〈死に森〉の白いオオカミ

  • 徳間書店 (2019年12月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784198650049

作品紹介・あらすじ

ロシアの民話や言い伝えを下敷きに創作された、
少し不思議で怖い物語。

むかし、ロシアのあるいなかの村で、
土地を広げるため、村人たちは、
人間が手をだしてはいけないと言い伝えられる森を
焼き払ってしまった。
村の長老が、その森には白いオオカミの魔物が
住むからと、忠告するのに耳を貸さず…。
木々がすっかり焼かれ、
〈死に森〉と呼ばれるようになったその森で、
まもなく、村人が何人も、オオカミに襲われた。
このままではいけない。どうにかしなくては――。

村人は罠や鉄砲を買い、鉄砲の訓練を始めた。
やがて春が近づき…。
ロシアの民話や言い伝えを下敷きに創作された、
少し不思議で怖い物語。

みんなの感想まとめ

人間とオオカミの激しい攻防を描いた物語は、ロシアの民話や伝承を巧みに取り入れ、深いテーマ性を持っています。物語の中で、村人たちが禁忌の森を焼き払った結果、彼らは白いオオカミに襲われることになります。語...

感想・レビュー・書評

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  • とにかく語り口が(そしてその翻訳が)いい。

    手をつけてはいけないと戒められていた向こう岸の森を焼き払ったため、オオカミの襲撃を受けるようになり……

    今の価値観からすると、それで人間がほろびる話なのかなと思ってしまうけど、そんなに単純ではなかった。

    人間とオオカミの激しい攻防戦。途中、途中で、オオカミとは直接関係のない挿話や昔話が語られ、短い話ながら人間たちの造形も深まっていく。

    オオカミと共存できない悲しさを感じつつも、これは厳しい(厳しすぎる)自然のメタファーでもあるのだろうとか、古い価値観を表すものかもしれない、などと思っていたら、物語のあとの作者の言葉と、訳者あとがきにも仕掛けがあって、意表をつかれた。面白かったです。

  • ロシアの昔話や伝承を基に書かれたフィクション。オオカミと人間の戦いのものがたり。

  • ロシアの民話と伝承を基に創作された、狼と人間の戦いの物語。
    古老ボルトニコフが語り部として読者に「昔々…」と聞かせる体裁をとっている。

    狼好きとしては「自業自得なのに…」と少し複雑な終わり方ではあるものの、圧倒的な存在感を放つ白い狼の美しさに畏怖の念を抱いた。

    「おわりに」まで読んで、おや?と思った。
    というのも、日本での発行は2019年。だが作者あとがきには1940年の記載。再注目されるなどして掘り起こされ、日本での発行に至った本なのだろうか…?
    ネタ晴らしは訳者あとがきにあった。
    最後まで飽きさせない本だった。

  • 帝政ロシアの頃のある村で、村を広げようと手を着けてはいけないと伝えられていた森を焼き払ってしまう。死に森と言われるようになった森で、村人はオオカミに襲われる。村人とオオカミとの戦いが始まる。

    亡命ロシア人作家が、いくつかの伝承を合わせて創作した、というように見せ、実は現代の作家の作品であるというカラクリが最後に明かされます。ロシアらしい冬の厳しさを伝えます。

  • 川向こうの森に手を出してはいけないとの言い伝えを破り、土地を広げるために火を放った。次の春には土地を耕し畑にするつもりだったがその冬、村人がオオカミに襲われるようになり・・・。

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著者プロフィール

ロシア生まれ。仏ストラスブール在住。国際機関に勤務する法律の専門家として国内外を飛び回るかたわら、児童・青少年向けの読み物を書いている。仕事では英語、日常生活ではフランス語、本を書くときはロシア語を使う。2010年にロシアで出版された『トルベーヴォ村とヴィソツコエ村のちょっと変わった話』(未邦訳)でデビュー。

「2019年 『〈死に森〉の白いオオカミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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