なぜ柳家さん喬は柳家喬太郎の師匠なのか? (文芸書)

  • 徳間書店
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感想 : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198646332

作品紹介・あらすじ

師・小さんの芸を受け継ぐ本寸法の古典落語が持ち味の柳家さん喬。その一番弟子、爆笑新作落語を得意とする喬太郎。二人は、あまりに芸風の違う師弟として落語ファンの中では有名だ。なぜそのような二人が師弟関係を結んだのか。どのように、芸は受け継がれているのか。落語における親子のあり方とは、どのようなものなのか。さん喬、喬太郎が初めてじっくり語り合う! 「とうとう“この件”が一冊の本になってしまった…」(柳家喬太郎)

感想・レビュー・書評

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  • 柳家さん喬と柳家喬太郎のインタビュー
    芸は人なり

  • さん喬師の高座を聴きたくなった。
    落語家が自分の矜持を持って弟子を育てること、
    自分のなかに脈々と流れる師匠から受け継がれていること(受け継いだことじゃない)がミソ。

  • 落語家の生活が垣間見える。

  • さん喬師匠が オーサーコーチと重なる部分が。

    喬太郎氏人気が強烈だけれど 以前浅草でさん喬師匠に自分〇をつけていたメモが見つかったので
    柳家の会に行きたいなぁ。。

    また子さん師匠の奥さんの 悪口を言う場から離れないと、相槌をうつだけで自分が言ったことになる、というのも心に留めたい。。。

    『…こいつの芽を摘むことになる。だからそれは、こっちが我慢する。すると後々、あぁなるほど、俺の嫌いなところは、こうやって花が咲いたんだって思うことがありますね』

    『俺がお前たちにやれるのは水しかない。肥しはやれない。…花を咲かせるのは彼ら自身です。…俺はお前たちに花をつけさせることはできない。やれるのは水をやることだけだ。それは惜しまない。だけど、花に色を付けたり 大きな花にしたり、可愛い花にしたりするのはお前たち自身だ。』

    喬太郎氏を知りたくて読んだけれど
    さん喬師匠が好きになる本。

  • 落語家の子弟関係としてはなかなか変わったカタチですが、なんだかほほえましいですね。

  • 大好きな落語家、さん喬さんと喬太郎さんの師弟対談の聞き書き。
    人情噺など古典の名人のさん喬師匠の一番弟子が、新作も大人気の喬太郎さん、というのは面白いなあと前から思っていた。

    お二人はどんな師弟関係なのかな?と

    弟子は心から師匠を尊敬し、心優しい師匠は弟子にアドバイスはするが、やりたいことを尊重してくれる。きちんと水をあげることはできるが、花は自分で咲かせなさい、とあうスタンスで弟子を見守る師匠の目は常に温かい

    だからこそ弟子はのびのびと新作も発表できる。
    本当に困った時は助けてくれて、普段は好きにさせてくれる最高の師匠!

    落語の演目解説もたくさんでてきて、落語ファンにはたまらない一冊

  • 有り 779.1/ヤ/18 棚:19

  • タイトルの趣旨は、古典がお箱の柳家さん喬の一番弟子が新作が得意の喬太郎なのかというところから来てる。それが本のタイトルになるくらい二人の人気が不動のものなんだろう。
    柳家さん喬について、喬太郎は誠実さが着物を着てるような人ということで、喬太郎は2,30年の一人の逸材なので、それをつぶさないようにするにはどうするか気配りをしている。新作の人気が出ると、そればかり求められ、やりたい古典ができなくなる。さん喬も、人情噺に人気がでると、好きな落とし噺ができずに困ったことで、アドバイスするといったようなこと。二人の良好な関係がこの一冊から偲ばれる。それでもさん喬は喬太郎に嫉妬するとこもあるそうで、そうしたことも正直に語っている。二人をインタビューの対象にしたことで、立体的に人物が浮かび上がることと、さん喬の人となりに触れられて面白かった。
    さん喬は喬太郎の良さについて『現代語で古典落語が喋れるんですよ。これはある意味、欠点でもあるんですけど、それがお客さんに聴きやすいんです。今の時代では長所です。』と語っている。
    落研の素人芸は捨てろと言われたか」答え、「捨てろ」とのこと。


    『そばを食べるんだったら、ずるっとすする。そばはあんな音はしねぇよ。だけども、ああいう音をさせることによって、客は本当のことを思い浮かべることになる。本当のそばの音を表現してもダメ。だから、
    嘘は本当、本当は嘘、それが客には面白いんだ。だけど、本当は本当だよ。』

  • 落語ファン、それも18年くらい前からの喬太郎ファンでもあるので、その立ち位置からするとどこを切っても面白い、密度100%、至高の一冊。喬太郎ファンではなく、その上、落語ファンでも無い人にとって面白いのかどうかは、全く分かりません。

    確か、「柳家さん喬(喬太郎の師匠)が、喬太郎を語る」みたいな内容と、「喬太郎が師匠であるさん喬について語る」みたいな内容、そしてふたりの対談、みたいな感じだったと思われます。

    いろいろが面白かったのですが、忘れられないのは、さん喬さんの言葉。喬太郎さんが弟子入りしてきて、「才能がある」と思ってはいたところ、信頼している仲間から、「お前ね、あの喬太郎ってのは、落語界にとって20年に1人、30年に1人、っていうレベルの才能だぜ」というようなことを言われたそうなんです。それからさん喬さんはどう感じてどうしたかというと、「とにかく自分のせいで喬太郎が開花できなかった、という事態だけは避けたい」という思い。言うべきときには意見をし、言うべきで無いと感じたときには放任放置しておく。そして、おそらく適宜にある種の愛情みたいなものは伝える。きっと落語家だろうがなんだろうが、そういうことに尽きるのでしょうが、この「自分が愛している落語界にとって、自分自身よりもよっぽど価値のある弟子を持ってしまった師匠」というドラマって、この本を読むまでは浮かんだことが無かった。面白い本です。そして、さん喬さんのことも喬太郎さんのことも、落語のことも、より愛おしくなります。 

    (読み終わってから相当に経過してから書いているので、記憶が間違っているかも知れません)

  • さん喬師匠も喬太郎師匠も好きで、なんて素敵な本なのだ!と読み始めたら、中身もとっても素敵でした。お2人の対談と、それぞれへのインタビューで、悩みながら、お互いを思いやり、尊重しながら、落語というものをつなげていこうという師匠方。師弟愛でもあり、落語愛でもあり、ますますお2人のファンになりました。

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著者プロフィール

1948年、東京都墨田区本所生まれ。中央大学付属高等学校を卒業後、67年に5代目柳家小さんの23番目の弟子として入門。前座名は「小稲」。当初から端正で本寸法の落語家として頭角を現す。72年、二つ目に昇進し「さん喬」と改名、81年に真打昇進。2013年第63回芸術選奨文部科学大臣賞(大衆芸能部門)、14年第42回国際交流基金賞ほか、受賞多数。落語の海外普及に努め、16年には平成28年度文化庁文化交流使としてアメリカ、カナダを回った。17年、紫綬褒章受章。06年から落語協会常任理事を務める。

「2018年 『なぜ柳家さん喬は柳家喬太郎の師匠なのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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