2時間ドラマ40年の軌跡 (TOKYO NEWS BOOKS)
- 東京ニュース通信社 (2018年4月21日発売)
本棚登録 : 34人
感想 : 7件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784198646165
作品紹介・あらすじ
1977年にスタートした「土曜ワイド劇場」から、2時間ドラマの伝説は始まった! テレビ映画としてのスタート、スピルバーグとの意外な関係、人気シリーズの誕生、火曜サスペンス劇場のスタート&2時間ドラマの戦国時代、時代を映す鏡・長いサブタイトル、そして2時間ドラマの未来…詳細なデータと、製作に関わった主要人の証言に基づく「2時間ドラマ」の歴史の全てがここにある。2時間ドラマを愛する、すべての人におくる超保存版。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
しっかり2時間サスペンスの歴史をお勉強できました。黎明期→「家政婦は見た」→戦国時代→トレンディドラマによる終焉。個人的には2時間ものの終焉は2010年代に入ってから加速したと思っていたが、業界的には90Sトレンディドラマに引導を渡されたというのが通説というのは発見。
-
民放の2時間ドラマのうち、土曜ワイド劇場と火曜サスペンス劇場について、その軌跡と関係者へのインタビュー、座談会の内容を記したもの。
懐かしい話が多いですが、裏話的なものがものすごく面白かったです。また、巻末についているデータ集が秀逸です。
以下、面白かった話。
30分長く撮影してしまい、カットができず、30分枠を西武百貨店に買い取ってもらうように依頼した映画監督。
温泉に行きたいから作りまくった、混浴露天風呂殺人事件。実は家政婦からクレーム電話が殺到したために、石崎秋子はいつも最後で怪我をして報いを受けるスタイルにした。
山村美紗の作品のかなりの部分を西村京太郎が書いていた。
サブサブタイトルでどの単語を使うかで視聴率が変わる。女子大生、女子高校生、レイプ、犯す、憎しみ、復讐、三角関係が視聴率が上がり、誘拐、恐怖、愛、家族、団地が下がるそう。 -
2時間ドラマの雄「土ワイ」とその「土ワイ」と肩を並べた「火サス」の誕生から終焉までを関係者の声を交えながら語ったヒストリー、今では、チープ等と揶揄される2時間ドラマですが、創世記の熱気と黄金期のコンテンツの豊穣さは、今のテレビにはない活気があり面白かった。
それにしても、「家政婦は見た」の元ネタは、松本清張だったのは、初めて知った。 -
2時間ドラマ 皆が企画に反対する中 押し通したドラマが大当たり、という裏話が面白かった。
-
関係者への取材が行き届いた一冊。どうせなら、「土ワイ」「火サス」だけでなく、すべての民放の2時間ドラマについて、詳細を言及してほしかった。
著者プロフィール
大野茂の作品
