「新型コロナ恐慌」後の世界

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198650117

作品紹介・あらすじ

Amazon経済協力カテゴリ・ランキング1位!

新型コロナウイルスで転落する中国、連鎖恐慌に陥る世界。そして次に何が起こるのか。日本の行方は。
これから始まる新たな大潮流を、気鋭のエコノミストが完全分析!

中国発の新型コロナウイルスはついにパンデミックと認定され、世界中にパニックを巻き起こしている。
ニューヨーク・ダウは史上最大の下げを繰り返し、日経平均も急落を続けている。
はたしてこの状態はどこまで続き、その後、世界はどうなっていくのか。

世界で反グローバリズムの気運が高まり、2020年1月31日にはイギリスがEU離脱を果たした。
その直後、グローバリズムの恩恵により急速な経済成長を実現してきた中国で新型肺炎が発生、その結果、中国のサプライチェーンが麻痺し、世界経済は大混乱に陥った。
加えて、春節の中国人大移動によって世界中にウイルスが拡散されたことで、各国は国を閉じ、他国からの渡航者を締め出す事態にまでなっている。

著者は、グローバリズムの終焉、米中貿易戦争、そしてこの新型コロナウイルス問題により、世界は中国依存から中国排除への転換が進み、新たな国際秩序が構築されていくと説く。

その先に何が起こるのか。そして日本の行方は。

プロローグ 「新型コロナ」恐慌で始まる負の連鎖

過去最大の暴落が繰り返された理由
新型コロナで中国への資金の流れがとまる
中国とともに巨大化したGAFAに迫る危機 ほか

第1章「武漢ウイルス」で中国はどこまで崩壊するか

グローバリズムにとどめを刺した新型コロナ
チャイナマネーで機能不全を招いたWHO
崩壊する世界的なサプライチェーン
操業を再開した中国への懸念と始まった言論弾圧 ほか

第2章アメリカは弱り目の中国を、こうして潰す

アメリカと中国の「第1弾合意」の本当の意味
新型コロナで「脱中国」がやりやすくなった
日本でもアメリカと連携した脱中国が一気に進む ほか

第3章危機を乗り越え日本は繁栄する

新型コロナが日本に与える悪影響
新型コロナで透けて見える日本メディアの終焉
ハイテク製品の根幹を握る日本の強み
景気悪化には財政投融資を活用せよ ほか

第4章 グローバリズムの終焉で逆転する世界

冷戦終結からグローバル化が加速した世界経済
新たな冷戦と脱グローバリズム
脱中国で感染拡大を阻止、高まる台湾の存在感
激変するアメリカのアジア戦略 ほか

第5章 「新型コロナ」後の世界

日本の親中派には大きなダメージ
西側諸国が「バンブーカーテン」を構築
中東の感染拡大が世界に与えるインパクト
アメリカの中東関与はますます縮小 ほか

感想・レビュー・書評

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  • 筆者は、コロナパンデミックがグローバリズム終焉、中国経済の瓦解をもたらすと主張している。特に、米議会の動向を詳細に分析したところが秀逸である。米議会は、アメリカに対する投資を厳格に審査したり、アメリカから外国(中国を念頭)への投資を規制する法律を制定している。そこへ今回のパンデミックが重なり、世界的なサプライチェーンの組み換え、そして中国外しが進むというのである。中国は曲がりなりにも独裁体制下で経済発展を成し遂げた実績があり、そう簡単には経済崩壊しないだろうと考えていたが、本書の分析を読み、その可能性も否定できないと考え直すきっかけになった。2020年3月までのパンデミック初期の世界経済を俯瞰したい人におすすめです。

  • https://www.silkroadin.com/2020/04/blog-post_80.html

    新型コロナウイルスによって世界は危機を迎えています。

    最初の感染者は2020年1月末、中国の武漢で確認されました。

    その後、感染は爆発的に全世界へと広がり現在も感染と被害は拡大しています。

    見えないウイルスによる脅威はわたしたちの生活の中まで入り込み、今まで通りの生活を送ることが出来なくなった世界。

    これから世界はどうなっていくのか、世界と中国の関係の行方。

    世界のリーダーであるアメリカはどう動くのか。わたしたちが暮らす日本の未来。

    「新型コロナ恐慌」後の世界

    是非ご覧ください。

    先の見えない不安な毎日、希望を持って生きるためには道しるべが必要です。

    今こそわたしたち一人ひとりが知ること、考えること、行動することが必要です。

    つらい状況が続きますが、この危機を乗り切りましょう。

  • マスク外交とかダイヤモンドプリンセスとか、WHOの初動対応とか、もはや懐かしいエピソードに対し、当時の評論。

    読むのが遅かったと言えばそうだが、タイトルは、新型コロナ恐慌後の世界なんだから、その後の話を期待するのも仕方ないはず。タイトルを、新型コロナ初期の世界に直した方が良い。その点が残念だった。

