階段ランナー

  • 徳間書店 (2022年1月31日発売)
3.87
  • (16)
  • (53)
  • (29)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 338
感想 : 42
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784198653354

作品紹介・あらすじ

挑んだ階段総数   
3500段超え       
ゴールは京都駅大階段!


一段上がるたびに、
違う景色が見えてくる!

青春真っただ中にいる人
そして青春を懐かしむ人にも
まだ先に進めると思わせてくれる。
(あおい書店富士店 鈴木裕里)
 

若きふたりの姿には、
まぶしいほどの希望とともに
未来は切り開けると
信じさせてくれる力がある。
(本の森セルバ ブランチ岡山店 横田かおり)

家族のトラブルで水泳部を退部した奥貫広夢。
卓球全日本選手権で突然、
体の異変に見舞われた三上瑠衣。
高校二年生の二人は
それぞれに悩みを抱えていた。
前向きになるきっかけを作ってくれたのは
階段との出会いだ。
「決意の階段」「勝負の階段」
「あきらめない階段」――。
社会科教師、高桑がブログで紹介する記事を
読むうちに、二人は階段に魅了されていく。
ある日、高桑から
「京都駅大階段駈け上り大会」
の存在を教えられる。
171段をチームでダッシュする
タイムアタック戦だ!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 家の事情があり、たった二ヶ月で水泳部をやめた広夢とイップスで卓球部を休んでいる瑠衣が階段オタクの先生に勧められてJR京都駅ビル大階段駆け上がり競走に参加するというあらすじです。私の学校は七階まであるのでエレベーターなしではあはあしてしまいます。ですが、この本を読んだあとは階段を使ってみようという気持ちになれました。階段には色んな種類があることにも気がつけました。

  • 図書館で見つけた本。題名がおもしろそうだなぁと思い、読みました。

    主な登場人物は三人。横浜の高校に通う、高校三年生の、広夢と瑠衣。そして、この高校の元教師で、今は実家のある京都で予備校を経営している、高桑先生、通称タクワン先生です。この三人が、ひょんなことから、毎年二月に行われる、JR京都駅大階段駆け上がり大会に挑戦します。この大会は、個人戦ではなく、四人一組で参加し、各々のタイムの合計で順位が決まります。京都駅から外に出ると、横幅の長い階段が目に留まります。あの階段を駆け上がるのです。全部で171段。最も早い人では、20秒ぐらいで登り切ってしまうそうです。すごいですね。

    広夢と瑠衣は、内に問題を抱えています。広夢は、家庭の事情。瑠衣は、小さい頃からずっと卓球を続けていて、今現在、スランプに陥っています。物語は、この二人の事情が、交互にそれぞれの目線で語られていき、合間にタクワン先生の階段ブログが挟まれています。タクワン先生、階段マニアとして有名で、「階段おじさん」という名で、ブログを書いています。

    お寺や神社、東京タワーの階段など、様々な階段について書かれています。お寺というと、本堂や、仏像に目が行きがちですが、階段にも歴史があるのだなぁ、と改めて思いました。又、タクワン先生の書く文章が、とても丁寧で、優しく、温かいので、私は読んでいて癒されました。それぞれの階段についての歴史がおもしろく、知らない事も多くて、物語よりも、こちらの階段ブログに興味を持ってしまいました。

    一つの事に一生懸命取り組む姿勢が、爽やかに描かれている、良い本でした。

  • 「JR京都駅ビル大階段駈け上がり大会」から着想 作家・吉野万理子が語る“階段”をテーマにした青春小説の魅力 | インタビュー | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/review/article/725845

    I k o m a S a c h i k o _ i l l u s t r a t i o n p o r t f o l i o
    https://coconatz.com/

    階段ランナー - 徳間書店
    https://www.tokuma.jp/book/b598796.html

  • 京都の駅ビルの大階段は知らなかった。
    登場する階段は実際にあるそうなので、知らない階段はいちいちサーチして時間がかかってしまった。

    物語は辛い部分もあるが、爽やかさが上回り良かった。
    物語の終わり方も良かったと思います。

  • 横浜の受験を控えた高3の広夢と瑠衣。あまり接点が無かった二人だったが、家の事情で退職したタクワン先生を通じて徐々に仲間になっていく。学外のクラブで卓球をしていいる瑠衣、ある事情で母親と二人暮らしの広夢。写真好きの山本を巻き込み、タクワン先生とともに京都駅大階段駆け上がり大会への出場を目指すことになる。
    こう書くと、新種のスポコンものかしらと思うけれどさわやかな高校生恋愛ストーリーだった。広夢の抱える家庭事情はインパクトが強いし、瑠衣の卓球事情もなかなかだったが、全体的な印象は、さわやか!

