、猫のピーターの心の声、おばあさんの細やかな心遣いが描かれているのがピアスらしい個性をかんじます。

    ロンドンの高い建物のてっぺんにくらす、コクルおばあさん。毎日84段の階段を登ったり、降りたり。
    そして、毎日欠かさず、風船を売る商売で、猫のピーターに新鮮な魚を買ってやり、楽しくくらしている。

    ところが、雨が長く続く日々が続き、
    魚の値段が上がり、新鮮な魚をピーターにやれなくなる。ピーターは、魚を求めて、家を飛び出してしまった。
    ピーターがいなくなって、寂しくてしかたなく、食欲もなく、すっかりやせ細ってしまったおばあさん…
    風の強いある日、風船と一緒に空中に浮いて、そのまま空へと飛んでいってしまった…

    ピーターのことなど忘れて雲をけって歩くおばあさん、さてさて、ピーターに巡り会えるのでしょうか。

  • 「コクルおばあさんは、ロンドンの町のふうせん売り。黒ねこのピーターをかわいがっています。あるとき、悪いお天気がつづいてさかなの値段が上がり、おばあさんはピーターにさかなを買ってやれなくなりました。するとピーターは家出してしまいました。心配のあまり、ひどくやせてしまったおばあさんは、強い風のふくある日、ふうせんにひっぱられて空にまいあがり…? 英国の名手ピアスによる短編を、オリジナルの絵とともに幼年童話の形で出版!」

  • かんたんなあらすじとしては大切に思っていた猫さんがいなくなりショックをうけたおばあさんがひどくおちこんで風船で空を飛ぶよ。

    ファンタジーだから細かいことは気にしない。
    ポイントは猫を探しに風船で空を飛んだわけではなく、成り行きって感じのところ。

    おばさんがめっちゃ流暢に空を飛ぶシーンが、なんだか笑ってしまった。

    最終的に海に落ち、漁師に助けてもらうんだけど、そこにちゃっかり猫さんいて、さらにちゃっかり、漁師と同棲してくるおばあさん。

    児童書の洋書、すっごく可愛いくて好き。

  • ピアスの幼年童話!
    ロンドンを舞台にしながらメアリー・ポピンズさながら風船とかさを手に空を飛ぶ様子が素敵。
    ネコのピーターとの別れは悲しかったけれど、再会したとき、ピーターがはずかしそうに遠慮がちに近づく様子がいじらしかったです。

    2年生ぐらいからおすすめ。

  • 風船売りのコクルおばあさんは、黒ねこのピーターと一緒にしあわせに暮らしていました。ところが悪天候が続いたため魚が値上がりし、おばあさんはピーターの大好物の魚を買ってあげることができなくなってしまいました。ピーターは魚が食べられない暮らしにいや気がさし、家出をしてしまいます。ピーターを心配するあまり、どんどんやせてしまったコクルおばあさん。ついに、強い風にあおられ風船ごと空へと吹き飛んでしまいます。コクルおばあさんは無事に家へ帰ることができるのでしょうか?

  • ものいわぬ猫がかわいい。最後はハッピーエンド。途中はちょっぴりファンタジー。

  •  コクルおばあさんと猫のピーターは、ロンドンで仲良く暮らしていました。ところが悪天候が続いて魚の値段が上がって、大好きな魚がもらえなくなったピーターは家出をしてしまいました。

     コクルおばあさんは、悲しみのあまりやせてしまいました。
     風船を売る仕事をしているコクルおばあさんは、ある日強い風に吹かれて、風船と一緒に空に舞い上がってしまいました。

  • ピアスの短編を出版社とさし絵を変えて刊行。
    風船売りのコクルおばあさんとお魚大好きな猫ピーターのお話。おばあさんが風船と一緒に雲の上をお散歩する描写が素敵です。

  • ロンドンを舞台にしたおばあさんと猫の話。

    魚を買ってもらえなくなった猫は、家出して…。

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著者プロフィール

1920-2006。イギリスの児童文学作家。『トムは真夜中の庭で』(岩波書店)でカーネギー賞を受賞。短編の名手としても知られ、「二十世紀の児童文学作家の中でもっとも優れ、もっとも愛された一人」と賞賛された。

「2018年 『コクルおばあさんとねこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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