  • 一年後に読む出てはいけないわぁ\(//∇//)\
    やはり旬な情報は、旬に読まなければ価値がないです。

  • 読了。
    Amazonの評価高いんだけどウーン…特に目新しい視座ではない。途中経過としては確かに米中摩擦の温度感は上がり、日米台英で徒党を組んでチャイナパージに向かってるけど、30年くらい前、落合信彦も(笑)中国は近々瓦解するって言ってたからなー。

  • 中国離れ

  • 新型コロナ後の世界を想定して書かれたものだが、これまでの世界情勢や、現在の状況がまとめられており、新聞やテレビでの断片的な知識をおさらいできた。特に米中関係は、産業界にも大きな影響がありそう。私は、筆者ほど中国が弱いとは思わない。アメリカも世界ももう中国無しには成り立たなくなっていると思う。中国はそもそもの考え方が違うのだから悪意がない。そして昔より柔軟にずるくなっていると感じる。台湾や尖閣の問題は地図を見ると納得。ただコロナ後の提言についてはかなり薄い。発行から半年経ってもまだ収束しておらず、中国でなく日本の方がヤバい。筆者もこんなに長引くとは想定していなかっただろう。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00604736

    新型コロナウイルスで転落する中国、連鎖恐慌に陥る世界。そして次に何が起こるのか。日本の行方は。
    これから始まる新たな大潮流を、気鋭のエコノミストが完全分析!

    中国発の新型コロナウイルスはついにパンデミックと認定され、世界中にパニックを巻き起こしている。
    ニューヨーク・ダウは史上最大の下げを繰り返し、日経平均も急落を続けている。
    はたしてこの状態はどこまで続き、その後、世界はどうなっていくのか。

    世界で反グローバリズムの気運が高まり、2020年1月31日にはイギリスがEU離脱を果たした。
    その直後、グローバリズムの恩恵により急速な経済成長を実現してきた中国で新型肺炎が発生、その結果、中国のサプライチェーンが麻痺し、世界経済は大混乱に陥った。加えて、春節の中国人大移動によって世界中にウイルスが拡散されたことで、各国は国を閉じ、他国からの渡航者を締め出す事態にまでなっている。

    著者は、グローバリズムの終焉、米中貿易戦争、そしてこの新型コロナウイルス問題により、世界は中国依存から中国排除への転換が進み、新たな国際秩序が構築されていくと説く。

    その先に何が起こるのか。そして日本の行方は。
    (出版社HPより)

  • 米中の政争と日本への影響がよく分かった。

  •  積んでいるうちに内容が古くなってしまった。今一番ホットで、最も動きの激しい話題なので仕方がない。抑えておくべきは2019年末から2月にかけての中国、WHOの動きだろう。新型コロナウイルスが世界中に広がってしまったのは初動のミスであり、なぜそのようになったのかがまとまっている。日本の対応の遅れも元をたどればWHOの発表にあるわけで、中国とWHOの関係を踏まえた上で、WHOひいては国連との関係をどうするかの決断を迫られることになる。実際、既にそれをにおわす発言も出ており、本書の予測通り世界の再構成が始まるのは間違いない。また、国内においてもポスト安倍と称される人たちの危機管理能力のなさが露呈し、さらに野党はまるで役に立たない状況が続いている。これに関して、まだ予測を立てられるほど、あるいは予測を公表できるほど大勢が定まっていないのか現状分析にとどまっているが、報道では決して出てこない内容であり、著者の取材力の高さを端的に示している。
     現在進行形の話題なので、確定的なことはないが、世界と中国との間に壁が立てられるのは間違いないだろう。間違ってもその壁の中に取り残されないようにしなければならない。

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著者プロフィール

1969年生まれ。日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務した後、独立。海外の経済情勢に精通すると同時に内外の経済・政治状況のリサーチと解析に定評があり、2009年に出版した「本当にヤバイ!欧州経済」(彩図社)で欧州危機を警告してベストセラーになる。
近著「山口組分裂と国際金融」「パナマ文書」(徳間書店)「トランプ! ~世界が変わる日本が動く」(ビジネス社)「貧者の一票」(扶桑社)など。

「2017年 『平和ボケ お花畑を論破するリアリストの思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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