    つい先日京都へ行っていたのだが、行く前に読んでいたら絶対大階段見に行ったのに残念!!

  • スポ根モノの終わり方パターンとして、ゴールと共に終わるのと後日談付きのがある。本書は前者だったけど、後日談がむしろ気になるのでは?何でも読者に委ねれば良いというわけではない。

  • 高校生が階段に出会い京都駅大階段駈け上り大会に出る話。高校生トリオが徐々に仲良くなるの可愛いしずっと3人の絡みが見てたくなる。そして階段大会ほんまにあるんね!京都駅の大階段よく行ってたのに全然知らんかった、大会見てみたい。爽やかな読了感ですごいよかった。

  • 悩みながら、大人たちに振り回されつつも、
    前向きに頑張る高校生二人の姿に胸打たれる。

    京都の実家で塾の後継者になった元教師から、
    京都駅の「大階段駆け上がり」のチームになることに。
    (実際にあるイベント)
    ネットで画像を見ると、すごい迫力で、イルミネーションも綺麗!

  • 二人の高校生、広夢と瑠衣が交互に綴る形で展開する物語。広夢は母親の問題に巻き込まれ、かたや瑠衣は卓球の選手生命が危うくなり、互いに苦境に立たされているという共通点がある。本作の舞台である横浜、鎌倉などの風景描写が細かく、彼らのおかれた状況もリアルである。自分も神奈川出身で卓球経験があることから、ほとんどその場にいる気分だった。

    途中までは正直読むのが辛かった。広夢のおかれた状況は、おそらく当人でないと理解できないたぐいのものだ。周囲の人々が優しいからこそ、かえって悟られないようにしている姿が胸に迫ってくる。瑠衣と紅里先輩との関係はよく理解できた。レベルは全然違うが自分にもそういう存在がいて、後になって気づいたことがいくつかあった。瑠衣が卓球以外にも夢中になれることに出会ったのは幸運だったと思う。

    ラストはあれれ~と思ったが気持ちよかったな。

  • 階段を駆け上がるレースがあるのは知らなかった。
    考えただけで足がつりそうだ。
    高校教師を退職した塾の講師と教え子達がチームを組んで階段レースにトライする。
    高校生の広夢くんの状況は厳しい。そんなことを他人に悟られないように生きているように感じる。
    瑠衣さんも壁にぶち当たって壊れそう。
    ふたりとも自分の状況については詳しく語らない。
    強いなあ、若いのに、と思う。
    そんなモヤモヤを階段レースに出ることで打ち破り、新しいステージへ進もうとしているのかもしれない。
    レースの結果は語られていない。
    結果ではなく、レースに参加した事がふたりにとって大事だったんだ。
    爽やかな青春ストーリーだったかな。

  • 吉野万理子さん、やっぱりスポーツ絡んだ方が面白い。今回は階段登り競技なんだけど、前作の強制終了~や卓球の要素も取り混ぜつつ、メジャーじやないスポーツを楽しめた。横浜メインのお話なので、土地勘や景色思い描きながら読みました。京都駅は行ったことないんだよね。
    吉野万理子さん、お相撲が好きらしいので、そのうち子どもでも楽しく読めるお相撲小説書いて欲しいです。

  • 階段というと登るのが疲れるような、面倒な印象があったがこの本の階段と絡み合った展開は陰の部分も見せつつ明るく爽やかな美しさがあって階段に対する印象が変わる気持ちいい終わり方だった。

  • 京都駅の大階段、一度だけ行ったことがあるのを思い出した。
    この本を読んで、階段を少し意識するようになりそう。今後、階段とエスカレーターがあったら、運動のためにも階段で上り下りしてみようと思った。

  • 平屋住まいのせいか、小さい頃から階段が苦手。
    特に下りは足元を見ずには歩けないし、手すりのなるべく近くで、いざとなったらすぐ手すりが掴めるようにして降りていく私。
    学生時代部活や体育で階段登り降りダッシュなんてあった時はドキドキだった。
    背表紙のタイトルを見てそんなことを思い出したけど
    階段ラン(下りではなく駆け上がり)自体がメインではなく
    そこに至るまでのとある高校生達の物語だった。
    おいおいそりゃないぜ❗な人物も出てくるし
    それぞれ悩みを抱えてはいるけれど
    そこから皆自らの足で駆け上がろうとしている様が良かった。
    [図書館·初読·3月2日読了]

  • 息切れするような階段を登りきれ!

    広夢は、学校を辞める直接に話したタクワン先生に影響されて、階段に惹かれていく。先生と話した時に同じくそこにいた三上瑠衣とも交流が続く。2人は京都に行った先生と一緒に京都駅の大階段を駆け上がるレースに出ることになって——。

    お互いを応援しながら近づく2人にほんのりとしたものを感じつつ、階段を登るという行為について考える。別に一気に駆け上がる必要はなく、途中で止まりながらでも構わない。隣にエスカレーターがあれば、そちらを使ってもよい。段数だけでなく、踏み面や蹴上げも階段の要素である。単純だけど人生もそのようなものだ。駆け上がるには息が切れてしまいそうな階段もあるし、登りやすい階段もあるだろう。スピードをつけて駆け上がれない階段も、みんなで登るのに向いた階段も。だが自分は駆け上がれる体力を持って、自分のペースで登りたいと思う。

    それぞれが抱えた人生の課題に、階段を登りながら進んでいく。広夢は母から離れて進学先を決める。瑠衣はイップスの原因に気付き、卓球を続けることを選ぶ。一歩ずつ登れば辿り着く頂上からの景色を思って、階段の心強さを感じる。今度京都駅に行ったら大階段を登ってみよう。

  • 思ったより、面白い。イップス治ったらいいな!!ガンバレ‼️

  • 家庭の事情で水泳をやめた男子高校生とイップスにより卓球を諦めかけている女子高校生を前向きに導いてくれたのは元教師だった。爽やかな青春物語でした。

  • 他の著書も読みたい。
    好きな感じの作品

  • 広夢が水泳を諦めざるを得なくなってしまった理由が想像以上に重くて衝撃…
    みなとみらい線の駅や日本各地の階段をめぐるエピソードは読んでいて楽しかった
    せっかく珍しい大会を主題としているのに、大会での描写が少なく、そこが残念だったかな
    広夢と瑠衣の関係もそこまで突っ込まないほうが自分としては良かったかなぁ…

  • めずらしい競技に挑む、ちょっと変わった青春恋愛小説。ほのかな恋心の描写がとても爽やかでした。

    京都の話かと思ったら横浜から始まっていました。
    私も行ったことのある横浜、鎌倉、京都、東京の観光スポットが出てきて、懐かしく思い出しながら楽しみました。

    読後は、どこにでもある階段を上るときの気分が変わりそうです。

    主人公はけっこう重い事情を抱えているのですが、穏やかな性格のためか、読んでいて暗くはなりません。

    高校生3人の距離感もよくて。友人の山本くんも好きです。

    人の優しさに気付けるのは優しい子だから、と思ったけれど、周囲に気を遣われすぎて否応なしに身についたものかもしれないと思うとやるせない。
    一方で、どこまでも自分中心でいて、それが力になる人もいる。
    自分の良さに気付いてくれる人との出会いは大事ですね。

    京都駅の大階段といえば。うちの子どもたちは一目見るなり駆け上がってはしゃいでいました。グリコし放題です。
    巨大なイルミネーションも素敵でした。

全38件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

神奈川県出身。2005年『秋の大三角』で新潮エンターテインメント新人賞を受賞。『劇団6年2組』で第29回うつのみやこども賞受賞。作品に、『チームふたり』からはじまる「チーム」シリーズなど多数。

「2014年 『新装版 チームシリーズ 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉野万理子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×